CPUの世代や型番ってどういう風に見れば良いの?
という方に向けて、CPUの見方を解説します。
CPUの型番を見れば、世代や機能なども分かります。
少なくとも、型番を見て
- グレード(Core i3, 5など)
- 世代(Coffee Lake, Icelakeなど)
- 機能(CPU内蔵GPU, オーバークロックモデルなど)
は、分かるようにしておきたいですね。
CPUの世代、型番とは?
CPUの型番を見ることで、そのCPUがどんなCPUなのか、
- ざっくりとした性能
- 最新世代のモデルなのかどうか
- どんな機能を持っているのか
ということが分かります。
ちなみに型番は、次のような表記となっています。
【型番の例】
Intel Core i9 9900K
Ryzen 9 3950X
家電量販店やネットでBTOパソコンなどを購入するという場合には、最低でも
- Intel Core i3, i5, i7
- Intel Celeron
- Ryzen 3, 5, 7
を見てざっくりとした性能が分かるようにしておきましょう。
ここを知っておかないと購入してから「思ったより性能でないな…」と失敗してしまうかもしれません。
また、自作PCをする方であれば、他にも、最新モデルなのか、どんな機能が付いているのかまで、大体わかるようにしておいた方が良いですね。
CPUの世代、型番の見方
では具体的に、型番をどのように見れば良いのか、見方を解説してきます。
パソコン向けのCPUには、
- Intel CPU
- AMD CPU
の2つのメーカーがあります。
基本的に見方は同じなのですが、若干異なってくるので、分けて解説していきます。
Intel CPUの場合
Intel CPUの場合は、「Intel Core i9 9900K」というような型番になっています。
この型番では、次のようなことを示しています。
メーカー名:Intel Core i9 9900K
ブランド名:Intel Core i9 9900K
シリーズ名:Intel Core i9 9900K
プロセッサーナンバー:Intel Core i9 9900K
世代:Intel Core i9 9900K
種類(機能):Intel Core i9 9900K
メーカー名:Intel Core i9 9900K
メーカー名は、Intel社が製造しているCPUということですね。
ブランド名:Intel Core i9 9900K
ブランド名には、Coreの他に、Celeron, Pentiumなどがあります。
ここでCPUのざっくりとした性能が分かります。
パソコンを購入するときには、ビジネス用途、ブログ執筆、ゲーム、動画編集、プログラミングなど何かしらの用途があると思います。
その用途に応じて、どのブランドにすれば快適に動作するか、ざっくりですが目安を付けることができます。
Intelの主なブランドは、次の通りです。
Core | Intelの注力ブランドで、ネット検索、動画視聴、ビジネス用途などの簡単な作業向けのローエンドから 3Dゲーム、動画編集などの高い処理性能を必要とするハイエンドまで幅広く展開している。 ※さらに、シリーズ(i3, i5, i7, i9)によっても性能が大きく異なる |
---|---|
Pentium | Core iシリーズよりも性能と価格を抑えたモデル。 |
Celeron | Pentiumよりもさらに性能と価格を抑えたモデル。 |
ネットサーフィンや動画視聴、ブログ執筆など、ちょっとしたことでしか使わないという方であれば、Pentium, Celeronになってくるかなと思います。
しかし、ビジネス用途、ゲーム、動画編集やプログラミングなどのクリエイティブな用途の場合は、最低でもCore iシリーズは必要になってきますね。
シリーズ名:Intel Core i9 9900K
シリーズ名は、主にIntel Coreに関わってきます。
Intel Coreには、シリーズとして次のように細かく分かれています。
i9 | コンシューマー向けの最上位CPU |
---|---|
i7 | 高性能(ハイエンドCPU) |
i5 | 中性能(ミドルレンジCPU) |
i3 | 低性能(ローエンドCPU) |
CPUの性能だけでなく、価格も比例します。
i9といった最上位のシリーズであれば、高性能な分、価格も高くなります。
逆に、i3といったローエンドの場合は、低性能な分、価格も抑えめになっています。
最近主流なCPUのコスパや性能比較をしているので、どのCPUを搭載したパソコンにするか検討する時に役立つと思います。
≫ 関連記事:CPUの性能比較(仕様/スコア/価格/コスパ)表を作成してみた。【定期更新】
プロセッサーナンバー:Intel Core i9 9900K
プロセッサーナンバーは、同じシリーズであれば、基本的に数字が大きければ大きいほど高性能ということになります。
例えば、Core i9-9940X > Core i9-9920Xなど。
ただし、シリーズが i9, i7と異なる場合は、シリーズが優先で、シリーズのグレードが高い方が高性能と考えて下さい。
例えば、Intel Core i9-7900X > Intel Core i7-9700KFなど。
世代:Intel Core i9 9900K
世代は、プロセッサーナンバーの1桁目の数字で表しています。
この世代を見ることで、どのくらい新しいCPUなのかが分かります。
現在、Core iシリーズの場合は、第10世代まであります。
※第10世代の場合は、Intel Core i9-10980XEとプロセッサーナンバーが5桁になるので、最初の2桁「10」が世代を表しています。
例の「Intel Core i9 9900K」の場合は、第9世代ということになります。
また、この世代ごとにコードネームが付いており、第9世代の場合は、「Coffee Lake-Refresh」という名前が付いています。
そのため、コードネームで呼ばれることもありますね。
(Wikipedia – Intel Core iシリーズのコードネーム)
こんなに世代があって、選ぶのややこしそうだな…
と思われるかもしれませんが、そこはそれほど気にすることは無いです。
家電量販店やBTOパソコンを購入する場合は、大体、最新か1つ前の世代のCPUが使われていることが多いです。
また、自作PCにおいても、主に流通してるのが直近2~3年ぐらいまでなので、その中から選ぶことになると思います。
あまりに古い世代のCPUを選ぶと、マザーボードやメモリなどの対応規格も前の世代ということになり、パーツの入手性、価格、機能面など色々な面で良くないので、基本的に最新世代で組むことになります。
ちなみに、Intel CPUの場合は、大体1年に1回、新しくCPUを発表・発売します。
そのため世代を見れば、「あ、このパソコンは大体何年前ぐらいのパソコンだな…」と言うのが分かるようになります。
種類(機能):Intel Core i9 9900K
種類(機能)は、型番の末尾にあるアルファベットの文字で分かります。
アルファベットは、1文字が多いですが、2文字のものもあります。
結構多いのですが、覚えていた方が良いものをピックアップして解説します。
K | オーバークロックモデルで、CPUのクロック周波数を制御できる。 |
---|---|
F | CPU内蔵GPUが非搭載。別途グラフィックボードが必要 |
X | Extreme Editionの最上級モデルで、オーバークロック可。 |
S, T | 省電力モデル、超省電力モデル |
主に、デスクトップ向けパソコンに付けられるものとなります。
他にもモバイル向けのパソコンにも色々種類がありますね。
その他のアルファベットの意味や各項目の詳しい解説はこちらを参考にして下さい。
≫ 関連記事:CPUの末尾の文字の意味を解説!性能や消費電力の目安
AMD CPUの場合
AMD CPUの場合は、「AMD Ryzen 9 3900X」というような型番になっています。
この型番では、次のようなことを示しています。
メーカー名:AMD Ryzen 9 3900X
ブランド名:AMD Ryzen 9 3900X
シリーズ名:AMD Ryzen 9 3900X
プロセッサーナンバー:AMD Ryzen 9 3900X
世代:AMD Ryzen 9 3900X
種類(機能):AMD Ryzen 9 3900X
メーカー名:AMD Ryzen 9 3900X
メーカー名は、AMD社が製造しているCPUということですね。
ブランド名:AMD Ryzen 9 3900X
ブランド名には、Ryzenの他に、Athlonがありますが、今はほとんどRyzenが主流となっています。
AMDのブランドは、今はRyzenのみと言っていいほど、ほぼ一択となっているので、Ryzenのみ解説します。
Ryzen | Ryzenの注力ブランドで、ネット検索、動画視聴、ビジネス用途などの簡単な作業向けのローエンドから 3Dゲーム、動画編集などの高い処理性能を必要とするハイエンドまで幅広く展開している。 ※さらに、シリーズ(3, 5, 7, 9, Threadripper)によっても性能が大きく異なる |
---|
シリーズ名:AMD Ryzen 9 3900X
シリーズ名は、「Ryzen 9」の「9」の部分で、これによって性能が分かれています。
Threadripper | コンシューマー向けの最上位CPU |
---|---|
9 | メインストリーム向けの高性能CPU |
7 | 高性能(ハイエンドCPU) |
5 | 中性能(ミドルレンジCPU) |
3 | 低性能(ローエンドCPU) |
CPUの性能だけでなく、価格も比例します。
Ryzen Threadripperといった最上位のシリーズであれば、高性能な分、価格も高くなります。
逆に、Ryzen 3といったローエンドの場合は、低性能な分、価格も抑えめになっています。
ネットサーフィンや動画視聴、ブログ執筆など、ちょっとしたことでしか使わないという方であれば、Ryzen 3になってくるかなと思います。
しかし、ビジネス用途、ゲーム、動画編集やプログラミングなどのクリエイティブな用途の場合は、Ryzen 5, 7など高性能なものが必要になってきますね。
また、Intel CPUとAMD CPUを比較すると、最近では、AMD CPUの方がコストパフォーマンスが高いですね。
最近主流なCPUのコスパや性能比較をしているので、どのCPUを搭載したパソコンにするか検討する時に役立つと思います。
≫ 関連記事:CPUの性能比較(仕様/スコア/価格/コスパ)表を作成してみた。【定期更新】
プロセッサーナンバー:AMD Ryzen 9 3900X
プロセッサーナンバーは、同じシリーズであれば、基本的に数字が大きければ大きいほど高性能ということになります。
例えば、Ryzen 9 3950X > Ryzen 9 3900Xなど。
世代:AMD Ryzen 9 3900X
世代は、プロセッサーナンバーの1桁目の数字で表しています。
現在、Ryzenシリーズの場合は、第3世代まであります。
例の「AMD Ryzen 9 3900X」の場合は、第3世代ということになります。
種類(機能):AMD Ryzen 9 3900X
種類(機能)は、型番の末尾にあるアルファベットの文字で分かります。
X | Ryzenシリーズ内の上位モデル |
---|---|
WX | Ryzenシリーズ内の最上位モデル |
E | 省電力モデル |
G | CPU内蔵GPU搭載。グラフィックボード無しでもOK |
各項目の詳しい解説はこちらを参考にして下さい。
≫ 関連記事:CPUの末尾の文字の意味を解説!性能や消費電力の目安
まとめ:CPUの世代、型番は自作PCをする上で大切!
CPUの世代や型番の見方について解説しました。
型番を見ることで、
- ざっくりとした性能
- 最新世代のモデルなのかどうか
- どんな機能を持っているのか
ということが分かります。
自作PCをするという方は、しっかり分かるようにしておくべきでしょう。
また、自作PCはしないけど、パソコンの買い替えなどを検討しているという方でも、ブランドやシリーズを見て、ざっくりとした性能が分かるようにしておいた方が良いですね。