- ハイスペックPCってどういったことができるの?
- 大体どこからがハイスペックPCになるか目安を知りたい!
パソコンと一言で言っても、低性能から高性能なものまで、様々なスペックがあります。
それを大体で分類するために、ハイスペックPC、ハイエンドPC、ミドルレンジPCなど様々な呼び方がありますが、具体的にはどういうスペックのものがハイスペックPCにあたるのか解説していきます。
また、ハイスペックPCで一般的にどういった用途で使うのが適しているのか解説してきます。
目次
ハイスペックPCでできること
ハイスペックPCは、簡単に言うと”High(高い)”という単語の通り、性能の高いパソコンのことを指します。
この高性能なPCを使ってどういうことをするのかというと、比較的、スペックを求められ、高負荷な処理を行う用途ですね。
具体的に言うと、3Dゲーム、ゲーム実況動画や生配信、写真・動画編集、3Dモデリング、AIの学習、データ分析などです。
これらの用途だと、ネットサーフィンや動画視聴、Officeやメーラーなどの用途と比べると、高いスペックが必要となります。
とは言え、これらの用途なら、絶対にハイスペックPCでないといけないのかと言われれば、そのようなことはありません。
中間ぐらいの性能を表すミドルレンジのPCでも、使い方によっては快適に使えます。
ただ、それぞれの用途でどれだけ込み入ったことをするのか、どれだけ快適さを求めるのかによって変わってきます。
例えば、Minecraftなどの軽めの3DゲームであればミドルレンジPCでも十分ですが、パッと見で分かるほど、グラフィックが綺麗でリアルな3DゲームをしようとするとミドルレンジPCでは不十分な場合があります。
そういう場合に、ハイスペックなPCが必要になってくるわけです。
そのため、一概に上にあげた用途だからと言って、ハイスペックPCでないとダメというわけではありません。
ハイエンドとハイスペックの違いは?
大まかなスペックの分類に、”ハイエンド”もありますが、基本的には同じと考えて下さい。
一般的には、High Endの意味の通り、これ以上、上が無い最上位のパソコンのことをハイエンドと呼びます。
メーカーによっては、”ハイスペック”と”ハイエンド”で分けているところもあるようですが、この記事では同じ意味で捉えて解説していきます。
ハイスペックPCのスペックの目安
ハイスペックPCは、どこからをハイスペックPCと言えるのか目安を解説します。
ただ前提として、ハイスペック・ハイエンドは、最上位を意味すると言いましたが、一般的には、”個人向けに使う範囲“で最上位のスペックという意味です。
そうでなければ、科学技術計算を主要目的としたスーパーコンピューターレベルの話になりかねないので、個人ユーザーの範囲で区切ります。
また、その前提の上でもう少し広げて、業務向けの場合も紹介します。
個人向けのハイスペックPCの場合
個人向けのハイスペックPCの目安は次の通りです。
パーツ | スペック |
---|---|
CPU | Intel Core i7, Core i9 AMD Ryzen 7, Ryzen 9 |
メモリ | 32 ~ 64GB |
GPU | NVIDIA Geforce RTX 3070, 3080, 3090, 2070, 2080 ※末尾に”Ti”, “SUPER”と付いているものも含む。 |
ストレージ | NVMe SSDをメインストレージとして、計2,3台のストレージが搭載されている |
相場で言うと、大体20~50万円の構成になってきます。
このスペック表から全て低いものを選んだとしても、大体の用途で快適に使うことができるはずです。
この価格帯でおすすめのハイスペックなPCも解説しているので、パソコンを探している方はぜひ参考にしてみて下さい。
≫ 関連記事:【2021年】25~30万円前後のおすすめデスクトップパソコンの比較・紹介
また、ハイスペックPCであればあるほど、セールになった時に5万、7万と割引額が高くなる傾向があるので、セール情報も参考にして下さい。
≫ 関連記事:BTOパソコンのセール&割引情報まとめ
業務向けのハイスペックPCの場合
業務向けのハイスペックPCの目安は次の通りです。
パーツ | スペック |
---|---|
CPU | Intel Core Xeon AMD Ryzen Threadripper |
メモリ | 64GB以上 |
GPU | NVIDIA Geforce RTX 3070, 3080, 3090, 2070, 2080、または、SLI構成などの複数構成 ※末尾に”Ti”, “SUPER”と付いているものも含む。 |
ストレージ | 多数搭載、大容量、RAID構成など |
業務向けのパソコンだと、ワークステーションやサーバーと呼ばれることも多いです。
ワークステーションは、科学技術計算、CAD、グラフィックデザイン、事務処理などに特化した業務用の高性能なコンピュータのことです。
ワークステーションやサーバー全てがこのスペックでは無いですが、スペックが高いことが多いですね。
相場は20~100万と幅広く、特定の業務に特化しているので、それに合わせて特殊なパーツ構成ということもあるので、価格は幅広いです。
もちろん、サーバーの規模によっては、100万以上、数千万のようなものもあるようです。
CPUについては、サーバー、ワークステーション向け、プロフェッショナル向けのものが搭載されています。
CPUによっては、それだけで50万円とかもありますね。
ケンさん
CPU・GPUだけで数十万と高額になってきますが、それに対応するマザーボードや電源ユニットなども高性能なものが必要になってくるので、PC全体で考えると結構な価格になってきます。
ハイスペックPCの使用用途
ハイスペックPCの使用用途は、3Dゲームはもちろんのこと、画像・動画編集、3Dモデリング、3DCGなどのクリエイティブな作業、高負荷なプログラミング、AI学習、データ分析などの比較的重い処理をする場合に必要です。
また、その分野について学び始めた初学者の場合は、ミドルレンジPCでも大丈夫です。
しかし、ある程度知識を深めて色々やっていくような中級者、上級者、または、生産性・効率性が収益に直結するようなビジネス目的で使う場合は、ハイスペックPCの方が良いでしょう。
ちなみに、私はちょっと古めですがハイスペックPCを持っていますが、プログラミング、AI学習、データ分析といった用途で使っています。
YouTube向けの動画編集や3Dゲームも一応するのですが、スペック的にはミドルレンジでも十分なレベルのことしかやっていません。
では、いくつかの用途について詳しく解説していきます。
3Dゲーム
パソコンでできるゲームには、ブラウザゲーム、2Dゲーム、3Dゲームと様々ですが、ブラウザゲーム、2Dゲーム、軽め・普通ぐらいの3Dゲームを標準設定でただ遊ぶ分にはミドルレンジPCでもOKです。
しかし、以下の場合には、ハイスペックPCを検討すべきです。
- 重めの3Dゲーム
- 3Dゲームを4Kやグラフィック設定を高くする
- ゲーム実況・生配信
パソコンのスペックを話す上では、3Dゲームを一括りにすることはできず、ざっくりと軽め・普通・重めの3つに分かれます。
例えば、MinecraftやDQXのようなものは軽め、FF15のようなグラフィックの良いゲームは重めなゲームです。
最近のパソコンは性能が高いので、ミドルレンジPCでも軽め・普通、一部重めの3Dゲームまで快適に動作します。
ただ、重めの3Dゲームまで色々プレイしたいとなるとハイスペックPCが必要になってきます。
また、軽め・普通の3Dゲームでも、4Kやグラフィック設定を高くする場合はミドルレンジPCでは対応しきれない可能性もあります。
ゲーム実況や生配信の場合は、ゲームだけでなく、収録や配信ソフトを同時に実行する必要があり、その上で、快適にFPSを維持しないといけないので、ハイスペックPCが必要になってきます。
もし、ゲームにカクつきがでてしまうと自分だけなら良いですが、視聴者がストレスになって離れてしまうかもしれないので、余裕のあるスペックの方が無難でしょう。
ゲームに必要な具体的なスペックやおすすめのPCについては、こちらを参考にして下さい。
≫ 関連記事:ゲーミングPCに必要な目安スペックを徹底解説!
動画編集
動画編集は、FHDであまり映像的なクオリティを求めない場合であれば、ミドルレンジPCでも十分対応可能です。
しかし、色調整など動画全体のエフェクト、4K動画、カット・エフェクトを多用する場合は、ハイスペックPCが必要になってきます。
特に重要なスペックは、メモリとGPUです。
メモリには、編集中の素材データの情報やどんなカット、エフェクトをどの部分に入れているかなどの情報を蓄積しています。
そのため、カットやエフェクトが多くなるとメモリの使用量も多くなるのですが、途中で足りなくなってくると、動作がカクつき始めます。
また、動画編集後に1本の動画として出力するためのエンコード処理には、GPUの性能が大きく関わってきます。
ケンさん
CPUやGPUの性能によって全然変わってきますが、FHD10分の動画がCPUだと6,7分、GPUだと2,3分ぐらいになるので、エンコード時間を気にする方はGPUの性能を高くしておきましょう。
動画編集に必要な具体的なスペックやおすすめのPCについては、こちらを参考にして下さい。
≫ 関連記事:動画編集パソコンに必要な目安スペックを徹底解説!
高負荷なプログラミング
プログラミング用途の場合、どの分野のブログラミングをするかで大きく変わってきます。
まず前提として、プログラミングはスペックをあまり必要としません。
さすがに、ローエンド(低性能)だと困りますが、Web制作、スマホアプリ、Windowsアプリ、エクセルのVBAなど多くの分野で、ミドルレンジPCがあれば十分でしょう。
基本的にコードを書くだけであれば、GPUは必要ないですし、CPU、メモリもこれほど必要ありません。
ただし、データ分析やAI学習などの高負荷なプログラムを作る場合は話が変わってきます。
普通のプログラミングは、ある一定以上の性能は必要ないのですが、このタイプのプログラミングは、性能をフルに使おうとするので、性能が高ければ高いほど早く分析や学習することができます。
ケンさん
とは言え、これからAIについて勉強したい方、どのAIを使って問題にアプローチするかなど検証したい方であれば、ミドルレンジPCでも大丈夫です。
アプローチしたい問題に対して、小さいデータの規模感でAIが正しく動作するかなどを検証した後、本番で大量のデータを学習するとなった時は、AIによってハイスペックPCが必要になってきます。
スペックが低いと、何時間たっても終わらないことになるので、こういったプログラミングを視野に入れている場合は、ハイスペックなPCが必要になってきます。
プログラミングやAIに必要な具体的なスペックやおすすめのPCについては、こちらを参考にして下さい。
≫ 関連記事:プログラミングに必要な目安スペックを徹底解説!プログラミング歴約10年の私が解説
≫ 関連記事:AI・ディープラーニングにおすすめなデスクトップパソコンを性能別に紹介
ハイスペックPCが必要な場合
使用用途でも解説したように、その分野について学び始めた初学者の場合は、ミドルレンジPCでも大丈夫ですが、ある程度知識を深めて色々やっていく場合は、ハイスペックPCが良いと言いました。
では、その基準どのくらいになるのか、もう少し深堀して解説したいと思います。
具体的には次の通りです。
- その分野でさらに色々なことをやりたい場合
- 処理速度が生産性・収益に直結する場合
- 瞬発的な処理速度が必要な場合
- 高性能であればあるほど恩恵を受けられる場合
では、1つずつ詳しく見ていきましょう。
その分野でさらに色々なことをやりたい場合
その分野について知識を深めると、さらに色々なことに手を出したくなりますが、その時にミドルレンジPCだと対応しきれない場合も出てきます。
そういう場合に、さらにスペックに余裕のあるハイスペックPCが必要となっています。
例えば、動画編集を例にあげると、ホームビデオやYouTube向けの動画を編集したいとします。
とりあえず動画編集ソフトを使って、素材動画をカットして繋ぎ合わせたり、BGMを追加したり、いくつかテロップや効果音を入れるぐらいの軽い編集から始めることになります。
自分は今後もこのくらいの軽めの編集しかしないだろうという場合であれば、ミドルレンジPCでも十分です。
ただ、色々と編集の仕方とか分かってきて、素材動画の色補正をしてみたり、カットやエフェクト、テロップや効果音を多用したり、4K動画でもっと鮮明に映像を残したいと動画のクオリティを追求するため、色々試したくなる場合はハイスペックPCが必要になってきます。
ミドルレンジPCだと全くできないことは無いですが、どこでカクついたり、動作が重くなったりするか分からないので、余裕のあるハイスペックPCの方が快適に編集作業ができます。
このように、その分野の中で、さらに色々なことをやりたくなったら、または、最初から色々なことをやりたくなるだろうと思っている方は、ハイスペックPCを検討した方が良いですね。
処理速度が生産性・収益に直結する場合
ビジネス目的で使用するとなれば、時間に対してどれだけ生産するかが重要になってきます。
そのような場面で、スペックの低いPCを使って作業中に動作が重くなる、あるいは、処理に時間がかかるということは生産性の低下に繋がります。
生産性が低いということは収益にも繋がってくるので、ビジネス目的で使うのであればできるだけスペックが高い方が有利です。
例えば、動画編集であれば、エンコード時間は短い方が良いですし、データ分析に関しても早く分析できた方が良いに決まっています。
また、性能が低く動作がカクついてくるとストレスに繋がるので、精神面でも余裕のあるスペックが良いですね。
自分だけでなく、ゲーム実況などの配信をされる方であれば、視聴者にもカクついた動画を見せてしまうことで、視聴者が離れてしまう原因にもなりかねません。
このように、ビジネス目的で使う場合に関しても、高いスペックのPCで作業できる環境はとても大切です。
瞬発的な処理速度が必要な場合
普段は、それほど処理性能を必要としない場合でも、瞬発的に処理性能が必要な場合は、ハイスペックPCの方が良いです。
例えば、動画編集や3Dモデリングなどクリエイティブなことをする場合、自分で作業を進める分には大丈夫ですが、取引相手や上司と直接相談しつつ進めることがあるかもしれません。
動画編集であれば、どっちのエフェクトが良いのか、3Dモデリングであれば、顔を細くした方が良いのか、腕をもう少し太くした方が良いのかなど、リアルタイムに見てもらいながら修正を加えたい場面です。
ケンさん
この場合は、エフェクトなどの変更をする際に、処理に時間が掛かってしまうとそれだけ相手を待たせてしまうことになります。
そのため、こういった変更する頻度が高い場合、変更する度に待ち時間があると中々話が前に進みません。
こういう場面がある方で、待ち時間を避けたい方はハイスペックPCにしておきましょう。
高性能であればあるほど恩恵を受けられる場合
使用用途によって、スペックの考え方を次のように分けることができます。
- 必要なスペックを満たせば十分という用途
- スペックが高ければ高いほどメリットが受けられる用途
後者は、スペックの許す限り使って動作するような場合です。
3Dゲームや動画編集などの用途であれば、ゲームややりたいことによって違いますが、一定のラインのスペックがあれば十分です。
仮に、それ以上のスペックがあったとしても、もう既に十分な性能なので持て余してしまうことになります。
しかし、データ分析やAI学習などの用途であれば、スペックがあればあるほど使ってくれるので、その分処理速度が早くなります。
ケンさん
このような場合は、予算が許す限りハイスペックPCにしておくと良いでしょう。
ケンさん
まとめ:初心者ならミドルレンジでもOKだが込み入ったことするならハイスペックPC!
ハイスペックPCでできることやスペックの目安、ミドルレンジPCとハイスペックPCを選ぶ基準などを解説しました。
スペックについては、個人向けと業務向けで変わってくるのですが次の通りです。
個人向けのハイスペックPCの目安
パーツ | スペック |
---|---|
CPU | Intel Core i7, Core i9 AMD Ryzen 7, Ryzen 9 |
メモリ | 32 ~ 64GB |
GPU | NVIDIA Geforce RTX 3070, 3080, 3090, 2070, 2080 ※末尾に”Ti”, “SUPER”と付いているものも含む。 |
ストレージ | NVMe SSDをメインストレージとして、計2,3台のストレージが搭載されている |
業務向けのハイスペックPCの目安
パーツ | スペック |
---|---|
CPU | Intel Core Xeon AMD Ryzen Threadripper |
メモリ | 64GB以上 |
GPU | NVIDIA Geforce RTX 3070, 3080, 3090, 2070, 2080、または、SLI構成などの複数構成 ※末尾に”Ti”, “SUPER”と付いているものも含む。 |
ストレージ | 多数搭載、大容量、RAID構成など |
ハイスペックPCでできることは、比較的、スペックを求められ、高負荷な処理を行う用途です。
具体的に言うと、3Dゲーム、ゲーム実況動画や生配信、写真・動画編集、3Dモデリング、AIの学習、データ分析などです。
とは言え、これらの用途でもミドルレンジPCでもできなくはないです。
その分野を学び始めた初心者の方や軽くしかやらない場合は、ミドルレンジPCでOKです。
ハイスペックPCを検討する基準としては次の通りですね。
- その分野でさらに色々なことをやりたい場合
- 処理速度が生産性・収益に直結する場合
- 瞬発的な処理速度が必要な場合
- 高性能であればあるほど恩恵を受けられる場合
使用用途別に、具体的なスペックやおすすめのPCについても解説しているので、用途が決まっている方はぜひ参考にして下さい。
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概ね同意です。
3D CADとかでは、センタークリックによるスパンやスクロールによる拡大縮小を多様します。
この操作による描画の度に画面が一瞬固まるかどうかで、利用者の負担に雲泥の差が出ます。
車があと10キロ早ければ信号待ちしなくて済んだのに!という感じでしょうか。
20FPSと30FPSの差みたいな感じでしょうか。
さて一般的には最上位の製品のことをハイエンドと呼びますね。
これ以上、上がない。最上級クラスという意味で、悪くない響きだと思います。
メーカーに寄っては「ハイスペック」と「ハイエンド」で区分しているところもあるようです。
たぶん、ここでいう「超ハイスペックパソコン」に相当するのではないかと思います。
まあ「ハイスペック」を「ハイエンド」に変えたことで、上記のようなブレイクスルーが起こることはめったにないのですが。