
BTOメーカー「VSPEC」の特徴、良いところ、悪いところを徹底解説します。
パーツやケースの選択肢は、BTOメーカーでトップクラスなので自由にパーツを選びたい方向けのメーカーです。
BTOメーカー:VSPECで特に押したいのは、
- ケースの豊富さがBTOメーカートップクラス
- PCケースからベースモデルを選択できる
です。
では、ここを中心にVSPECの特徴を詳しく解説していきます。
目次
BTOメーカー「VSPEC」とは?
VSPECは、株式会社ウィズテックが運営するBTOメーカーです。
あまり聞かない名前だと思いますが、創業から10余年あまりの老舗パソコンショップです。
1人5000台以上のパソコンの組み立て実績を誇るプロ集団が対応してくれるようなので、これはかなり心強いですね。
数年間ぐらい毎日組み立てなければ到達しない台数なので、気が遠くなりそうです。(笑)
販売はWeb通販のみで行われており、大手BTOメーカーにような店舗は持っていません。
スマホの登場によりデスクトップのパソコンの普及が落ちつつあると言われており、様々なBTOメーカーが店を畳む中、これほど長くBTOパソコンを提供し続けることができるのは、今まで積み上げてきた「信頼」と「品質」の賜物と言っても過言では無いでしょう。
サイトのトップページには、活用事例として納入実績や評価が掲載されていますが、個人から法人、病院など幅広く納品しているようです。
比較的小規模なBTOメーカーですが、大手とは路線をずらした「複数画面のデイトレード向けBTOパソコン」「無音パソコン」「キューブ型」なども取り扱っており、ニッチなニーズを捉えたBTOメーカーと言えるでしょう。
もちろん、ビジネス向けの標準的なパソコンやグラフィックボード搭載のゲーミングPCなども取り扱っています。
パーツの種類も多く、その数なんと1972種類!!
ケース数も302種と他のBTOメーカーと比べ、かなり数が多いです。
これほどパーツの種類が多ければ、自作パソコンのパーツの自由度とほぼ変わらないぐらいだと思います。
自作パソコンは時間や技術が無くて難しいけど、自作パソコン並みの自由度でパーツを選びたいという方には、おすすめです。
VSPECの全体の特徴について
BTOメーカー:VSPECの全体的な特徴を表にして解説します。
VSPEC全体の特徴早見表
項目 | 評価 | 解説 |
---|---|---|
ターゲット | 〇 | パーツの豊富さからパーツの知識がある中級者から上級者向け |
取扱商品 | 〇 | ゲーミング FX・デイトレ向け 静音・無音PC サーバー クリエイター向け組み立てキット |
ブランド | – | なし |
コスパ | △ | ミドルクラスでは妥当な価格帯。 カスタマイズなどでハイパフォーマンスなCPU, グラフィックボードに変更すると価格が高くなる傾向にあり、この場合コスパはあまり高くない。 |
セール | △ | セールは少ない。 セール情報のまとめ記事はこちら |
スペック検索 | ◎ | CPU、グラフィックボードだけでなく、メモリ・ストレージ容量、マザーボードのチップセット、ドライブ、ケースタイプ、価格帯の多くの項目から絞り込み検索ができる。 |
保証 | 〇 | 標準(無料):1年保証 延長(有料):2年、3年延長保証可 |
サポート 相談 | 〇 | 電話 お問い合わせフォーム |
納期 | △ | 約8営業日(土日を挟むことになるので約10日) 有料短納期サービス:約5営業日 |
支払方法 | 〇 | クレジットカード決済 代金引換 銀行振込 ショッピングローン(分割払い) |
パーツ販売 | – | パーツ販売はしていない |
店舗 | – | 店舗はなく、ネット通販のみ |
下取りサービス | – | なし |
データ復旧サービス | – | なし |
FX・株のデイトレ向けのパソコンがある
VSPECでは、取扱商品の中にFX・株のデイトレ向けパソコンがあり、BTOメーカーの中では珍しいです。
他のBTOパソコンとの違いは、マルチディスプレイ対応であるということです。
4画面、6画面、8画面、9画面、12画面とかなりの枚数を使ったマルチディスプレイ環境を構築することができます。
長期の取引やスイングトレードであえば同時に監視する銘柄は少ないので、画面が1枚でも問題ありません。
なんならスマホ1つで取引できるぐらいです。
しかし、デイトレードとなれば、話は変わってきます。
デイトレードの場合は、秒、分単位で銘柄を監視し続ける必要があります。
それも1銘柄だけではなく、10~50銘柄と監視する件数が非常に多くなります。
そのため、こういったマルチディスプレイ環境が必須となってきます。
スペック検索が充実
VSPECでは、CPU、グラフィックボードだけでなく、色々な項目でベースモデルを検索することができます。
1つ1つ書いていくととても多くなるので、下の画像を参考にしてください。
CPU、グラフィックボードはパソコンの大部分の性能を決めるので重要な項目ですが、その他に価格帯、メモリ、ストレージ容量あたりも大事ですね。
ここまで詳細に絞り込めるBTOメーカーは少ないので、既に、ある程度性能を決めているという方であれば、こういう検索フォームのあるところを使うのも1つの手ですね。
VSPECのカスタマイズの特徴について
BTOメーカー:VSPECのカスタマイズ面の特徴を表にして解説します。
VSPECのカスタマイズ面の特徴早見表
項目 | 評価 | 解説 |
---|---|---|
カスタマイズ | ◎ | 「シンプルモード」と「フルカスタムモード」があり、フルカスタムのパーツ選択肢はかなり豊富。 特にケースの豊富さなら絶対「VSPEC」で、ケースを軸にベースモデルを選択することも可。 |
メーカー詳細 | ◎ | ほぼ全てにメーカーの記載あり |
パーツ解説 | – | パーツの解説は無し。 |
パーツ画像 | △ | 「商品を見る」から一部のパーツのみ |
ケース選択肢 | ◎ | ベースモデル、カスタマイズで選べるケースが多い。 何十種類とあり、BTOメーカーの中では1,2を争う豊富さ。 また、ベースモデルをケースから選択することもできる。 |
OS | ◎ | 有無を選択できる |
Office | ◎ | 有無を選択できる |
セキュリティソフト | ◎ | 有無を選択できる |
周辺機器 | ◎ | 周辺機器は多い |
ケースの多さはBTOメーカートップクラス
ケースの選択肢は、302種類と多く、おそらくBTOメーカーでトップだと思います。
アルミケースやクリアパネルなど色々な特徴を持ったケースを取り揃えているので、パソコンに性能だけではなく、デザイン性も追求したい方におすすめしたいBTOメーカーですね。
PCケースを基準にベースモデルを選択できる。(このメーカーだけ)
普通ベースモデルを選択する時は、CPUやグラフィックボードの性能、ゲームやクリエイターパソコンと言ったカテゴリーから選ぶことがほとんどですが、このBTOメーカーでは、PCケースからベースモデルを選択することができます。
※他のBTOメーカー同様に、CPUやグラフィックボードから選択することも可能です。
そのため、PCケースのデザイン性にこだわりがあって、優先度が結構高いという方にはおすすめです。
VSPECのおすすめ①:パーツのフルカスタマイズが可能
VSPECでは、ほとんど全てのパーツをカスタマイズすることができます。
CPU, メモリ, グラフィックボードなどの主要なパーツだけでなく、
- RAIDボード
- パーティションの設定
- ケースファン
- イルミネーション
- サウンド機器
などもカスタマイズすることができます。
ただし、VSPECのカスタマイズ画面は、始めは「シンプルコース」という比較的選択肢の少ないカスタマイズ方式が選択されています。
上に挙げたパーツもカスタマイズしたい場合は、上級者向けの「フルカスタムコース」を選択する必要があります。
カスタマイズ画面のトップ
また、選択できるパーツ数もBTOメーカートップクラスだと思います。
サイトには、「1,927種類のPCパーツから自由に選べる圧倒的な組み合わせ」とあります。
これほど多いメーカーは他に見たことがありません。
自作パソコンのパーツの自由度に限りなく近いので、「自作パソコンをするほどの時間や技術が無いけど、パーツのメーカーにはこだわりたい!!」という方には、おすすめのBTOメーカーです。
VSPECのおすすめ②:ケースの豊富さがBTOメーカートップクラス
上でパーツの種類の豊富さについて述べましたが、PCケースについても例外ではありません。
PCケースも302種類ものケースから選択することができます。
とは言え、取り扱い状況はその時々で変わるので、必ずしも302種類全て常にあるという訳ではありません。
2019/05/06時点では、62種類のPCケースが選択可能でした。
選択できるケースの特徴としては、
- カラーは、ブラック、ホワイトケースが多めで、その他は数点。
- サイズは、ミドルタワー、ミニタワー、キューブ型
- 素材は、プラスチック、アルミなどの金属
- 静音性高めな密閉タイプが多く、メッシュタイプは数点。
- 強化ガラス、フロントにLEDファンを搭載できるものなど
これだけ揃っていれば、きっと探しているケースがあるかもしれませんね。
ここまでPCケースを取り揃えているBTOメーカーはほとんどありません。
また、量産型の黒色プラスチックのケースが多くデザイン性も低いので、もっとデザイン性の高いケースが欲しいという方には、おすすめです。
VSPECのおすすめ③:PCケースからベースモデルを選択できる(このメーカーだけ)
VSPECでは、PCケースから先に選択して、そのPCケースが使えるベースモデルを選択することができます。
ケースを基準に選ぶことができるのは、このBTOメーカーのみです。
他のBTOメーカーであればベースモデルを選択した後、カスタマイズ画面でケースを変更しようとしても、そもそも選択肢が無かったり、そのパーツ構成に合うケースが数点という感じがほとんどでしょう。
そのため、ケースのデザイン性を重視して選びたいという方には、満足できない仕様になっていることがほとんどです。
しかし、VSPECではPCケースを先に選択することができるので、ケースを一番にこだわりたいというユーザーには、おすすめのBTOメーカーです。
PCケースを基準で選ぶ方法は、少し分かりづらいので画像付きで解説しておきます。
VSPECのトップページ
画像の左ある赤枠で囲っているところに「PCケース一覧」とあるので、そちらをクリックすることで、PCケースを検索する画面がでてきます。
PCケース検索画面
ここで自分の好きなメーカー、ケースタイプ(ミドルタワー型、ミニタワー型、キューブ型)などを選択しましょう。
PCケース検索結果
画像のように検索結果が出てくるので、「この商品が選択可能なモデルを検索」をクリックしましょう。
302種類のPCケースから選べるとありましたが、執筆時点(2019/05/06)でPCケースの検索結果が62件となっていたので、おそらく在庫等の状況で選択できるPCケースが変わるのでしょう。
これだけPCケースの種類が豊富だと在庫等を調整するのも難しそうなので、仕方なさそうですね。
検索結果に出たケースに関しても、在庫が少ないと考えた方が良さそうなので、「このPCケースが良い!」と思ったら、早めに注文したほうが良さそうですね。
次の日に見たら、もう無くなっているかもしれません。
VSPECのおすすめ④:多種多様な用途のBTOパソコンが用意されている。
VSPECでは、事務などのビジネス向け、3Dゲーム、3DCG,動画編集などの一般的な用途のBTOパソコンはもちろんですが、
- 複数画面のデイトレード向けパソコン
- 音の出るパーツを搭載しない「無音パソコン」
- キューブ型パソコン
と言った特徴的なパソコンも取り揃えています。
複数画面のデイトレード向けパソコン
デイトレードとは、FXや株を1日以内という短いスパンで頻繁に売買行う取引方式のことですが、この短期売買の場合は、1度に多くの銘柄を監視する必要があります。
多くの銘柄を画面上に表示するには、1画面や2画面では足りません。
そういったデイトレードをしたいという方に向けて、4画面、6画面、8画面、9画面、12画面というマルチモニターのBTOパソコンを用意しています。
音の出るパーツを搭載しない「無音パソコン」
通常、CPUクーラー、ケースなどに冷却するためのファンが搭載されています。
パソコンの騒音は、ほとんどがこのファンが原因ですが、無音パソコンは騒音となるファンなどの音がでるパーツを搭載しないパソコンです。
とは言え、CPUがIntelのCeleronが中心なので、性能はそれほど良くありません。
Youtubeなどの動画視聴やネットサーフィン程度の用途と考えておくべきでしょう。
動画編集やゲームは厳しいです。
キューブ型パソコン
PCケースでキューブ型は数が少ないのですが、VSPECの場合比較的取り扱い数が多いです。
ちょっと変わったサイズ感のケースが欲しいという方には、一度見てみると良いかもしれません。
VSPECの悪い点①:納期が比較的長い。
上の表でも少し解説しましたが、VSPECは他のBTOメーカーより納期が長いです。
VSPECの場合は、通常で約8営業日かかります。
大手BTOメーカーの場合は、3~4営業日ぐらいの期間が多いので、それと比べると長いですね。
8営業日と言うことは、休業日の土日を絶対に跨ぐので、届くまでに約10日はかかるということになります。
また、住む地域によってはもう1,2日かかるかもしれません。
有料の短納期サービスもありますが、それでも約5営業日となっています。
そのため、この長い納期が待てないという方には、他のBTOメーカーの方が良いかもしれませんね。
まとめ:PCケースにこだわりたい方におすすめ
VSPECでおすすめなのが、
- ケースの豊富さがBTOメーカートップクラス
- PCケースからベースモデルを選択できる
です。
繰り返しになりますが、このメーカーほどPCケースが豊富なところは見たことがありません。
また、PCケースをメインにしてベースモデルを探すことができるので、
パソコンをオシャレにしたい!
かっこいいアルミ製ケースにしたい!
サイドパネルをクリアにして内部を見れるようにしたい!
など色々な要求に答えてくれるでしょう。
ケースにこだわりのある方は、ぜひ1度はチェックして欲しいです。
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メーカー毎にコスパやデザイン性、カスタマイズ性の高さなど強みが違うので、他のメーカーもぜひ参考にして下さい。
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どうも、ケンさん(



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