- やりたいゲームがあるけど、必要なスペックってどうやって確認すれば良いの?
- 具体的にどのグラボであれば、平均FPSぐらい出るか確認したい!
- ゲームを買う前に自分のPCスペックが足りるか診断したい!
新しくPCを買う時や既に持っているPCでやりたいゲームが快適に遊べるのかどうかはゲーマーにとって最重要と言っても良いでしょう。
しかし、具体的にどういうスペックだと、どのくらいのFPSが出るのか、快適に遊べるのか診断するのはなかなか難しいです。
そこで、どれくらいのスペックが必要なのか、私がいつも確認している方法を3つ紹介します。
また、スペックの見方や既に持っているPCのスペックと比較して、快適にできそうか診断する方法も紹介します。
12ゲームをグラボ別・解像度別に平均FPSを計測したデータも公開しているので、ぜひ参考にして下さい。
≫ 関連記事:ゲーミングPCのグラボ性能と目安のベンチマーク結果
他にゲーミングPCでよくある疑問、目安スペック、おすすめのゲーミングPCなども解説しています。
≫ 関連記事:ゲーミングPCに必要な目安スペックを徹底解説!
PCゲームに必要なスペックの確認方法
PCゲームに必要なスペックを確認する方法として、主に次の3つがあります。
- “推奨スペック”をゲーム公式・Steamで確認【見方も解説】
- “PCレビューサイト”でグラボ別に平均FPSを確認
- “Youtube”でグラボ別に平均FPSを確認
“推奨スペック”をゲーム公式・Steamで確認【見方も解説】
ゲームの公式サイトやSteam、Epic Gamesなどのプラットフォームで動作環境を確認する方法です。
動作環境は、そのゲームがどのくらいのスペックが必要かを示すもので、必要動作環境、推奨動作環境、システム要件などと言われます。
遊びたいゲームが決まっているのであれば、ゲームの公式サイトの動作環境を調べましょう。
動作環境にはスペックが色々書いているのですが、その見方も含めて解説してきます。
ここでは、Apex Legendsを例にして一緒に確認していこうと思います。
SteamのApex Legendsのシステム要件を確認すると、次のようになっています。
システム要件
項目 | 最低 | 推奨 |
---|---|---|
OS | 64-bit Windows 7 | |
プロセッサー | AMD FX 4350 or Equivalent Intel Core i3 6300 or Equivalent | Ryzen 5 CPU or Equivalent |
メモリー | 6 GB RAM | 8 GB RAM |
グラフィック | AMD Radeon HD 7730 NVIDIA GeForce GT 640 | AMD Radeon R9 290 NVIDIA GeForce GTX 970 |
DirectX | Version 11 | |
ネットワーク | ブロードバンドインターネット接続 | |
ストレージ | 56 GB 利用可能 |
まず、動作環境には“最低”と”推奨”の2項目があります。
最低:ゲームを動作させるために最低限必要なスペックのこと。
推奨:ゲームを快適に動作させるために必要なスペックのこと。
“最低”は、必要動作環境と書かれている場合もあります。
FHDの最高画質で、最低動作環境は平均20~40FPSぐらいで、推奨動作環境は平均50~70FPSぐらいかなと思います。
全ゲームに共通する基準ではなく、私が12ゲームをベンチマークしてきた感覚値ではありますが、大体このくらいですね。
快適と言える目安は60FPSなので、新しくPCを買うのであれば推奨動作環境は超えておきたいところですね。
“最低”は、必要最低限、動作に必要なスペックなので、それを超えれば快適にプレイできるというわけではありません。
20FPSぐらいになるとカクつきを感じたりするので気を付けましょう。
FPSについての目安や上げ方、計測方法も紹介しているので参考にして下さい。
≫ 関連記事:ゲームのFPS(フレームレート)とは?向上/計測方法も解説
システム要件は、親切な公式であれば、”最低”と”推奨”の2つの項目を記載してくれています。
しかし、中には1つだけだったり、何も書いてくれていなかったりする公式サイトもあります。
そういう場合は、PCレビューサイトやYouTubeで確認する方法を参考にして下さい。
では、もう少し深堀して、システム要件の各項目の見方を解説していきます。
OS
OS:64-bit Windows 7
Windows 7以上であればOKなので、Windows 8、10、11もOKです。
最近のPCであれば、Windows 11が入っているので問題はないでしょう。
Windowsには32bit版と64bit版の2種類がありますが、64bitのみOKです。
こちらも、今は基本的に64bitなので問題ありません。
CPU
プロセッサー:AMD Ryzen 5 CPU or Equivalent(同等)
パソコンのCPUは、Intel社とAMD社のものがあり、親切な公式であれば、IntelとAMDの両方を掲載してくれます。
基本的に、記載されているCPUか”同等以上”であればOKという意味になります。
なので、自分のPCや購入検討しているPCのCPUがこれ以上かどうかを確認しましょう。
CPUの性能は、大雑把に言うと”コア数”と”クロック周波数”の2つで決まるのですが、これで他のCPUと比較するのは難しいです。
そんな時は、CPUのベンチマークサイト『PassMark』で確認しましょう。
今回は、CPUの型番まで書かれていないので、ちょっと不親切ですね。
Ryzen 5とあるので、一番性能の低いRyzen 5でも動作するということになると思うので、それと比較してみると良いでしょう。
メモリ
メモリー:16GB
メモリは、3Dゲームをするのであれば、このくらいが妥当ですね。
普段使い、ビジネス用途であれば 8GB、ゲーム・クリエイティブ用途であれば最低16GBが主流かなと思います。
GPU
グラフィック:NVIDIA GeForce GTX 1060 3GB / AMD Radeon RX 580 4GB
3Dゲームにおいて一番重要なパーツ、グラフィックボード(GPU)ですね。
このパーツの性能で、どれだけ快適にゲームできるかが決まるといっても過言ではありません。
ゲームを快適にプレイできるかは、FPSでよく示されますが、この数値に大きく関わってきます。
この値が高ければ高いほど、カクつきなく、ヌルヌル動いて快適と言えます。
数年前の古いGPUが記載されているので、こちらもCPUと同じく、GPUの『PassMark』で調べておきましょう。
型番だけでは、CPUと同様に単純に比較することはできません。
DirectX
DirectX:Version 11
DirectXとは、Microsoft開発のAPI(Application Programming Interface)で、PCゲームの処理のために使用されています。
これが、最低でもversion 11必要ということです。
DirectXのバージョンの確認方法は次の通りです。
- [スタート] ボタン をクリックします。
- [検索の開始] に dxdiag と入力し、 Enter キーを押します。
すると下のような画面が出てくるので、システムタブのDirectXバージョンを確認すればOK
DirectX 診断ツール
ネットワーク
ネットワーク:ブロードバンドインターネット接続
ブロードバンドインターネット接続とは、大容量通信ができるインターネット接続サービスを指し、光回線もこれに入ります。
そのため、光回線であれば条件をクリアしているので、特に気にする必要はないかと思います。
後は、普通にネットやTouTubeが見れる程度の速度がでていれば問題ないでしょう。
ストレージ
ストレージ:30 GB 利用可能
ゲームをダウンロード・インストールするために、30GBの容量が必要だから空けておいてくださいね!と言う意味ですね。
容量が残り少ない場合は、不要なものを削除してからインストールしましょう。
ただ、実際のデータ容量と結構違うこともあったり、アップデートが頻繁なゲームだと3Dゲームで10GB以内で増えたり、減ったりするので、カツカツだと厳しいですね。
Apex Legendsだと30GBの空き容量とありますが、実際は84GBでした。
ケンさん
おそらく、リリース当初は30GB以内だったと思うのですが、色々アップデートして容量が増えたのかなと思います。
その上、動作環境の見直しが行われていないようですね。
また、アップデート=容量が増えるということは無く、減ることもあります。
Fortniteでは、舞台や武器の種類が頻繁に入れ替わるので、その過程でデータの削減分もあるからだと思います。
“PCレビューサイト”でグラボ別に平均FPSを確認
(引用:ゲーミングPCのグラボ性能と目安のベンチマーク結果 – パソログ)
公式サイトのシステム要件や動作環境の表だけでは、次のような疑問が出てきます。
快適にできるんだろうけど、実際どのくらいのFPSがでるの?
予算に余裕があるからグラフィックボードの性能を上げたいけど、具体的にどのくらい快適になるの?
例えば、60FPSであれば、ヌルヌルのサクサクで快適にゲームを楽しむことができますが、20FPSあたりだとカクつきを感じ始め、ストレスになるでしょう。
そのため、より具体的に知りたい方からすれば、公式サイトの推奨動作環境だけでは不十分です。
それを補うのが、ゲームに特化したPCレビューサイトで、グラフィックボード別に何FPS出るのか検証している方が多いです。
基本的に、有名なゲームをベンチマークされることが多いので、マイナーなゲームだと探すのが難しいと思いますが、参考になると思います。
当ブログでも、メーカーから実機を借りて、10種類以上のゲームを対象にベンチマークを行っています。
そのデータをグラボ別やゲーム別・グラフィック設定別に平均FPSを集計したりしているので、ぜひ参考にして下さい。
≫ 関連記事:ゲーミングPCのグラボ性能と目安のベンチマーク結果【12ゲーム/PC30台以上】
“Youtube”でグラボ別に平均FPSを確認
PCのレビューサイトを見ることで、より具体的に何FPSでるか探すことができると解説しましたが、YouTubeでも探すことができます。
「ゲーム名 + GPU名」(例:Apex Legends RTX 3050)
「game + GPU名」(例:game RTX 3050)
というような感じで検索すれば、グラフィックボード別にFPSを調べることができます。
また、検証に使ったCPUやメモリ容量なども概要欄を見れば分かると思います。
例えば、「game RTX 3050」と検索すると次のような動画が出てきます。
GeForce RTX 3050 8GB Test in 30 Games at 1080p (Ryzen 5 3600)
game + GPU名で検索すると10ゲームぐらいを一気にベンチマークしている動画などもあるので、参考になると思います。
また、他のシリーズと比較している動画もあるので、型番ごとにどのくらいFPSがでているかも分かったりします。
60FPSを超えれば十分快適なので、ひとまず、60FPSを超えるかどうかを1つの判断基準にして良いかなと思います。
遊びたいゲームが決まっていない場合
今までは、やりたいゲームが決まっている場合の話でしたが、実際は「特定のゲームではなく、幅広く色々なゲームを遊びたい!」という方も多いと思います。
その場合は、上の方法で特定のゲームを調べてもあまり意味がありません。
と言うか、調べるゲームが決まっていないので調べれないと思います。
そういう方は、”どのGPUを搭載しておけば、どのくらいのゲームまで遊ぶことができるか“を基準に確認します。
なぜ、GPUかと言うとゲーム性能(平均FPS)に一番大きな影響を与えるPCパーツがGPUだからです。
例えば、RTX 3050、GTX 1660 SUPERなら、軽め、中程度の重さの3Dゲームは最高画質でも快適で、重めの3Dゲームだと画質調整は必要だけど快適に遊べます。
また、RTX 3060であれば、重めの3Dゲームも最高画質で大体遊べます。
このように、グラボごとにどの程度の重さのゲームまで遊べるかを把握しておきましょう。
ゲーム毎にどの程度の重さかが分からないと思いますが、これはグラフィックの見た目で大体分かります。
めちゃくちゃリアリティがあって綺麗なグラフィックであれば重いゲームですし、キャラクターなどのオブジェクトが少しカクカクしているようであれば軽めと言えるでしょう。
ゲーミングPCのグラボ性能と目安のベンチマーク結果で、ゲームの重さの分類やプレイ中の画面キャプチャも掲載しているので参考になると思います。
また、グラボ別に10以上のゲームの平均FPSも比較しているので、グラボ別に大体この重さのゲームまで遊べそうという目途はつくとおもいます。
自分のPCでスペックが足りているか診断する方法
PCのレビューサイトやYouTubeで平均FPSを調べる方法を解説しましたが、これを新しくPCを検討する方向けのでした。
しかし、既に持っているPCで新しくゲームを始めたい時に、自分のPCのスペックと比較して、快適にゲームできるか診断する方法を解説します。
無料のゲームであれば、とりあえずインストールして、動作するか、平均何FPSでるかを確認すれば良いですが、有料のゲームだと買ってから、スペック的にできなかった…という失敗は避けたいですよね。
手順としては、次の通りです。
- 自分のPCのスペックを確認
- ゲーム公式・Steamの動作環境を確認
- ベンチマークでCPU・GPU・メモリ容量を比較
簡単に言うと、自分のPCスペックと公式の推奨動作環境を比較するというものです。
比較して推奨動作環境を超えていれば、快適に動作するだろうという考えです。
手順①:自分のPCのスペックを確認
まずは、自分のスペックがどのくらいか知る必要があります。
最低でも、CPU、GPU、メモリ容量をタスクマネージャーで確認しましょう。
メモリ容量はそのままでOKですが、CPU、GPUは型番だけだと他のCPU、GPUと性能を比較できないので、PassMarkなどのベンチマークサイト(CPU PassMark、GPU PassMark)でスコアを調べておきましょう。
最近のCPU、GPUだと、PassMark内で型番を検索知れば、すぐに場所が分かると思います。
しかし、古いものだとそのページにない可能性もあるので、その場合は、左のメニューから”High Mid Range”、”Low Mid Range”、”Low End”を見れば載っていると思います。
詳しいやり方については、こちらで解説しています。
≫ 関連記事:Windows10パソコンのスペックの確認方法【画像付き】
手順②:ゲーム公式・Steamの動作環境を確認
遊びたいゲームの公式やSteamの動作環境から、CPU、GPU、メモリ容量を確認しましょう。
こちらも同様に、PassMarkからCPUとGPUのスコアを調べておきます。
できれば、推奨動作環境を基準にするのが良いですね。
理想としては、比較した時に推奨動作環境よりもう少し余裕があるぐらいのスペックです。
手順③:ベンチマークでCPU・GPU・メモリ容量を比較
自分のPCと公式の推奨動作環境のCPU・GPU・メモリ容量が分かったので比較してみましょう。
CPUとGPUもPassMarkで数値化しているので、比較することができるはずです。
全ての項目で自分のPCのスペックが上回っているのであれば、快適に遊べると思います。
どれか1つでも下回っていると遊べないというわけでは無いですが、メモリ容量とGPUが下回っていると快適レベルでは厳しい気がします。
ゲームをする上では、GPUが一番重要なので、CPUは多少下回っていても大丈夫かもしません。
もし、下回っていてできなさそうなのであれば、新しくPCを買い替えることも検討しましょう。
≫ 関連記事:ゲーミングPCに必要な目安スペックとおすすめのPCを徹底解説!
ギリギリでスペックを満たすPCはNG!
システム要件の”最低”・”必要動作環境“でPCを探すのは、やめておいた方が良いです。
最近のゲーミングPCであれば、ミドルレンジでも結構性能が高いので、これを下回るのは滅多にありません。
しかし、中古PCや古いPCを使っている方であれば、ギリギリになる可能性もなくはないです。
主に、次のような理由でギリギリのスペックはNGです。
- 今後のゲームの大型バージョンアップなどで要求スペックが高くなる可能性がある。
- 戦闘・爆発シーンなど高負荷状態時に、FPSが下がってカクつく場合がある。
- MOD (追加要素)を入れれるゲームで遊びたい場合、MODの負荷が高いとFPSが下がる可能性がある。
ケンさん
PC検討の際にスペックが不安な方はプロに相談!
ゲーミングPCとなると12,3万円~30万円ぐらいになってくるので、購入する際は慎重になると思います。
一応色々調べたけど、本当にこのスペックで良いのだろうか…
と疑問に思うことがあると思います。
また、次のような場合もあると思います。
- 公式サイトにシステム要件や動作環境の項目が見つからない場合
- YoutubeやPCレビューサイトでも見つからない場合
そういう場合は、プロに聞くのが一番の近道なので、BTOパソコンメーカーの店員にアドバイスを貰いつつ検討した方が良いでしょう。
ケンさん
マウスコンピューターやドスパラでは、LINEから購入の相談をすることができますので、店舗に足を運ばなくとも相談できるので便利です。
両方共、ゲーミングPCブランドを持っており、マウスコンピューターは信頼性が高く、ドスパラは性能に対してコストパフォーマンスが高いのが特徴です。
どういったメーカーなのか気になる方は下記にまとめているので参考にしてみて下さい。
≫ 関連記事:BTOメーカー【マウスコンピューター】を徹底解説!評価が高く初心者向き
≫ 関連記事:BTOメーカー【ドスパラ】を徹底解説!ドスパラの保証で安心の自作PCを!
まとめ:少し余裕のあるスペックを目指そう!
PCゲームに必要なスペックの確認方法を3つ紹介しました。
- “推奨スペック”をゲーム公式・Steamで確認【見方も解説】
- “PCレビューサイト”でグラボ別に平均FPSを確認
- “Youtube”でグラボ別に平均FPSを確認
公式の動作環境も役立ちますが、具体的にどのGPU、スペックであれば、平均で何FPSでるのかも知りたいところです。
その場合は、PCレビューサイトやYouTubeでも結構情報があるので、一度探してみましょう。
また、既に持っているPCスペックでゲームができるか診断する手順も紹介しました。
- 自分のPCのスペックを確認
- ゲーム公式・Steamの動作環境を確認
- ベンチマークでCPU・GPU・メモリ容量を比較
CPUとGPUはコア数とクロック周波数で大体の性能が決まるのですが、それだと他のCPUやGPUと比較できないので、PassMarkなどのベンチマークでスコアを使うことで比較します。
特にGPUのスコアが超えているのであれば、快適に遊べると思いますが、大きく下回るようであれば、新しくPCを買い替えることも検証してみましょう。
最後に、役立ちそうな記事も掲載しておくので、ぜひ参考にして下さい。
≫ 関連記事:ゲーミングPCのグラボ性能と目安のベンチマーク結果
≫ 関連記事:ゲーミングPCに必要な目安スペックとおすすめのPCを徹底解説!
≫ 関連記事:ゲームのFPS(フレームレート)とは?向上/計測方法も解説