パソコンの電源ってつけっぱなしでも問題ないの?
1日24時間ずっとパソコンの電源を入れっぱなしにして、火事とかにならないか?
と疑問に思っている方に向けて、実体験を元に解説していきます。
結論から言うと、デスクトップパソコンは問題なし、ノートパソコンは絶対NG。
初心者の方向けにデスクトップパソコンに関する知識(性能/用途/価格/デザイン性など)も幅広く解説しているので参考にして下さい。
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目次
パソコンの電源つけっぱなしについて
パソコンをつけっぱなしで運用したいというケースは、なかなかコアな使い方にはなりますが、次のような場合になってくると思います。
- 自宅サーバーを立てる
- 自作プログラム等によって自動でデータを収集する
- データを分析する
といった用途です。
この場合は、1日24時間パソコンの電源を入れっぱなしにするということがあるのではないでしょうか。
ちなみに、私は、自作プログラムとデータ分析の用途でつけっぱなしにしています。
しかし、気になるのは、電源をつけっぱなしにして、負荷的には問題なのか、火事とかにならないか?ということだと思います。
このあたりを、実例と共に説明していきます。
パソコンの電源つけっぱなしの実例と結論
結論から言ってしまえば、デスクトップパソコンで清掃、温度管理さえしていれば、問題ありません。
ノートパソコンの場合、24時間駆動を前提とした設計ではないので危険ですが、デスクトップパソコンであれば大丈夫です。
NGについての理由は後ほど解説します。
私は、自作のプログラムを動かすため、2台ほど2~3年間、基本的に電源を24時間入れっぱなし(※)にしていますが、火事もなく、不具合もなく安定して稼働し続けてくれています。
1台目:約6年経過したパソコン、最近1~2年は24時間使用。それ以外は1日6時間程度
2台目:約2年経過したパソコン、購入当初から24時間使用
パソコンの負荷の具合はバラバラですが、1台はCPUの使用率が常時60~80%前後、もう1台は、GPUの使用率が70%~100%とかなり高負荷な状況ですが、問題はありません。
※パソコン内部の清掃やパーツの交換、増設時には停止しています。
ちなみに使用してる電源ユニットは、次の2つです。
玄人志向 KRPW-PT500W/92+ REV2.0 80PLUS Platinum
玄人志向 KRPW-SS600W/85+ 80PLUS BRONZE
※KRPW-SS600W/85+ は、後継機のREV2.0があるので、そちらのリンクを記載。
稼働時間、高負荷状況を考えるとよく頑張ってくれています。
玄人志向の電源ユニットは、個人的に、結構信頼しています
比較的リーズナブルな上に、安すぎて低品質ということは無いのでおすすめです。
電源つけっぱなしに向いているデスクトップパソコンについて
デスクトップパソコンであれば問題ないと書きましたが、詳しく言うと用途に応じて、避けておくべきパターンがあるので解説しておきます。
デスクトップパソコンを大まかに分けると次の2つがあります。
- 小型ケースのデスクトップパソコン
- 大型ケースのデスクトップパソコン
小型ケースのイメージ図
大型ケースのイメージ図
用途に応じて、CPUやグラフィックボードの負荷状況が異なってくるので、負荷状況に合わせて、小型ケースでも大丈夫なのか、大型ケースにして方が良いのかが異なってきます。
とは言え、個人的には、大型ケースのパソコンにしておくのが安全策で良いと思っています。
どっちにすべきかの分かれ目は、高負荷時の状況に耐えうる”冷却性能”と”エアフロー”が重要になってきます。
この観点から言うと、小型ケースのデスクトップパソコンの場合は、
- 高性能なCPUクーラー
- 十分にエアフローを確保できるだけのケースファンの搭載可能数
- 熱を十分に排出するだけの空間的スペース
が不十分なので、データ分析などの高負荷になりがちな用途は避けるべきでしょう。
低負荷なデータ収集の自作プログラムやサーバー用途であれば、小型ケースのデスクトップパソコンであれば、CPUが高負荷な状況になり、熱を多く発することも無いので問題ないと思います。
大型のケースの場合は、大型となる冷却性能の高いCPUクーラーが搭載できますし、ケースファンを搭載できる数も多いです。
また、空間的スペースも十分なので、空気の流れがスムーズでCPUから発生した熱を籠ることなく排出してくれます。
つまり、
負荷が小さい場合(サーバー、情報収集などの自作プログラム用途)は、小型ケースでも良い。
負荷が大きい場合(データ分析用途)は、大型ケースにしましょう。
とは言え、この場合は”大は小を兼ねる”ということで、安全に大型ケースのパソコンが良いですね。
また一口に、サーバー、自作プログラム、データ分析と言っても、負荷状況については用途で括れるものでは無いので、負荷状況を考えて選びましょう。
パソコンの電源つけっぱなしのために最低限しておかなければならないこと
電源を入れっぱなしの環境を整えるために、最低限やらなければならないことがあります。
それは、次の2つです。
- パソコン内部の清掃
- 温度管理
パソコン内部の掃除
パソコンが火事になる原因としては、CPU, GPUなどの周りにホコリが溜まって、ショートして火花が発生し、燃え広がるということが多いです。
そのため、原因となるホコリは定期的に取り除くことが必須です。
私の場合は、3か月~半年に1回ぐらい清掃しています。
また、部屋にホコリが溜まれば、それだけファンが吸い込んでパソコン内部にホコリが溜まりやすくなるので、部屋の掃除も定期的に行いましょう。
温度管理
温度管理と書きましたが、厳密に何℃以下に保つため、常にエアコンをかけているというわけではありません。
夏場に建物の最上階の部屋にパソコンを置く場合(※)や夏場にパソコンを高負荷時にする場合は、エアコンや扇風機で温度を下げるようにした方が良いです。
これをしないとCPUファンなどの回転数が最大になり、ファン音がすごいので、さすがに大丈夫かと不安になることがあります。
※最上階の部屋は、屋根に熱がこもったりすることで、結構に暑くなることがあります。(私の部屋も最上階ですが35℃ぐらい)
ノートパソコンなど電源入れっぱなしがNGなもの
デスクトップパソコンであれば大丈夫と書きましたが、他のパソコンではどうなのか解説します。
デスクトップパソコン以外で言えば、以下のようなパソコンがあります。
- ノートパソコン
- スティック型
- 一体型パソコン
- タブレットパソコン
どれも入れっぱなしにするには危険です。
これらのパソコンは、省スペースを前提にしているので、パソコン内部の空間に余裕がありません。
そのため、ホコリが溜まりやすく、かつ、エアフローの観点から放熱性能がデスクトップパソコンと比較して低いため、各パーツの温度が高くなりやすいです。
また、パソコン内部をあけることを前提にしていないので、ホコリの清掃が難しく、できたとしても吸気口からエアダスターを使うぐらいしかできず、隅々まで清掃することができません。
そのため、デスクトップパソコン以外で電源の入れっぱなしは、”絶対に”しないでください。
まとめ:電源つけっぱなしにしたいのであれば、デスクトップパソコンにすべし。
元々デスクトップパソコン以外は、長時間使う用途には適していません。
冷却性能や冷却フローのことを考えると怖くて入れっぱなしにはできませんね。
まとめると、
- 24時間パソコンの電源つけっぱなしにするなら、デスクトップパソコン必須
- 最低限の清掃・温度管理を行うこと
- 用途(CPU, グラフィックボードの負荷状況)によって、デスクトップの中でも小型ケース、大型ケースを選択する
- 個人的には、大は小を兼ねるということで、大型のデスクトップパソコンがおすすめ!
経験上、デスクトップPCの場合は大丈夫ですが、万が一、ノートPCなどでHDD等が故障した場合は、データ復旧サービスがおすすめです。
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