4K動画編集向けパソコンに必要なスペックを解説していきます。
PCパーツ毎に詳しく解説するので、カスタマイズ時の参考にもなると思います。
現在は、FHD(1920*1080)の解像度がまだまだ主流ですが、4Kの動画も増えてきたように感じます。
そこで、自分も4Kの動画を制作・公開したいなと考えている方に向けて、実際に4K動画の編集にはどのくらいのスペックが必要になるのか解説していきます。
先生
目次
4K動画編集に最低限必要なスペックは?
では、4K動画の編集に必要な最低限のスペックについて解説します。
快適に動作する最低限のスペックで解説していきますが、予算に応じてさらに快適に動作するようグレードアップしていくのも良いでしょう。
ここでのスペックは、Youtubeに10分~20分程度の4K動画を公開するという想定で解説していきます。
最低限必要なスペック
まず初めに、結論として各PCパーツで、最低限の必要なスペックを一覧にしておきます。
【CPU】
インテル Core i9-9900K
※上位グレードの場合、AMD Ryzen 5 3600X、Intel Core i9-9820X、
AMD Ryzen 7 3700X、AMD Ryzen 7 3800X、Intel Core i9-9920X、
Intel Core i9-9980XE、AMD Ryzen 9 3900Xなど
【メモリ】
32GB
【グラフィックボード】
GeForce RTX 2070
※上位グレードの場合、GeForce RTX 2070 SUPER、GeForce RTX 2080(Ti)など
【SSD】
480GB
【HDD】
3TB
予算の都合から、CPUやグラフィックボードをカスタマイズしたいという場合、型番だけでは性能が分かりづらいので、性能順に各製品が並んでいるベンチマークサイトを参考にするとカスタマイズし易くなります。
ベンチマークサイトは、PassMarkがおすすめで、CPUとグラフィックボードの両方が掲載されています。
型番について詳しく知ってるという方であれば、大体の性能が分かると思います。
しかし、分からない方は、型番みて「何か数字が高いから、こっちの方が高性能っぽいな…」という判断は絶対にしないでください。
では、次にPCパーツ毎に解説していきます。
CPUのスペック
CPUは、データ編集時、プレビュー時、エフェクト時、エンコード時など様々な処理を行います。
4K動画編集ということで、解像度が高い分映像処理能力が必要なため、グラフィックボードの搭載を考えています。
そのため、大部分の処理をグラフィックボードに任せるので、CPUの性能は低くても構いません。
しかし、グラフィックボードの性能を最大限に引き出すためには、CPUの性能もある程度必要になってきます。
CPUの性能が低すぎると、CPUが足を引っ張って、グラフィックボードの処理能力が低下する場合があるので、グラフィックボードの性能に合わせたCPUが必要となってきます。
グラフィックボードが、GeForce RTX 2070なので、それに釣り合ったCPUを選び、インテル Core i9-9900Kぐらいが良いかなと思っています。
正直、もうワングレードほど落としても良いのかなと言う感じですが、動画編集以外でも色々な作業をする上で、必要になってくると思うので、インテル Core i9-9900Kあっても良いかなと考えています。
メモリのスペック
メモリは、余裕をもって32GBがおすすめです。
16GBでも動作は可能ですが、動画編集ソフトによってはメモリを多く使用する場合もあるので、そのあたりの余裕も含めて、32GBですね。
動画編集で一番メモリを使用するのは、エンコード時です。
動画編集ソフト自体 + エンコード作業 のメモリが必要となってきます。
FHDでは、8GB、または、余裕をもって16GBですが、4Kの動画編集の場合は、扱うファイルのデータサイズも大きくなるので、もう少し欲しいかなと言うところですね。
ストレージのスペック
動画データはサイズが大きくなるので容量が多いものにする必要がありますが、4K動画の場合は、データサイズも大きくなるため、データの転送速度も重要になってきます。
素材データの読み込み、データ編集時、エンコード時、いずれの作業でもリアルタイムにストレージにアクセスする必要があります。
さらに4K動画ということでデータサイズも大きくなっているので、FHDの動画編集より、短時間に大容量のデータを読み書きする必要があるので、データ転送速度の速い、SSDにしておくべきです。
欲を言えば、NMVeタイプのSSDですね。
(目安ですが、SATAタイプSSDの速度は約500MB/s、NMVeタイプSSDの速度は約2000MB/s)
そのため運用方法としては、読み書き速度の速いSSD上で動画編集を行い、編集完了後に編集素材や完成した動画を長期的に保存する場合は、保管用のHDDに移動するというような方法がベストでしょう。
これで、SSDの読み込み速度の速いメリットを活かしつつ、容量当たりの単価が高く大容量にすることは難しいというデメリットをHDDで補うことができます。
予算に余裕があって、SSDからHDDに移すのは面倒という方は、1TB, 2TBの大容量のSSD、HDDを6TBなどより大容量なものにすると良いです。
しかし、4K動画ということでデータサイズが大きくなるので、どこかのタイミングで1度HDDにデータを移動する必要がありますね。
大容量SSDにすることで、HDDに移動する回数を減らすことができます。
グラフィックボードのスペック
グラフィックボードは、FHDの場合、搭載しなくても動画編集できますが、4Kの動画編集となれば話は別です。
使用する動画編集ソフトにもよりますが、グラフィックボードの性能は、エフェクトなどの表示の快適さ、エンコード処理の時間に関わってきます。
通常は、エンコード処理は、CPUで処理が行われるので、CPUの性能が関わってくるのですが、動画編集ソフトがGPUでのエンコードに対応している場合は、グラフィックボードでエンコード処理を行うことができます。
CPUよりグラフィックボード(GPU)の方が演算能力は高いので、エンコード時間が約2,3倍程度速くなります。
※使用する動画編集ソフト、グラフィックボードの性能、比較するCPUによって全然異なるので、目安程度です。
まとめ:スペックは、先行投資と思って予算の許す限り高くしておくべき。
4Kの動画編集になると、それなりにスペックの高いパソコンが要求されます。
再度まとめると最低でも次のスペックは欲しいところです。
【CPU】
インテル Core i9-9900K
【メモリ】
32GB
【グラフィックボード】
GeForce RTX 2070
【SSD】
480GB
【HDD】
3TB
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