
動画編集を始めてみたいけど、必要なスペックが分からない…
フルHDと4K動画で必要なスペックって違うの?
趣味やYoutube向けに動画編集したいけど、「パソコンのスペックってどうすればいいの?」と思う方は非常に多いです。
スペックを間違えてしまうと、動作がカクついてストレスになったり、最悪動作しなかったりするので、適切なスペックを選ぶ必要があります。
私はYoutube向けに、10分程度のFHD動画をアップロードしているので、その時の動画編集ソフトの各パーツの使用率などを元に、動画編集で必要なスペックを徹底解説していきます。
この記事を読めば、動画編集をする際に、快適に動作するパソコンの目安スペックが一目で分かります。
また、おすすめのPCや動画編集におけるPCパーツ毎の役割なども解説していきます。
モデル名 | おすすめな方 | CPU | メモリ | GPU | ストレージ | 画面サイズ | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
FHD動画編集向けデスクトップPC | Intel Core i5-11400 | 16GB | GeForce GTX 1660 SUPER | SSD 500GB NVMe | - | 13万円台~ | |
FHD動画編集向けノートPC | AMD Ryzen 5 4600H | 16GB | GeForce GTX 1650 Ti | SSD 512GB NVMe | 15.6 | 10万円台~ | |
FHD動画編集向けモバイルノートPC | Intel Core i7-1185G7 | 16GB | Intel Iris Plus (CPU内蔵GPU) | SSD 512GB | 13 | 23万円台~ | |
4K動画編集向けデスクトップPC | Intel Core i9-10850K | 32GB | GeForce RTX 3070 | SSD 1TB NVMe | - | 24万円台~ | |
4K動画編集向けノートPC | Intel Core i7-10870H | 32GB | GeForce RTX 3060 Laptop GPU | SSD 1TB NVMe | 15.6 | 23万円台~ |
役割を知っておけば、予算に応じてどのパーツをアップグレードすべきかも見えてきます。
動画編集に必要な目安スペックについて
動画編集と一口に言っても、大きく分けると
- フルHD(解像度:1920×1080)
- 4K(3840×2160)
の2つがあります。
4Kになると一気に解像度が増え、それによって素材動画の容量が増えたり、エンコードの処理する量も増えてくるため、必要なスペックが異なってくるので、別々に目安スペックを解説してきます。
- 自分がどちらの動画編集をしたいのか
- 今は、フルHDの動画編集を考えているが、将来的に4K動画もしたいのか
なども考慮して、パソコンのスペックを選んでいきましょう。
では、フルHDと4Kの動画編集における目安スペックを解説していきます。
フルHD動画編集の目安スペック
解像度が1920×1080のフルHD動画を編集する場合の目安スペックとなります。CPU | Intel | Celeron | Pentium | Core i3 | Core i5 | Core i7 | Core i9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
AMD | - | - | Ryzen 3 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | Ryzen 9 | |
メモリ | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | 64GB | - | |
GPU | CPU内蔵 | GTX 1650 GTX 1660 | RTX 2060 | RTX 2070 RTX 3060 | RTX 2080 RTX 3070 | RTX 3080 RTX 3090 | |
ストレージ | 256GB | 512GB | 1TB | 2TB | 4TB | - |
※オレンジ色より低性能は、動作のカクつきや動作しない場合があります。
※オレンジ色より高性能は、より快適に動作させたい、将来より高負荷なことをやる方向けです。
4K動画編集の目安スペック
解像度が3840×2160の4K動画を編集する場合の目安スペックとなります。CPU | Intel | Celeron | Pentium | Core i3 | Core i5 | Core i7 | Core i9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
AMD | - | - | Ryzen 3 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | Ryzen 9 | |
メモリ | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | 64GB | - | |
GPU | CPU内蔵 | GTX 1650 GTX 1660 | RTX 2060 | RTX 2070 RTX 3060 | RTX 2080 RTX 3070 | RTX 3080 RTX 3090 | |
ストレージ | 256GB | 512GB | 1TB | 2TB | 4TB | - |
※オレンジ色より低性能は、動作のカクつきや動作しない場合があります。
※オレンジ色より高性能は、より快適に動作させたい、将来より高負荷なことをやる方向けです。
動画編集のおすすめパソコン
まずは、FHD(1,920×1,080)か4K(3,840×2,160)のどちらの動画を編集するのかで、ミドルレンジ程度のスペックが必要なのか、ハイエンドなスペックが必要なのか切り分けましょう。
FHD ⇒ ミドルレンジ程度(ハイエンドでもOK)
4K ⇒ ハイエンド
※4K動画編集の場合は、ミドルレンジは避けましょう。
次に、持ち運びするのか、据え置きで良いのかで切り分けましょう。
カフェや図書館、大学など状況に合わせて色々な場所で作業したいという方は、ノートPCですね。
一方で、特に持ち運ぶ必要が無いという方は、ノートPCでも良いのですが、同じ価格帯で見るとノートPCより、デスクトップパソコンの方が高性能になるので、デスクトップPCがおすすめですね。
ということで、FHD・4K動画編集向けをノートPCとデスクトップPCそれぞれで紹介しています。
また、FHD向けのミドルレンジノートPCに関しては、持ち運び易いように「コンパクト重視」、持ち運びも必要だけど、性能も必要ということで「性能重視」の2製品をピックアップしています。
では、1つ1つ簡単に解説していきます。
【FHD動画編集】ドスパラのゲーミングデスクトップPC『GALLERIA RM5C-G60S』


CPUスコア | |
GPUスコア |
ゲーミングPCではありますがFHD向けの動画編集を快適にできるスペックとなっています。
軽め~普通の3Dゲームは快適、重めの3Dゲームも動作します。そのため、軽め・普通のゲームであれば実況系動画のために、ゲームプレイ+収録+動画編集という用途でもOKですね。
【FHD動画編集】ドスパラのゲーミングノートPC『GALLERIA RL5R-G50T』


CPUスコア | |
GPUスコア |
ゲーミングPCではありますがFHD向けの動画編集を快適にできるスペックとなっています。
また、映像出力端子が2つあるので、動画編集に便利なマルチディスプレイ環境もOK。
【FHD動画編集】超コンパクトで持ち運びもできる2in1タブレットPC『Surface Pro 8』
CPUスコア | |
GPUスコア |
普段使いやビジネス用途、大学生にも人気なSurface Proシリーズですが、動画編集にも使えます。
私はCPU:Core i5, メモリ:8GB, SSD:256GBでYouTube向けに10分前後の動画編集をしています。
ですが、このスペックではメモリとSSDのスペック不足を感じたので、もう少しスペックの高いものを選択しました。
基本スペックと価格を比べると正直他のPCより高いです。
また、純正のキーボード兼保護カバーとなるタイプカバーを付けると結構高いです。
しかし、2,3万円相当のOfficeが元々付いていることと持ち運び時に全くストレスのないコンパクトさを考えると十分に価値があります。
学生の方であれば学割で数万円お得にもなります。
【4K動画編集】ドスパラのクリエイター向けデスクトップPC『raytrek ZF』


CPUスコア | |
GPUスコア |
CPU, メモリ, GPUにおいてスペックの高いパーツが使われており、4Kの動画編集にも十分対応できるレベルです。
ストレージについてですが、動画編集する頻度によって容量が全然違ってくるので、たまに編集する程度であれば1TBでも良いかもしれません。
しかし、ほぼ毎日、毎週となれば、オプションでストレージの追加、外部ストレージを用意しておいた方が良いですね。
【4K動画編集】マウスコンピューターのクリエイター向けノートPC『DAIV 5N (32GBモデル)』


CPUスコア | |
GPUスコア |
デスクトップと比較するとCPU, GPUのスペックは落ちますが、性能自体は4K動画編集にも耐えうるスペックです。
重量が約1.73kgなので、1kg前後のビジネス向けPCと比べれば重いです。
ですが、クリエイティブPCを運べると考えればありですね。
動画編集における各PCパーツについて
次に、動画編集における各PCパーツの役割や選ぶポイントなどを解説していきます。
動画編集で重要なパーツは次の4つですね。
- CPU
- メモリ
- ストレージ
- グラフィックボード
各パーツの解説は、基本的に、Youtube向けの約10分程度のフルHD動画を編集することを前提に解説しています。
(※4K向けの解説は、その旨を記載しています。)
約1~2時間分の素材データを読み込んだ時点では、快適に動作しているので大丈夫だとは思いますが、1時間、2時間の動画を制作するという場合には、メモリの使用量やストレージに必要な容量が変わってくるので、その点はご了承ください。
では、各パーツについて、1つ1つ解説していきます。
CPU
CPUは、主に
- 編集した動画を見るためのプレビュー表示
- エンコード処理
- エフェクトの追加
などで処理能力が必要になってきます。
特に、プレビュー表示とエンコード処理に必要ですね。
エフェクトの追加に関しては、上の2つに比べるとそれほど必要ないという感じです。
エンコードに関しては、高性能であればあるほど短時間で処理することができますが、性能が低かったとしても時間は掛かりますが、エンコードできないというわけではありません。
そのため、最低でもプレビュー表示時に、遅延したり、カクついたりしない程度のCPU性能が欲しいところです。
また、予算に余裕があるであれば、エンコード時間の短縮のために、できるだけ高性能なCPUを選んだ方が良いですね。
4K動画編集の場合であれば、Intel Core i7, i9, AMD Ryzen 7, 9は欲しいところですね。
解像度が4Kということで、FHDの4倍になっているので、その分エンコード時の処理が増えることになります。
その膨大な処理をある程度の速度で済ませよう思うのであれば、ハイエンドなCPUが必要となってきますね。
≫ 関連記事:動画編集はどの程度のCPUが必要かを検証!
メモリ
メモリは、主に
- 動画編集ソフトそのもの
- 編集ソフトで大量の素材を扱う時
- エンコード時
などで容量を使います。
特に、エンコード時が一番メモリの使用量が多くなります。
動画編集ソフト + エンコード作業分のメモリが使用されるわけですから多くなりますね。
約1時間のフルHD動画を動画編集ソフト『Filmora』検証したところ、エンコードのピーク時の最大メモリ使用量は、2.2GBほどでした。
(※パソコン環境や編集内容、動画編集ソフトで異なります。)
そのため、OSや他のソフトウェアでもメモリが消費されていることを考慮に入れると、メモリ4GBでは足りません。
最低でもメモリは8GBは必要となってきます。
8GB搭載のパソコンで検証したところ、全体のメモリ使用量が70%(5.6GB)だったので少し余裕がありますね。
とは言え、扱う素材データやデータの量が、動画のスタイルや編集内容によって、人それぞれ異なってくるため、8GBでは心配なところではあります。
より快適に、余裕の持った構成にするため、メモリ容量は、16GBがおすすめかなと考えています。
4Kの動画編集の場合は、素材データの容量が単純計算で4倍となるので、使用する容量も多くなります。
また、エンコード処理に関しても処理しなければいけないデータ量が単純に増えるので、ここでもメモリの使用量は増えることになります。
そのため、快適に動作させようとするなら、余裕をもって32GBぐらい必要になってくるかなと思います。
≫ 関連記事:動画編集に必要なメモリ容量を細かく検証!
ストレージ
ストレージは、主に
- 素材データ
- 完成した動画の保存
をするために必要になってきます。
ここで、ストレージを選ぶ上で考えておかなければいけないのが、
- ストレージの容量
- ストレージのデータ転送速度
の2つです。
動画編集の用途においては、容量・データ転送速度の両方が重要になってきます。
ここで、ストレージの種類や特徴を簡単に解説しておきます。
ストレージには、大きく分けて
- HDD
- SSD
の2種類があります。
この特徴を簡単に言うと次のような感じになります。
容量 | データ速度 | 価格 | |
SSD | 小 | 高速 | 高い |
HDD | 大 | 低速 | 安い |
動画編集ということで、扱うファイルのサイズはかなり大きいです。
動画1本作るために、
- 素材となる動画データ
- 完成した動画データ
があるわけですが、どうしても素材となるデータが多くなってしまいます。
Youtube向けに動画編集してるけど、素材データだけで、2GB, 4GBとかになんねんな…ビックリすんでホンマ
動画を完成した後は、素材データを削除するというような運用方法であれば、それほど容量は必要としないかもしれませんが、念のため素材データも保存しておくというようなやり方をしたい場合は、結構なストレージ容量が必要となってきます。
また、動画編集中の素材データを読み込む際に、データ転送速度も重要になってきます。
HDDのようにデータ転送速度が遅いと読み込む度に、短時間だけ止まりイライラするという可能性もあります。
これらを考えると、容量あたりの価格は高くなってしまいますが、快適な動画の読み込みをするために、データ転送速度の速いSSDにしてきたいところですね。
さらに言うと、動画データということで容量が増えがちなので、512GB, 1TB, 2TBと言ったように、大容量なSSDが理想と言えるでしょう。
とは言え、予算の関係で大容量のSSDはちょっと…という方は、
- 妥協してHDDにしたり
- 編集後は素材データを消して容量の小さいSSDで運用できるようにしたり
することで、何とかやりくりする必要がありますね。
4K動画の編集をする際は、素材データや完成した動画の容量が単純計算で4倍となるので、その分容量の大きいストレージが必要となってきます。
そのため、フルHDであれば、最低512GBでも良いかなと思っていますが、4Kの場合はすぐに一杯になって厳しいかなと思います。
とは言え、素材データを消したり、たまにしか4K動画編集しないという方であれば、いけるかもしれませんね。
≫ 関連記事:動画編集にSSDが必要なのか検証!HDDかSSDどっちがいいのか
グラフィックボード
グラフィックボードは、主に、
- プレビュー表示
- エンコード処理
で処理能力が必要になってきます。
フルHD程度れあれば、問題なくプレビュー表示ができますし、グラフィックボードが無ければ、エンコード処理ができないということもないので、動画編集においては、グラフィックボードは無くても可能です。
とは言え、グラフィックボードを搭載することで、プレビュー表示がより快適になるので、搭載はしていた方が良いですね。
エンコードに関しては、グラフィックボードを搭載していれば、CPUではなく、グラフィックボードの高い演算能力を使って、より高速にエンコード処理を行うことができます。
これは、動画編集ソフトが、”GPUアクセラレーション”、”GPGPU”と言った機能があるソフトであれば、グラフィックボードの性能を活かしてエンコードすることができるので、使おうと思っている動画編集ソフトをよく確認しておきましょう。
CPUと比較して、グラフィックボードはどのくらいエンコードが速くなるの?
と思われるかもしれませんが、
- CPUとグラフィックボードの性能による
- 動画編集ソフトのエンコード処理による
ところが大きいので、一概にこのくらいと言い切ることはできませんね。
4K動画編集をするのであれば、解像度が高い分、プレビュー表示する際にも処理性能が必要となってくるので、ある程度高性能なグラフィックボードを搭載していた方が良いですね。
また、動画編集だけで言うと、グラフィックボードは無くても構わないパーツですが、「ゲーム実況の動画を作りたい!」というような場合は、ゲームを快適にプレイするだけのグラフィック性能が必要となってくるので、他の用途で必要な場合は搭載するようにしましょう。
個人的には、高価なものでなくても良いのでグラフィックボードは搭載するべきかなと思っています。
これから動画編集を始めてみたい!と新しいことにチャレンジしようとしている方であれば、これから他にも色々なことにチャレンジしていくと思います。
その時に、グラフィックボードが無いことによって、グラフィック性能が足りず断念しないといけないという場合があるかもしれません。
それは非常にもったいないので、色々チャレンジするかも…という方は、色々なことに対応できるように、グラフィックボードを搭載しておいた方が良いですね。
まとめ:スペックは、先行投資と思って予算の許す限り高くしておくべき。
動画編集における目安スペックと各種PCパーツを解説しました。
もう一度目安スペックをまとめておきます。
フルHD動画編集の目安スペック
解像度が1920×1080のフルHD動画を編集する場合の目安スペックとなります。CPU | Intel | Celeron | Pentium | Core i3 | Core i5 | Core i7 | Core i9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
AMD | - | - | Ryzen 3 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | Ryzen 9 | |
メモリ | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | 64GB | - | |
GPU | CPU内蔵 | GTX 1650 GTX 1660 | RTX 2060 | RTX 2070 RTX 3060 | RTX 2080 RTX 3070 | RTX 3080 RTX 3090 | |
ストレージ | 256GB | 512GB | 1TB | 2TB | 4TB | - |
※オレンジ色より低性能は、動作のカクつきや動作しない場合があります。
※オレンジ色より高性能は、より快適に動作させたい、将来より高負荷なことをやる方向けです。
4K動画編集の目安スペック
解像度が3840×2160の4K動画を編集する場合の目安スペックとなります。CPU | Intel | Celeron | Pentium | Core i3 | Core i5 | Core i7 | Core i9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
AMD | - | - | Ryzen 3 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | Ryzen 9 | |
メモリ | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | 64GB | - | |
GPU | CPU内蔵 | GTX 1650 GTX 1660 | RTX 2060 | RTX 2070 RTX 3060 | RTX 2080 RTX 3070 | RTX 3080 RTX 3090 | |
ストレージ | 256GB | 512GB | 1TB | 2TB | 4TB | - |
※オレンジ色より低性能は、動作のカクつきや動作しない場合があります。
※オレンジ色より高性能は、より快適に動作させたい、将来より高負荷なことをやる方向けです。
選び方の基準としては、次の2つですね。
- 持ち運びするのか(=ノート)、据え置きで良いのか(=デスクトップ)
- FHDを扱うのか(=ミドルレンジ以上)、4Kを扱うのか(=ハイエンド)
FHDと4Kでは扱うデータ量が全然違うことから、各PCパーツの必要な性能が異なってくるので、自分がどちらの動画編集をするのかも考えて選ぶようにしましょう!
どうも、ケンさん(



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