ストレージをアップグレードするために、新しいストレージにOSごと移動したい、データをコピーしたいけどどうすれば良いか迷っている方も多いと思います。
今回は、データをクローンできるソフト『EaseUS Disk Copy』を提供していただいたので、本当にOSなどのシステムデータも含めてデータをコピーできるのか、検証・レビューしていきます。
ケンさん
無料版もあるので、使い勝手などを知ってから購入したい方でも安心なので、ぜひ公式ページで確認してみて下さい。
目次
EaseUS Disk Copyとは?
EaseUS Disk Copyは、中国に拠点を置くソフトウェア企業『イーザスソフトウェア』が開発・販売しているデータコピー・クローンするためのソフトです。
通常のWindowsのファイル操作によるデータコピーでは、コピーできない部分や操作が面倒なコピーを簡単に行ってくれるデータコピーソフトとなっています。
イーザスソフトウェアは、2004年に創設され、データの復元、データのバックアップ、パーティション管理ツールなどのデータ管理領域に特化したソフトウェアを中心に開発しています。
また、日本を含め世界的に展開しており、現在では世界160以上、800万人を超える個人・法人ユーザーに使われているようなので、約20年の技術力と信頼のある会社であることが分かりますね。
EaseUS Disk Copy以外にもいくつかレビューしているので参考にしてみて下さい。
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EaseUS Disk Copyの機能
EaseUS Disk Copyのメインとなるデータコピーやそれに関連した次の機能を解説していきます。
- ディスクコピー(クローン)
- パーティションコピー
- OS移行
ディスクコピー(クローン)
ディスクコピーは、ストレージ単位のデータを全て別のストレージにコピーする機能です。
ストレージをより大容量なものにアップグレードしたい!HDDからSSDにして速度アップしたい!という場合に使いますね。
ケンさん
使い方については後程解説しますが、実際に使ってみた感想を言うと、1度エラーは出たものの、全体を通して簡単な操作手順でコピーができる上、不具合なくコピーできていたので、とても満足でした。
エラーが起きた部分の対策を含めた使い方を解説するので、これを見ながらクローンする方はエラーは出ないと思います。
コピー時間も約16分と早く、OSも含めて完璧にクローンしてくれるので、OSの起動やアプリケーションの実行、ゲームなども全く不具合はありませんでした。
ケンさん
パーティションコピー
パーティションコピーは、物理的なストレージ毎ではなく、パーティションで区切った論理ドライブ毎のコピーをする機能です。
論理ドライブとは、簡単に言うと、CドライブとかDドライブと言われているものです。
基本的に購入時のカスタマイズや自分で設定していなければ、物理ストレージ1つに対して、1つの論理ドライブ(Cドライブ)となっているはずですが、この場合は、単純にデータコピー機能でストレージを丸ごとコピーすればOKです。
パーティションの設定をしていると、物理ストレージ1つに対して、2つ以上の論理ドライブにすることができるので、このパーティション(ドライブ)単位でコピーしたい場合に、この機能を使います。
OS移行
OS移行機能は、新しいSSDを検知すると、OSの入っているストレージをクローン元、新しいSSDをクローン先として自動的に検出し、実行する機能です。
この画面で”はい”をクリックすると、クローン元・先を自動的に選び、クローンを開始します。
個人的には、検出した後ノンストップで移行が開始されるので、一度クローン元・先が合っているのか確認するフェーズが欲しいと感じました。
ケンさん
でも、ワンクリックで移行できるので、色々な操作が面倒という方には良いかも。
以上で、EaseUS Disk Copyのメイン機能を解説してきましたが、一番使うのが1つ目のディスクコピー(クローン)機能だと思います。
そのため、次の使い方ではこの機能を中心に解説していきます。
EaseUS Disk Copyの使い方
EaseUS Disk Copyのデータコピー(クローン)機能の手順などを解説していきます。
手順としては次の3つです。
- 手順①:ディスクの管理
- 手順②:ライセンス認証
- 手順③:クローンの設定と実行
この他にも、注意点や日本語設定、エラー対策なども紹介しているので参考にして下さい。
今回、実際にストレージをアップグレードしますが、検証環境については次の通りです。
クローン元:250GBのSATA SSD
クローン先:1TBのSATA SSD
※クローン元は、OSを含むストレージで約200GBを使用中です。
前々から、ソフト開発や色々と検証したり、ゲームを入れたりするには、250GBは容量が少なかったので、この機会に1TBにアップグレードします。
OSが含まれているストレージなので、OSも含めてクローンしたいと思います。
クローン元となるストレージは、今後活用するかどうかは考えるとして、今回はとりあえず、外しておくことにします。
また、今回は、EaseUS Disk Copyに関するレビューのため、アップグレードに使うストレージについては、パソコンに接続して、増設済みとします。
手順①:ディスクの管理
EaseUS Disk Copyで実際にコピーする前に、ディスク管理から新しく追加したストレージに領域を割り当てていきます。
この作業自体は、ストレージを増設する際の一般的な作業となります。
完全コピーのクローンをするんだから、こんな割り当て作業しなくても大丈夫だろうと思ったのですが、この作業をしないとEaseUS Disk Copyのクローン時にエラーが発生するので注意しましょう。
[スタートボタン]を右クリックして、[ディスクの管理]を選択。OSによって表示されるかどうか変わってくると思いますが、表示されない場合は[スタートボタン]の右側の検索に”ディスク管理”と入れれば出てきます。
検索結果には、”ハードディスクパーティションの作成 フォーマット”などとでてきますが、それですね。
追加したストレージに、黒色のバーで”未割り当て”と書かれているので、それを右クリックして、[新しいシンプル ボリューム]を選びます。
新しいシンプルボリュームの設定にはいくつか項目があるのですが、基本的に、既に設定されている値でOKです。
[シンプルボリュームサイズ]は、最大ディスク領域 (MB)と同じ値でOKです。
今回は、データをコピーすることが目的なので特に考えることはありません。
この設定は、全ての容量を1つのパーティション(ドライブ)に割り当てるという意味です。
もし、パーティションを区切って、1つの物理ストレージから、Cドライブ、Dドライブのように複数のドライブを作りたい場合は、容量を小さめに指定します。
指定した容量で1つパーティションを作るという意味なので、残りの領域が未割り当てとなり、また別途、同じ操作で領域を割り当てることで複数のパーティションを作ることができます。
一応、この設定の意図を説明しましたが、今回はパーティション構成なども含めてクローンするので、どう設定していても問題ありません。
ドライブは、勝手に割り当てられるのでそのままで大丈夫です。
今回はOSを含むデータをコピーしたいので、最終的にはCドライブにしたいと考えています。(一般的にはOSが入ったドライブが”C”ドライブとなるため。)
画像ではEドライブと自動的に開いている文字が割り当てられていますが、実際にクローンして、クローン元のSSDを取り外した上でPCを起動すれば、勝手にCドライブになりました。
そのため、特にドライブ文字をどうするかは考えなくて大丈夫のようです。
また、勝手にCドライブにならなくても、最悪、ディスク管理からドライブ文字を変更することができるので、Cドライブになっていなかったり、気に入らないようであれば変更しましょう。
ここもこのままでOKです。
ディスク管理の画面で、黒色のバーの未割り当てではなく、青色バーになっていればOKです。
手順②:ライセンス認証
クローン機能が実行できるように、ライセンス認証をします。
ライセンスは、ホームページからプランを契約するとメール等で[ライセンスコード]が送られてくると思います。
ライセンスコードを入力して、[ライセンス認証]を押して少し待てばOKです。
もし、最初にソフトを起動した時に、OS移行の通知がでた際は、[いいえ]を押しておきましょう。
手順③:クローンの設定と実行
さて、本題のEaseUS Disk Copyを使って、クローンする方法についてです。
[ディスクモード]を選び、クローン元となるストレージを選択して、[次へ]をクリックします。
ディスクのサイズ、デバイス名、または、上のパーティションの構成やドライブ名などから対象となるストレージを判断しましょう。
クローン先となるストレージを選んで、[次へ]をクリックします。
こちらも、サイズやデバイス名などから判断しましょう。
新しく追加したストレージであれば、何もデータはないはずなので、上のボリュームの部分は、何もデータが入っていないことを示す水色背景のバーになっているはずです。
もし、”未割り当て”となっている場合は、エラーがでる可能性が高いです。
ディスク管理から新しくボリュームを割り当てる必要があるので、上記のディスク管理の手順を見直してください。
クローン先は、ほとんどの場合でSSDになると思いますので、[ターゲットディスクがSSDの場合、これをチェックします。]にチェックを入れましょう。
コピー後のターゲットディスクレイアウトは、[ディスクを自動調整します]のままで大丈夫なので、[実行]をクリックします。
クローン先のストレージのデータは消去される旨が通知されますが、[続ける]をクリックします。
間違えて、データのあるストレージを選んでしまうとデータが消えてしまうので注意しましょう。
※クローン元のデータは消えません。
進捗状況やログを出しつつ、処理されていきます。
250GBのストレージで大体16分ぐらいなので、思っていたより速いですね。
ただ、クローン元ストレージのデータ読み込み速度とクローン先ストレージのデータ書き込み速度、コピーするデータのサイズによって時間が変わってくると思います。
そのため、HDDをクローン元とする場合は、データ読み込み速度が遅く、時間が掛かると思うので、時間に余裕がある時に作業をするようにしましょう。
クローン完了後に、クローン元となったストレージは外した上でディスク管理を確認したところ、上から2段目のCドライブを含むディスク1が約1TBとなっているので、きちんと新しいストレージに、OS込みでクローン出来たことが分かります。
クローン元は外しているので、確実にクローン先のストレージによって、Windowsが実行されていると言えます。
また、普段使いやアプリケーションを使ってみたり、3Dゲームをしてみたりしましたが、特に不具合などもなく使えているので、クローンは成功ですね。
データのコピー(クローン)の注意点
クローンをする際の注意点がいくつかあるので、まとめておきます。
公式サイトによると、
ソフト使用中の注意点:
1.セクターバイセクター方式でクーロンを利用したい場合、ソースディスクの容量より大きいなターゲットディスクを用意する必要があります。
2.ターゲットディスクの容量はソースディスクより小さい場合、ソースディスク上のコンテンツとターゲットディスクとの互換性が十分であればクーロンも実行できます。ただし、その時は、「セクターバイセクター方式コピー」にチェックを入れないでください。
3.コピー、またはクローン操作を実行すると、ターゲットディスク上の全てのデータが消去されます。
長いので簡単にまとめると次の通りですね。
- セクターバイセクター方式を選ぶ場合は、クローン先の方が大きい容量のストレージであること。
- クローン先の方が容量が小さい場合、互換性があればOK。(セクターバイセクター方式にチェックNG。)
- クローン先のデータはすべて削除されるよ!
セクターバイセクター方式とは、ストレージのすべてのセクターも含めてクローンすることを言います。
そのため、セクタが空白になっていたり、セクタ不良になっていたりしてもそのままクローンするので、クローン元と全く同じストレージになります。
上記の使い方では、OSを含むデータ移行時でも、セクターバイセクター方式にチェックを入れずに使ったので、あまり使う機会はないのかなと思います。
そのため、基本的には、クローン先のストレージ容量の方が小さくても、クローン元のデータ容量に収まるのであれば、クローン出来るということですね。
ただ、クローン先のデータはすべて消えるので、クローン先を間違えないようにしましょう。
日本語に変更
EaseUS Disk Copyは、デフォルトでは英語なので、英語に慣れていない方からすると少し使いづらいです。
変更自体は超簡単なので、最初に日本語に変更しておくことをおすすめします。
EaseUS Disk Copyを起動して、右上の設定マーク(?)を押します。
[Language (言語)] -> [日本語]を選べばOKです。
エラー「セクターの書き込みに失敗しました。」発生時の対策
クローン実行時に「セクターの書き込みに失敗しました。」というエラーが発生した場合は、事前にストレージのフォーマットができていないのが原因です。
上記の手順に含めているので、手順通りであればこのエラーが出ないと思うのですが、出た場合は、ストレージの割り当てをもう一度確認しましょう。
あくまで、私の環境なので、他が原因でこのエラーが発生している可能性もあります。
対策としては、ディスク管理から、ストレージをフォーマットします。
ディスク管理では追加したストレージが”未割り当て”となっているので、右クリックから”新しいシンプルボリューム”を選び、割り当てをしましょう。
この手順に関しては、上記のディスクの管理で解説した通りです。
もう一度、きちんと設定できているか確認してみて下さい。
クローンに失敗すると、ディスク管理やEaseUS Disk Copyからストレージを認識できなくなります。
私が試したところ、パソコンを再起動しても認識されないままでした。
認識されないということは、ディスク管理やEaseUS Disk Copyからストレージを選ぶことができなくなるので、まずは、改めて認識されるようにする必要があります。
認識し直す方法としては、パソコンを起動中に、認識しなくなった追加ストレージのSATAケーブルと電源ケーブルを抜き差しします。
あまり良くはないですし、正しい方法なのかは正直微妙なところではあるので自己責任でお願いします。
ケーブルを抜き差しすることで、ディスク管理やEaseUS Disk Copyでストレージを再認識できるようになるので、ディスク管理からボリュームの割り当てをしてください。
EaseUS Disk Copyの料金プランについて
EaseUS Disk Copyの料金プラン・機能の比較や無料版っで何ができるのか、対応OSなどを解説します。
料金プランと機能の比較
EaseUS Disk Copyの料金プランと機能を比較していきます。
項目 | Pro | Technician | Server |
---|---|---|---|
ライセンス | 1 PC用 | 複数PC用 | 1 PC用 |
セクターごとのディスク/ パーティションクローン | ○ | ○ | ○ |
クローン中にパーティション サイズを調整 | ○ | ○ | ○ |
起動ディスクを作成して クローン実行 | ○ | ○ | ○ |
1クリックでOSを移行 | ○ | ○ | ○ |
オフラインでハードディスクを クローン | ○ | ○ | ○ |
ネットワーク経由で 別のPCにハードディスククローン | × | × | ○ |
ネットワーク経由で 1台のハードディスクを 複数台に同時クローン | × | × | ○ |
価格(税込) | 1ヶ月:2,629円 1年間:3,795円 永久版:7,480円 | 1年間:11,880円 2年間:19,668円 永久版:39,589円 | 1年間:107,679円 永久版(※1):153,879円 永久版(※2):問い合わせ |
※2:100台以上のPCに同時にクローンする場合
プラン別の主な違いとしては、次の3つですね。
- 1ライセンスあたりの導入可能数
- ネットワーク経由でハードディスクを別のPCにクローン
- ネットワーク経由で1台のハードディスクを複数台のデバイスに同時にクローン
個人で使う分には、ライセンスは1台のPCに入れば良いですし、ストレージのアップグレードやOSの移行などを目的に使うのであれば、おすすめはPro版の1ヶ月プランですね。
無料版でできること
EaseUS Disk Copyの無料版では、クローンの実行はできず、クローン元・先の選択までしかできません。
実際にクローンは試せないので、無料版は、どんな感じの操作感か、手軽さかを確認する程度と考えておきましょう。
ケンさん
クローンを実行しようとするとライセンスの入力を求められます。
ひとまず、操作感を試したら、Pro版の1ヶ月プランのライセンスを購入すると良いでしょう。
ストレージのアップデートはそれほど頻繁に行わないと思うので、必要な時に1ヶ月だけ契約という形にするのが一番コスパが高いと思います。
対応OS
対応しているOSは次の通りです。
Windows 11 / 10 / 8.1 / 8 / 7 / Vista / XP (x86 / x64)
Windows Server 2008 / 2012 / 2016 / 2019 / 2022
基本的に、Windows OSに対応しており、MacやLinuxには対応していません。
また、Windows Serverについては、プランがTechnician, Serverのみで対応しており、Proでは使えないので注意してください。
まとめ:ストレージのアップグレードに超便利!
データ管理領域に特化したイーザスソフトウェアが開発した『EaseUS Disk Copy』をレビューしました。
ソフト自体は、データをコピーする機能が中心で、操作も非常にシンプルなものです。
しかし、こういったクローン系のソフトは色々試したことがありますが、上手くできないことも多かったり、クローン先の方が容量が大きくないとダメといった制約があったりと使い勝手イマイチなものも経験してきました。
その点、EaseUS Disk Copyは、簡単・手軽にクローンできましたし、実際にクローン後のSSDを使っても、OSの起動やアプリケーション、ゲームなども正常に動作したので完璧でしたね。
ストレージのアップグレードをする機会は、一般的なユーザーであれば、それほど行う機会もないと思うので、プランとしては、必要になったら、Pro版の1ヶ月プラン(約2,600円)をその都度契約するのがいいかなと思います。
日常的に使うものであれば、永久版がトータル安くなるのが相場なので、そちらをおすすめするのですが、今回はたまにしか使わないというソフトなので、都度契約が一番コストパが高くなるでしょう。
ストレージ容量を増やすためにアップグレードしたい!HDDでOSの起動が遅いからSSDにアップグレードしたい!という方はぜひ試してみて下さい。