
- FPS、フレームレートって何なの?
- 具体的にどのくらいあれば快適なの?
- 自分でもゲーム中に計測できるの?
FPSは、ゲームを快適にプレイできるかどうかにおいて、とても重要な値となります。
「どのゲームで、どういう画質設定で、このグラフィック性能であれば、平均○○FPSになる」というように、ゲームの快適さを示す値としてよく用いられます。
しかし、どこからどこまでが快適で、どのくらい低かったら快適ではないのか具体的な目安を持っていないと自分の中で判断しづらいと思います。
そこで、フレームレートとは何ぞや?というところから、FPS毎の目安、FPSを上げる方法、測定方法などを解説していきます。
目次
FPS(フレームレート)とは?
FPS(フレームレート)とは、Frames Per Secondの略で、1秒間に何フレーム(画面の映像)を更新しているかを示す値のことです。
例えば、1秒間に60回映像が切り替わる場合は60FPSと言います。
この数値が高ければ高いほど画面な滑らかになりますし、低ければ低いほどカクついた画面になります。
FPSがゲームの快適さにどれほど重要になるのか、具体的にどの程度の数値が出ていれば快適なのかなどFPSの押さえておいて欲しい基本的なところを解説していきます。
FPSの重要性
FPSはゲームが快適に遊べるかどうかの指標となる重要な数字です。
よくゲームなどで「カクついてゲームできないんだよね…」「動作が重くてストレスだよ…」と聞いたりしますが、これはFPSが低すぎて快適にゲームができていない状態ですね。
PCでゲームをする場合、グラフィック性能が必要になってきますが、この性能が足りていないとFPSが低かったり、普段は大丈夫だけど敵が多く出るシーン、激しく動くシーンなどで一時的に高負荷となりFPSが低くなったりします。
数値にもよりますが、FPSが低いとそもそもゲームのプレイが難しいこともあります。
ケンさん
グラフィック設定などを変更することである程度FPSを改善させることができますが、PCの検討時には、余裕のあるグラフィック性能にしておきましょう。
グラフィック性能は、グラフィックボードによって決まるので、どのグラフィックボードならどの程度のFPSがでるのか調べておきましょう。
当ブログでも、いくつかのゲームをグラフィックボード別、画質別にベンチマークして平均FPSなどを出しているので、参考にしてみて下さい。
≫ 関連記事:ゲーミングPCのグラボ性能と目安のベンチマーク結果【12ゲーム】
今プレイしているゲームのFPSの確認方法については後程解説します。
FPSの快適さの目安
FPSはゲームが快適に動作しているかの指標となりますが、具体的にどの程度の数値であれば快適なのか、カクついてストレスになるのかなど目安を紹介します。
FPS | 目安 |
---|---|
20 FPS | カクつきを感じゲームが難しい |
20~30 FPS | 動作にもっさり感が出てきてストレスに感じる |
30~60 FPS | カクつきなく普通に遊べる |
60 FPS | 快適に遊べる |
120 FPS以上 | シューティングゲームなど動きの速いゲームでより快適に有利に遊べる |
これは私が実際にゲームで遊んだり、ベンチマークの様子を見たりして感じた基準です。
ゲームを快適にプレイできる目安としては、1つは60FPSです。
60FPSは普通の60Hzモニターで出る限界の値で、それ以上出したいのであれば、120Hzなどのゲーミングモニターが必要になってきます。
ただ、シミュレーションゲームのようにあまり動きのないゲームは、30FPSでも十分です。
テレビやDVDは30FPS、アニメは24FPSですが、カクついているという印象は無いと思うので大丈夫です。
逆に、シューティングゲームのように動きの激しいゲームは、より快適に、より有利になるために、120FPS以上あった方が良いですね。
このように、ゲームのジャンルや性質によっても快適となる基準が変わってきますが、基本的には60FPSが1つ大きな目安となっています。
また、ゲームの公式ページに動作環境が書かれていますが、FHDの最高画質で、必要動作環境は20~30FPS、推奨動作環境は30~60FPS程度と考えて下さい。
動作環境の測定ルールがあるわけでは無いのでゲームによって基準はバラバラですが、10ゲーム近くの動作環境やスコアを見比べるとこのような感じになります。
最高画質でこの値なので、必要動作環境はグラフィック設定をかなり下げて60FPSに近づけることを想定しており、推奨動作環境は少し下げることで60FPSになりそうですね。
ケンさん
30FPSのテレビやアニメを見ていて、カクつきやもっさり感はないと思うので、最低限この程度でもゲームができると言えばできます。
しかし、60FPSや120FPSではヌルヌル感が全然違うので、ぜひ体感して欲しいですね。
FPSが高いと有利か
FPSの高いとヌルヌル動作して快適に遊べますが、それ以外にもゲームが有利になる可能性があります。
特に、シューティングゲームなど一瞬一瞬で戦況が変わるような動きの激しいゲームで変わってきます。
FPSは、1秒間の画面を更新する回数なので、高ければ高いほど画面に切り替わりが多いことになります。
切り替わりが多いということは、敵などの動きがそれだけ早く画面に反映されることになるので、それに応じてプレイヤーは、敵を打つなり、逃げるなりの状況判断、プレイヤー操作が早くできることになります。
あまりゲームの勝ち負けにこだわりはなく楽しめれば良い方であれば関係ないですが、1戦1戦でできるだけ勝てるように練習をするようなガチ勢の方であれば、FPSにもこだわるべきです。
説明だけではイメージしづらいと思うので、グラフィックボードメーカーのNVIDIAが出しているFPSの違いに関するデータや動画を参考にしていきます。
(引用:高いフレームレートがEスポーツに重要な理由 by NVIDIA)
これは、FortniteとPUBGをプレイした時の平均FPS別のキルデス比です。
キルデス比とは、シューティングゲームなどにおいて、”プレイヤーが敵を倒した回数”を”そのプレイヤーが死んだ回数”で割ったもので、平均して1人で何人敵を倒したかの指標になります。
もちろん、高い方が強いことになります。
グラフを見てみると平均60FPSを基準として場合、平均180FPSだと90%も向上しています。
平均FPSが上がるにつれて右肩上がりなので、強くなりたい方は練習も大事ですが、FPSも重要ということですね。
実際、私も60FPSから165FPSに変えてFortniteをやってみましたが、より滑らかな画面となり、命中率や敵の追いやすさが明らかに上がりました。
エイムが敵に吸い付くように動かすことができ、命中率も体感ですが1.2~3倍ぐらいは上がったと思います。
シューティングゲームによるある敵が壁から出てきた瞬間をFPS別に比較してみると一目瞭然です。
高いFPSの方が画面に反映される速度が速いので、それだけ早い状況判断が可能になります。
動画ではスローモーションになっているので実際は一瞬の違いですが、その一瞬が上のグラフのような結果をもたらします。
FPSを上げる方法
FPSが低く、ゲームの動きにカクつきやもっさり感がある場合、せっかく楽しいゲームもストレスとなって楽しむことができません。
そもそもグラフィック性能が足りていないかもせれませんが、その前に確かめておきたいFPSを上げる方法を解説します。
- グラフィック設定を下げる
- ゲーム画面の解像度を下げる
- ゲーム設定を見直す
- グラフィック性能を上げる
グラフィック設定を下げる
ゲームには、光や影の質、オブジェクトの輪郭の質などを調整できるグラフィック設定がありますが、この設定を変更することでFPSが改善します。
設定を下げることによって、1コマ1コマのグラフィック処理の負荷が軽減するので、その分画像の処理が早く終わり、素早く切り替えることができるのでFPSが上がります。
例えば、Watch Dogs Legionのような重めの3DゲームでFPSを計測すると次のようになります。
GPU | 品質 | Watch Dogs Legion |
---|---|---|
RTX 3050 | Ultra | |
RTX 3050 | VeryHigh | |
RTX 3050 | High | |
RTX 3050 | Medium | |
RTX 3050 | Low |
グラフィックボードはRTX 3050を使用しており、解像度はFHD(1,920×1,080)で測定しています。
このゲームであれば、最高画質のUltraだと平均FPSが下回りますが、VeryHighだと60FPSを超えますし、Lowだと100FPS手前まで出ます。
ただ、グラフィック設定を落とすと、見た目も悪くなるので、自分がどこまで許容できるのか妥協点を探りつつ調整していきましょう。
紹介しているゲームについては、グラフィック設定でどの程度変わるのかゲームのプレイ画面の画像を比較しているので、ぜひ確認してみて下さい。
≫ 関連記事:ゲーミングPCのグラボ性能と目安のベンチマーク結果【12ゲーム】
ゲーム画面の解像度を下げる
ゲームの解像度を下げることで、グラフィックを処理する領域を減らし負荷を軽減することで、FPSが改善することがあります。
初期設定であれば、大体がモニターの解像度になっているはずです。
FHD(1,920×1,080)のモニターを使っているのであれば、ゲーム画面もFHDになっていることが多いです。
この解像度をFHDから1,280×700というように小さく変更します。
※ゲームがフルウィンドウ設定になっている場合は、ウィンドウ設定にしておく必要があります。
画面は小さくなってしまうので、FPSを取るか画面の大きさを取るかのトレードオフになってしまいますが、FPSが低すぎるとゲームにならないので自分が妥協できる範囲を見極めつつ調整していきましょう。
あまりに解像度が小さいと、遠くのものが潰れて全く見えなくなったりもするので、ゲームによっては難しい場合もありますね。
ゲームのFPS上限設定を見直す
ゲームによっては上限のFPSを設定することができます。
基本的には無制限やモニターのHzを読み取っているのか良い感じに設定されることが多いですが、意図した設定では無い場合もあります。
FPSの上限設定は、Fortniteのようにゲーム内の設定画面でできるものもあれば、Apex LegendsのようにSteamから設定するものもあるので、ゲーム毎にFPSの設定方法を検索してみて下さい。
また、FPSが変動することによって滑らかさにムラがあるのが嫌という方は、この上限設定で安定的に出せる値を設定しておきましょう。
例えば、60~80FPSの範囲で変動する場合は最大60FPSに設定することで、安定的に60FPSが出るようにします。
ゲーム環境を見直す
ゲーム環境が間違っていると本来もっと高いFPSが出るはずが、実際のところあまりでないことがあります。
例えば、120FPSは出るはずが60FPSしかでない、60FPS出るはずが30FPS前後しか出ないなどです。
ゲーム環境で見直す部分は主に次の2つです。
- グラボにモニターのケーブルを挿す
- モニターのリフレッシュレート(Hz)設定
初歩的な部分なので、確認して間違えている方は直してみてください。
モニターに映像出力するためにPCとモニターをケーブルで繋ぎますが、PC側の繋げる場所によってパフォーマンスが大きく変わります。
大きく分けるとグラフィックボード側とマザーボード側の映像出力端子があります。
マザーボード側を使ってしまうとグラフィックボードではなく、CPU内蔵のグラフィック機能を使って映像を処理するのでFPSが下がります。
そのため、グラフィックボードに接続されているか確認しましょう。
ケンさん
また、ゲーミングモニターを使っている場合、リフレッシュレートが60Hzになっていないか確認しておきましょう。
もし、60Hzであれば、本来120FPS程度でるはずのところ、60FPSまで落ちてしまいます。
そのため、モニターの設定を見直して、ゲーミングモニターの一番高いHzに設定し直しましょう。
詳しい方法は、こちらに記載しているので参考にしてみて下さい。
≫ 関連記事:ゲーミングPCの初期設定【Windows 11版】
グラフィック性能を上げる
これはもう最終手段ですが、あまりにグラフィック性能が低い場合、グラフィック性能を上げるために次の2つを検討しましょう。
- PCの買い替え
- グラフィックボードの交換
今までは設定などを見直すことでFPSが改善しないかというアプローチでした。
これらは、グラフィックボードの性能を上手く引き出せていなかっただけで、本来はもっと性能が高いパターンでした。
しかし、そもそもグラフィック性能が低ければ重い3Dゲームもできません。
そういう場合は、根本のグラフィック性能を向上させるしかありません。
グラフィックボードの交換は、自分で買ってきて交換するので、自作PCの知識が少しないとできません。
電力が足りるかどうか、グラフィックボードの性能を十分引き出せるだけのCPU性能があるのかなど考えないといけないことがあります。
それが厳しい場合は、新しいPCへ買い替える必要がありますね。
最近であれば、10~15万程度で幅広いゲームが快適に遊べるゲーミングPCがありますし、当ブログでも紹介しているので参考にして下さい。
≫ 関連記事:ゲーミングPCに必要な目安スペックやおすすめPCを徹底解説!
また、プレイしたいゲームに対して、どのぐらいのグラフィックボードにすれば、何FPSぐらいで遊べそうかも大体で良いので把握しておいた方が良いでしょう。
グラフィックボード毎、ゲーム毎にベンチマークもしているので参考にしてみて下さい。
≫ 関連記事:ゲーミングPCのグラボ性能と目安のベンチマーク結果【12ゲーム】
FPSの計測・確認方法
ゲームの快適さを示す指標としてFPSを解説しましたが、自分がプレイしているゲームでどの程度出ているのか気になると思います。
そこで、ゲームのFPSの計測方法を紹介します。
ゲーム内設定
(FortniteでFPSを表示した場合)
ゲームによっては、ゲーム内のグラフィック設定などでFPSを表示する項目があります。
例えば、Fortnite、Apex Legends、MinecraftだとFPSを表示することができます。
ゲーム内に表示する設定がある場合は、この方法を使うのが一番速い方法ですね。
また、ベンチマークがあるゲームであれば、それを実行することで確認することもできます。
表示されているFPSの値は、モニターのリフレッシュレートを考慮しない”場合がある”ことに注意してください。
例えば、モニターが60Hzで60FPS分しか表示できない環境であっても、200FPSなどが表示されることがあります。
この場合は、ゲームでは200FPSは出ていますが、モニターに反映できるのは60FPSまでなので、あまり意味がありません。
ただ、ゲームよっては60Hzのモニターが使われていれば、60FPSまでしかでないように制御されている場合もあります。
60FPSで固定されている場合は、実際はそれ以上のFPSが出ていることになるので、ゲーミングモニターなどよりHzの高いモニターを使うと良いでしょう。
MSI Afterburnerなどのモニタリングツール
ハードウェアなどの様々な情報をモニタリングできるソフトを使うことで、FPSを計測します。
有名なソフトで、私もベンチマークする時に使っているのが、MSI Afterburnerです。
MSI Afterburnerではゲームをプレイしている時に、左上に平均FPSやグラフ、その他にCPU・GPUの使用率や温度などを表示させることができます。
グラフやテキストを表示するには、設定画面でどの項目をどう表示(テキストのみ、グラフのみ、テキストとグラフ)するかを設定しておきましょう。
また、後から見返せるようにログを保存することもできます。
まとめ:ゲームが快適に動作するかはFPSを目安にしよう!
FPS(フレームレート)について、重要性や快適となる目安、FPSを上げる方法、計測方法などを解説しました。
ゲームをする上で快適さを示す指標として重要な値なので、ゲームをしたくてPCを買い替える際には、ブログやYouTubeなどで検討しているスペックでどのくらいFPSが出るのか確認しておきましょう。
最近のグラフィックボードはミドルレンジクラスでも性能が高いので、ゲーミングPCであれば、そこそこ幅広いゲームが快適に動作します。
当ブログでもゲーム、グラボ、グラフィック別にデータを取っていたり、データを元にどのPCがおすすめなのかを解説しているので参考にしてみて下さい。
≫ 関連記事:ゲーミングPCのグラボ性能と目安のベンチマーク結果【12ゲーム】
他にゲーミングPCでよくある疑問、目安スペック、ベンチ結果、おすすめのゲーミングPCなども解説しています。
≫ 関連記事:ゲーミングPCに必要な目安スペックを徹底解説!
どうも、ケンさん(

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