
ハイスペック・ハイエンドPCってどういったことができるの?
大体どこからがハイスペック・ハイエンドPC(超ハイスペック)になるの?
と気になる方向けに、スペックの目安とどういった用途で使用されるのか解説します。
目次
ハイスペックPCの用途って?何ができるの?
ハイスペックなPCは、ざっくり言うと、結構性能の高いパソコンのことを指します。
この高性能なPCを使ってどういうことをするのかというと、比較的、スペックを求められ、高負荷な処理を行う用途ですね。
具体的に言うと、3Dゲーム、写真・動画編集、3Dモデリング、AI、データ分析などです。
どれも高負荷な処理を行うので、高いスペックを必要とします。
普通に作業、ゲーム、動画編集などをする分には、そこそこハイスペックなPCがあれば快適にストレスなく動作します。
しかし、中には、よりスペックの高いハイエンドPCが存在します。
では、ハイスペックなPCである程度の用途で快適に使えるのに、ハイエンドなPCってどういうスペックで、何に使うの?という疑問が出てきます。
そこで、ハイスペックPC、ハイエンドPCの2つに分けて、スペックの目安や使用用途について解説していきます。
ハイスペックPC・ハイエンドPCのスペックの目安
では、使用用途を考える前に、ここで言うハイスペックPC、ハイエンドPCを簡単にまとめておきます。
そうでなければ、ハイエンドPCって科学技術計算を主要目的としたようなスーパーコンピューターレベルの話?となってしまうかもしれないので。(笑)
ハイスペックPCのスペック目安
ハイスペックPCは、上でも述べたように、結構性能の高いパソコンというイメージです。
具体的にスペックを言うと、次のようになってきます。
パーツ | スペック |
---|---|
CPU | Intel Core i7, Core i9 AMD Ryzen 7, Ryzen 9 |
メモリ | 16 ~ 32GB |
GPU | NVIDIA Geforce RTX 2070, 2080, 3060, 3070 |
ストレージ | システム用とデータ用のストレージが搭載されている程度 |
ざっくりと20~30万円程度の構成になるかと思います。
このような構成であれば、一般的にハイスペックなPCと言えますね。
価格別にBTOパソコンをまとめているので、どの価格帯であれば、どの程度のスペック、使用用途で使えるのか知りたい方はこちらから。
≫ 関連記事:おすすめのBTOパソコンを価格帯別、用途別、デザイン別などで紹介
数万円お得になるセール情報も掲載しているので、買い替えを検討している方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
ハイエンドPCのスペック目安
ハイエンドPCは、一般的には最上位の製品を指します。
これ以上、上がないということで、一番高いスペックとなります。
ここでは、コンシューマー向けで一般人が購入できる中で、一番高いスペックを解説します。
具体的にスペックを言うと、次のようになってきます。
パーツ | スペック |
---|---|
CPU | Intel Core Xeon AMD Ryzen Threadripper AMD EPYC |
メモリ | 64GB以上 |
GPU | Geforce RTX 2080 Ti, TITAN RTX, RTX 3080, 3090, または、SLI構成などの複数構成 |
ストレージ | 合計10TB以上のストレージ RAID構成 |
メモリとストレージについてはかなり適当ですね(笑)
ざっくりと40~100万円程度の構成になるかと思います。
CPUについては、サーバー、ワークステーション向け、プロフェッショナル向けのものが搭載されています。
CPUによっては、それだけで50万円とかもありますね。
CPU・GPUだけで数十万と高額になってきますが、それに対応するマザーボードや電源ユニットなども高性能なものが必要になってくるので、PC全体で考えると結構な価格になってきます。
ハイスペックなPCとハイエンドなPCをざっくりとまとめるとこのようになります。
では、どの程度のスペックのPCかイメージを共有できたところで、次にハイスペックPC、ハイエンドPCがどういった用途で使われているのか解説しようと思います。
ハイスペックPCの使用用途
ハイスペックPCの使用用途は、3Dゲームはもちろんのこと、画像・動画編集、3Dモデリング、3DCGなどのクリエイティブな作業、高負荷なプログラミング、AI学習、データ分析を趣味(中級者~上級者)、ビジネスレベルで行うと言ったところです。
私が持っているハイスペックPCの使用用途としては、動画編集、AI学習、データ分析といった用途に使っています。
各用途についていくつか解説します。
3Dゲーム
3Dゲームの中でも、FF15などの特に高いグラフィック性能を要求するゲームを”4Kやグラフィック設定を高くして”プレイしたい場合に、RTX 2070, 2080, 3060, 3070程度のグラフィックボードが必要になってきます。
FHDで標準の画質で快適にプレイしたいという場合には、ミドルレンジのRTX 2060もあれば十分ですね。
ゲームについて細かいスペックやおすすめのPCについてはこちらを参考にしてみて下さい。
≫ 関連記事:ゲームにおすすめなゲーミングデスクトップPCを性能別に紹介
動画編集
動画編集は、CPU, メモリ, ストレージ, 場合によってはGPUと色々な部分の性能が必要になってきます。
特に、動画編集後に1本の動画として出力するエンコード処理には、CPUの性能が大きく関わってきます。
動画編集ソフトによっては、GPUを利用してエンコード処理ができるので、GPUでより高速にエンコードをしたいという方は、GPUも必要になってきます。
動画編集について細かいスペックやおすすめのPCについてはこちらを参考にしてみて下さい。
≫ 関連記事:動画編集におすすめなデスクトップパソコンを性能別に紹介
高負荷なプログラミング
次にプログラミングについてですが、プログラミングする内容によっては、正直これほどのスペックは全然必要ありません。
基本的にコードを書くというだけであれば、GPUは不要ですし、CPU、メモリもこれほど必要ありません。
CPUは、Core i3, Core i5でも十分ですし、メモリも8GBもあれば十分です。
プログラミングでは、コードを書く際のスペックだけでなく、作成したプログラムを動かす際に必要なスペックを考えておく必要があります。
むしろ、こちらの方が重要ですね。
1人で作る規模感のプログラムであれば、それほど高負荷になることもないと場合がほとんどなので、ここまで高いスペックは必要ないと思っています。
また、Web関係やAndroidアプリ、iOSアプリを動作させる場合は、サーバー側、スマホ側での動作となるので、パソコン自体のスペックは関係ありませんね。
つまり、ほとんどの場合これほどハイスペックなPCは必要ありません。
では、使用用途に上げた”高負荷な”プログラミングってどういうことかというと、主に次のような場合ですね。
- AIの学習
- データ分析
- GPGPU(GPUを使ってプログラムの処理を行う)
私は全部やったことがありますが、プログラムの作りや規模感にもよりますが、スペックが高ければ高いほど、高速に処理することができます。
逆に、スペックが低ければ、何時間たっても終わらないということになるので、こういったプログラミングを視野に入れている場合は、ハイスペックなPCが必要になってきます。
また、AIやデータ分析の過程で、大量のデータをデータベースで扱う場合、ストレージの速度を意識する必要もあるので、SSDやNVMe SSDにしたり、やりたいことに合わせて調整していく必要がありますね。
プログラミングやAIについての細かいスペックやおすすめのPCについてはこちらを参考にしてみて下さい。
≫ 関連記事:プログラミングに必要な目安スペックを徹底解説!プログラミング歴約10年の私が解説
≫ 関連記事:AI・ディープラーニングにおすすめなデスクトップパソコンを性能別に紹介
3Dモデリング
3Dモデリングの場合は、ゲームと同様にグラフィック性能が重要となってきます。
特に、ポリゴン数の多いモデル(※)や光源などを配置した際の陰影の演算など非常に多くの計算をグラフィックボードが行っています。
※Nintendo 64のようなカクカクの3Dモデルはポリゴン数が少なく、最近の3Dゲームのような滑らかな3Dモデルはポリゴン数が多いです。
正直、どの程度のポリゴン数を扱うのなら、この程度のグラフィックボードが必要と言えるほど知識はありませんが、RTX 2060以上のミドルレンジ以上のものは必要になってくると思います。
ハイエンドPCの使用用途
ハイエンド(超ハイスペック)なPCの場合は、使用用途としてはハイスペックPCのところで解説した用途と変わりません。
しかし、これらの用途をプロとして、ビジネスレベルでかなり専門的に行う場合に必要になってくるのかなと思います。
使用用途が同じなので、
ハイスペックPCでもできるのであれば、ハイエンドなPCなんて高いだけだし、要らないでは?
と疑問に思うかもしれませんが、これには理由がいくつかあります。
- 業務で使うとなれば、処理速度の速さが生産性に直結するということ。
- 瞬発的な処理速度を求められる場面があるということ。
- 高性能であればあるほど、処理速度が速くなる用途であるということ。
では、1つずつ詳しく見ていきましょう。
①業務で使うとなれば、処理速度の速さが生産性に直結するということ。
ビジネスで使用するとなれば、時間に対してどれだけ生産するかが最重要になってきます。
そのような場面で、スペックの低いPCを使って作業中に動作が重くなる、あるいは、エンコード時間が長いといった処理に時間がかかるということは、生産性の低下に繋がります。
また、従業員のストレスに繋がったり、動作が重くなって効率が落ちている間も人件費が掛かっているということを考えれば、できるだけスペックの高いPCを使う価値は十分にあると思います。
②瞬発的な処理速度を求められる場面があるということ。
例えば、動画編集や3Dモデリングを行う際、取引相手と直接相談しつつ進めることがあるかもしれません。
動画編集であれば、どっちのエフェクトが良いのか、3Dモデリングであれば、顔を細くした方が良いのか、腕をもう少し太くした方が良いのかなど、リアルタイムに確認したい時には、変更時の処理を高速に行う必要があります。
こういった変更する頻度が高い場面であれば、変更する度に待ち時間があると中々話が前に進みません。
③高性能であればあるほど、処理速度が速くなる用途であるということ。
これも①番の生産性に関わってきますね。
使用用途によって、次のように分けることができます。
- 必要なスペックを満たせば十分という用途
- スペックが高ければ高いほどメリットが受けられる用途
後者は、スペックの許す限りを使って動作するような場合です。
例えば、3Dゲームであれば、ある程度スペックがあればそれ以上のスペックは必要ないですよね。
FPS(※)も30~60ぐらいあれば十分なので、ハイエンドPCにすることでFPSを追求しなくても快適にプレイすることができます。
※FPS(frames per second)は、1秒間に表示する画面の数で、ゲームの快適さを表す指標として良く用いられます。
しかし、動画編集や高負荷なプログラミング、データ分析、AIの学習と言った用途の場合、スペックが高ければ高いほどメリットがあります。
・動画編集
⇒ エンコード時間の短縮
・高負荷なプログラミング、データ分析
⇒ 計算スピードの向上
・AI学習
⇒ 学習スピードの向上
こんな具合に、余すことなく性能を活かすような用途であれば、ハイエンドなPCにするというのも頷けます。
まとめ:ハイスペックPCがあれば十分!
ハイスペックとハイエンドなPCのスペックや使用用途について解説しました。
使用用途については、ハイスペックPCもハイエンドPCも大体似たような高負荷になりがちな用途となってくると思います。
しかし、趣味レベルで使うのか、ビジネスレベルで使うのかというように、どのレベルでパソコンを使うかによって、ハイスペックPCにすべきか、ハイエンドPCまで手を出すのかが変わってきます。
特に、時間に対しての生産性が重要になってくるビジネスでは、処理が速ければ速いほど得をするわけなので、状況によっては、ハイエンドPCの方が良いということもあります。
ここまで解説してきましたが、ハイエンドなPCとなると非常に高額となってくるので、自分自身の使用用途にあったスペックと予算をしっかり決めた上でご検討ください。
パソコンは、性能が高ければ高いほどコスパが悪くなるので、基本的にはミドルレンジ(中性能程度)、高くてもハイスペックに留めておくのが無難です。
使用用途的にミドルエンドでも大丈夫であれば、コスパ的に一番お得なところなのでおすすめですね。
とは言え、
- ミドルパソコンってどの程度のパーツ構成と性能なの?
- どの使用用途で使えるの?使えるとしてもどの程度までいけるの?
と疑問があると思いますが、価格別にBTOパソコンの紹介と一緒に、使用用途やパーツ構成を解説しているので、ぜひチェックしてみて下さい。
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どうも、ケンさん(



概ね同意です。
3D CADとかでは、センタークリックによるスパンやスクロールによる拡大縮小を多様します。
この操作による描画の度に画面が一瞬固まるかどうかで、利用者の負担に雲泥の差が出ます。
車があと10キロ早ければ信号待ちしなくて済んだのに!という感じでしょうか。
20FPSと30FPSの差みたいな感じでしょうか。
さて一般的には最上位の製品のことをハイエンドと呼びますね。
これ以上、上がない。最上級クラスという意味で、悪くない響きだと思います。
メーカーに寄っては「ハイスペック」と「ハイエンド」で区分しているところもあるようです。
たぶん、ここでいう「超ハイスペックパソコン」に相当するのではないかと思います。
まあ「ハイスペック」を「ハイエンド」に変えたことで、上記のようなブレイクスルーが起こることはめったにないのですが。