- 30万円前後のデスクトップパソコンって何ができるの?
- どういうポイントでデスクトップパソコンを選べば良いの?
- 今おすすめのデスクトップパソコンって何?
デスクトップパソコンを検討するにあたり、大体30万円ぐらいの予算が1つのラインとして出てきますが、その価格帯のパソコンがどのくらいの性能で何ができるのか知っておく必要があります。
パソコンは基本的には性能と比例して価格も高くなりますが、その価格も5万~30万とピンキリで、さらに上もあります。
自分がやりたいことができる性能かどうか見極める必要がありますが、初めて選ぶ方にとっては難しいです。
ケンさん
そこで、PC歴20年以上で色々な用途で使ってきた私が、30万円前後のデスクトップパソコンの性能とできることを解説していきます。
結論から言うと、30万円前後のデスクトップパソコンであれば次のようなことができます。
・ネット検索や動画視聴などの普段使い
・オフィスソフト、資料・書類作成などのビジネス用途
・レポート作成など大学生向け
・Web制作、スマホ・Windows向けアプリ、Pythonなどのプログラミング
(データ分析やAIの勉強, 検証などの重めなプログラミングもOK)
・ブラウザ、2D・3Dゲーム
・ブログ執筆
・画像・動画編集
30万円前後のデスクトップパソコンであれば、普段使いやビジネス、プログラミングなどの軽めの作業は余裕で、むしろそれだけの用途ではもったいないほどです。
CPU・GPU共に性能の高いものが搭載できるので、重い3Dゲームや4K動画編集、データ分析・AIのプログラミングなどの重い用途をガッツリする方向けのパソコンになります。
15万円前後のデスクトップパソコンから基本的な用途の幅は変わらないのですが、30万円前後になると1つ1つの用途でかなり深いことまで快適にできます。
例えば、同じ3Dゲームと言っても、軽めの3Dゲームもあれば、超重い3Dゲームもありますが、30万円前後であれば超重い3Dゲームでも快適です。
また、同じ動画編集でも、FHDか4Kかでも必要な性能が変わってきます。
このように、30万円前後のパソコンは、より負荷の高い処理が快適にできるようになるので、重い用途を中心に使う方、仕事として使うため作業効率も意識したい方におすすめな価格帯です。
また、デスクトップパソコンの選び方(性能/用途/価格/デザイン/保証など)やよくある質問も解説しているので参考にして下さい。
30万円前後のデスクトップパソコンの選び方
30万円前後のデスクトップパソコンの選び方のポイントとして、目安の性能やできることを解説します。
30万円前後のデスクトップPCの性能目安
30万円前後以外にも比較できるように、価格帯別に性能をまとめました。
5万円前後 | 10万円前後 | 15万円前後 | 20万円前後 | 30万円前後 | |
---|---|---|---|---|---|
CPU | Intel Celeron Intel Core i3 AMD Ryzen 3 | Intel Core i3, i5, i7 AMD Ryzen 3, 5, 7 | Intel Core i5, i7 AMD Ryzen 5, 7 | Intel Core i5, i7 AMD Ryzen 5, 7 | Intel Core i7, i9 AMD Ryzen 7, 9 |
メモリ | 4GB / 8GB | 8GB / 16GB | 8GB / 16GB / 32GB | 16GB / 32GB | 16GB / 32GB / 64GB |
GPU | CPU内臓GPU | CPU内臓GPU GTX 1660 | CPU内臓GPU RTX 3050 RTX 3060 | RTX 3060 RTX 3070 | RTX 3070 RTX 3080 RTX 4070 |
ストレージ | 64GB ~ 256GB | 256GB ~ 1TB | 512GB ~ 1TB | 512GB ~ 1TB | 512GB ~ 1TB |
デスクトップパソコンの価格は大部分が性能で決まりますが、この他にも、オフィスやセキュリティソフトの有無、保証や周辺機器などのオプションでも変わりますし、この基本的な4つの性能では分からないPCパーツの種類や質も影響してきます。
特に、CPU, GPUが高価で、この2つで価格の5, 6割ぐらい占めてきます。
また、同じ性能でもメーカーや時期によっても価格は違うため表の性能は広めに見積もっているので、30万円前後の性能を全て最高のものにするのは難しいです。
CPUは、コンシューマー向けで一番性能の高いグレードであるCore i9, Ryzen 9もいけるが、全体的にはCore i7, Ryzen 7が多いですね。
最近のCPUは性能が高いので、Core i7, Ryzen 7でも十分な性能です。
メモリは、16GBと32GBが半々で、64GBはたまにしかなく、GPUなどの性能を1ランク落として、その分をメモリに回すことで実現するような構成ですね。
ゲーム用途であれば16GBで十分ですし、何かとメモリを使いがちな動画編集など、クリエイティブな用途で使うのであれば、32GBもありです。
GPUは、かなり性能の高いRTX 3070以上を搭載でき、3Dゲームをする分には十分な性能です。
最近のGPUは高性能なので、普通にゲームを遊ぶ分にはRTX 3060でもほとんど快適なのですが、RTX 3070以上は、FHD・最高画質の上で高FPSをだしたい!、4Kやリアルタイムレイトレーシングで映像を綺麗にして遊びたい!などコアなゲーマー向けと言えるでしょう。
具体的にゲーム別・GPU別にどのくらいのFPSが出るのかベンチマークもしているので、ゲーム用途で考えている方は参考にしてみて下さい。
≫ 関連記事:ゲーミングPCのグラボ性能と目安のベンチマーク結果【12ゲーム/PC30台以上】
また、まれにGPUがCPU内蔵GPU(グラボ非搭載)のパソコンもありますが、30万円前後であることを考えると高いですね。
GPUがない分、CPUをCore i9, Ryzen 9のハイエンドCPUであったり、他の性能が高かったりしますが、GPUが不要な用途の中で、これだけの高性能CPUを活かしきれる用途があまりないので実用的とは言えません。
ケンさん
他にも、CPU内蔵GPUで言うと一体型PCもありますが、普通のデスクトップパソコンより性能が劣るので、個人的にはおすすめできません。
ストレージ容量は、15万円前後からあまり変わらないのですが、割合としては1TBになることが多いです。
また、パソコンによっては、SSD+HDDの2台構成のパターンもありますね。
3Dゲームの容量であれば、数タイトルインストールするとしても1TBあれば十分だと思いますが、動画編集だと容量の大きい動画ファイルを扱うので、必要に応じて容量を上げておいた方が良いでしょう。
FHD動画でも容量が大きいですが、4Kとなるとさらに多くなるので注意しましょう。
30万円前後のデスクトップPCでできること
30万円前後のデスクトップパソコンで何ができるのかを一覧にまとめていきます。
ただ、30万円前後といっても性能に幅があるので性能面についても解説します。
使用用途別に、どの程度快適に動作するかの目安を次のように評価しています。
◎:快適に問題なく動作
〇:基本的に動作するが、一部性能不足を感じることもある。
△:初心者やエントリー向けなら良いが、本格的にやる分には性能不足。
×:動作しない。動作しても確実にカクついてストレスになる。
※使用用途のリンクは、各用途の最低限必要な性能の目安、PCパーツなどを解説しています。
使用用途 | 快適性 | 解説 |
---|---|---|
普段使い (ネット検索/動画視聴) | ◎ | 快適に動作する。 |
ビジネス用途 (Office/メールなど) | ◎ | オフィスツール, メール, Zoomなどのビジネスツールは基本的には快適。 表計算ソフトで数万行単位+関数の大量のデータでも、比較的高速・ 短時間で計算できるので快適。 ブログ執筆やライティング業などもOK。 |
大学生向け | ◎ | 性能的にはレポートや資料作成は十分すぎるほど快適だが、授業で 使ったり、レポート作成で使ったりすることもあるので、大学には 持ち運びできるノートPCがおすすめ。 また、学部特化(建築学部ならCADソフトなど)のツールは 考慮していないので注意。 ※大学, 学科で調べると推奨PCの記載があるので一度調べてみよう。 |
トレード (株/FX/仮想通貨) | ◎ | 快適に動作する。 |
ゲーム | ◎ | 3Dゲームは、RTX 3070であればFHD/最高画質設定でも ほとんどの3Dゲームが快適(平均60FPS以上)に遊べる。 これ以上のRTX 3080などは、FHD/最高画質で高FPS、4K/最高画質、 レイトレーシング機能などの環境向け。 |
画像編集 | ◎ | 快適に動作する。 |
動画編集 | ◎ | FHDでホームビデオやYouTube向け動画を編集する分には十分快適。 メモリが32GB, 64GBであれば、動画全体への色調整などの重い エフェクトや4K動画編集も快適ですね。 ただ、解像度や動画制作の頻度によって必要なストレージ容量が 少ない場合があるので、必要に応じて容量アップがおすすめ。 |
プログラミング | ◎ | Web制作, スマホ・Windows向けアプリ, Pythonなど 幅広いプログラミングで快適。 メモリ容量も十分あるので、万単位の大量のデータを扱うような データ分析系のツールなどでも十分な処理速度で対応可能。 |
3DCG/モデリング | ◎ | GPUを搭載するのであれば、リアルなモデル(ポリゴン数が 多い, 高解像度なテクスチャ)や規模の大きな(1つの街ぐらい) モデリングは快適。 |
データ分析/AI学習 | ◎ | そこそこ規模の大きいAI学習、本番環境として使いたい方向け。 デスクトップなのでノートより冷却性能が高く、数日・数週間など の長期間の学習も可能。 AI学習は、データ量, パラメータ, アルゴリズムなどで学習速度が 全然変わるが、高性能なCPU・GPUなので処理速度も早くなる。 |
性能について気になる方は、実機レビューもしているので参考にしてみてください。
CPU・GPUの性能の他にも、10タイトルぐらいのゲームの平均FPSや動画編集についてのベンチマークもしています。
予算が足りない方は、スマホの分割払いと同じように、デスクトップパソコンも分割払いができるのでぜひ検討してみて下さい。
ここで一番避けたいのが、予算オーバーで無理に価格と性能を下げて、やりたかったことができない…ということですね。
普通は分割すると手数料が上乗せされて割高になりますが、手数料無料のPCメーカーもあるので参考にしてみてください。
≫ 関連記事:【3~5万円お得】PCの分割払い・手数料無料のメーカーまとめ【ゲーミングPCがお得】
おすすめの30万円前後のデスクトップパソコン
では、30万円前後で買えるおすすめのデスクトップパソコンを紹介します。
【ゲーム向け】重めな3Dゲームまで快適で高FPS, 高画質設定, 4KもOKなゲーミングデスクトップPC『LEVEL-R779-LC127-ULX』
モデル名 | LEVEL-R779-LC127-ULX |
---|---|
メーカー | パソコン工房 |
CPU | Intel Core i7-12700 |
メモリ | 16GB |
GPU | GeForce RTX 4070 Ti (12GB) (CPU内蔵GPU) |
ストレージ | SSD 1TB NVMe |
Office | なし (オプション) |
Wi-FiBluetooth | 非対応 (オプション) |
価格 | 28万円台~ (2023/09/01更新) |
ゲーム以外にも普段使い、動画編集、プログラミング、3DCG、ゲーム制作など幅広い用途で使えます。
色々な用途で使いたいけど、とにかく買ってから性能に困りたくない方は、選択肢に入ってきますね。
【クリエイター向け】動画編集などの負荷高めな動画編集もできるデスクトップPC『ZEFT Z42GAD』
モデル名 | ZEFT Z42GAD |
---|---|
メーカー | SEVEN |
CPU | Intel Core i7-13700F |
メモリ | 64GB |
GPU | GeForce RTX 4060 Ti |
ストレージ | SSD 1TB NVMe |
Office | なし (オプション) |
Wi-FiBluetooth | 対応 |
価格 | 31万円台~ (2023/09/01更新) セール中:28万円台~ (33,000円引き) |
CPUスコア | |
GPUスコア |
GPUは1段階落ちますが、メモリが32GBと高いです。
4Kの動画編集や3DCG、プログラミング・AIなど何かとメモリが必要な用途でも十分です。
GPUも3070なので低いことはなく、重めの3Dゲームも快適です。
【デザイン重視】オシャレなPCケースで作業やゲームをしたい方向けのPC『ZEFT G32NOR』
モデル名 | ZEFT G32NOR |
---|---|
メーカー | ストーム |
CPU | Intel Core i7-13700 |
メモリ | 16GB |
GPU | GeForce RTX 4070 (12GB) |
ストレージ | SSD 1TB NVMe |
Office | なし (オプション) |
Wi-FiBluetooth | 対応 |
価格 | 34万円台~ (2023/09/01更新) セール中:29万円台~ (44,000円引き) |
CPUスコア | |
GPUスコア |
性能だけでなくケースもおしゃれにしたい方におすすめですね。
まとめ:30円前後のデスクトップパソコンは重い用途でガツガツ使いたい方向け!
30万円前後のデスクトップパソコンであれば、軽い用途は十分すぎるほど快適なので、その用途だけで使うのであればもったいないほどです。
主に、超重い3Dゲームや4K動画編集などの重い用途の中でも、特にガツガツ高負荷な処理をしていく方向けの性能・価格帯のデスクトップパソコンとなります。
デスクトップパソコンで人気の価格帯は15~25万円ぐらいになるので、逆に言えば、ほとんどの人がこの価格帯の性能で快適に使える用途でしか使いません。
例えば、重い用途に3Dゲームや動画編集がありますが、その用途で使うとなってもFHD・高画質で3Dゲーム、FHDの動画編集などが多いと思います。
そのため、30万円前後は、4Kで3Dゲームや4K動画編集など、一般的な用途からもう一段負荷の高い用途向きと言えます。
再度、できることをまとめると次の通りです。
・ネット検索や動画視聴などの普段使い
・オフィスソフト、資料・書類作成などのビジネス用途
・レポート作成など大学生向け
・Web制作、スマホ・Windows向けアプリ、Pythonなどのプログラミング
(データ分析やAIの勉強, 検証などの重めなプログラミングもOK)
・ブラウザ、2D・3Dゲーム
・ブログ執筆
・画像・動画編集
特に、重い3Dゲームや動画編集、データ分析・AIのプログラミングなどの重い用途を中心に使う方、仕事としてパソコンを使う方であれば、おすすめの価格帯です。
パフォーマンスが高く作業の効率化も図れるので、仕事としてパソコンを使う方であれば、人件費なども考えると利益に繋がる可能性は十分あります。
ケンさん
他の価格帯のパソコンも含めて、スペックやできることをまとめているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
≫ 関連記事: 【初心者必見】パソコンの予算・相場感を知って大損しないようにしよう!
また、初心者の方向けにデスクトップパソコンに関する知識(性能/用途/価格/デザイン性など)も幅広く解説しているので参考にして下さい。
≫ 関連記事:デスクトップパソコンの選び方・よくある疑問を徹底解説