- できるだけ静かな環境で作業をしたい
- パソコン本体が近くなので静かにしたい
- 寝ている間もパソコンを付けてプログラム等を実行しているからできるだけ静かなパソコンが良い
といった理由から静音性の高いパソコンを探しているという方に向けて、騒音の原因となるPCケースファンの静音性について解説していきます。
中には耳が良い人、音に敏感な人には、パソコンのファンの音でも気になる場合があります。
特に、静かな部屋でパソコンから音がなっている時などです。
一度気になるとなかなか頭から離れないもの。
人によってはストレスにもなるので、そういった方には静音性の高いPCケースファンがおすすめです。
ケースファンの交換だけじゃなくて、もうパソコンごと交換したい!という方は、静音性特化のBTOパソコンの選び方を解説!騒音が気になる方必見を参考にしてください。
目次
静音性の高いPCケースファンとは?
パソコン全体で考えると静音性に関わる大きな要素は、ファンの回転です。
パソコンから発せられる音のほぼ全てが、このファンの回転によるもので、他の音と言えば、HDDの回転音か、何か故障しているかぐらいになると思います。
故障については置いておくとして、HDDの回転音もパソコンに耳を付けるほど近づけなければ、聞こえないので問題ないと思います。
やはり、ファンの回転音を抑えることで静音に繋がります。
ファンを搭載しているPCパーツは色々ありますが、最も音がなるのがケースファンでしょう。
パソコンによっては、2個~6個ぐらい付いていて数も多いので、その分静音性の高いケースファンに換装することで、効果的に静音性を高めることができます。
ここから本題ですが、ケースファンの静音性を高めるには、次のことを考えて検討する必要があります。
・静音性の指標となるデシベル(dB)の確認
・ファンの回転数を自動制御しているかどうか。
・ファンの大きさ
1つ1つ解説していきます。
静音性の指標となるデシベル(dB)の確認
デシベル(dB)は、音圧の大きさを示し、値が低くなるほど静かであるということを表します。
ケースファンの仕様表にも、静音性の指標となるデシベル(dB)が記載されているので静音性を求める方は、ぜひ確認していただきたいです。
いくつかのケースファンの仕様を調べたところ、大体14~30dB程度が多いようです。
自動で変動するタイプのケースファンは、パソコンの負荷状況や温度センサーからの情報によって回転数を制御するので、高負荷時になればなるほど各所で発生した熱を冷やすため、ファンの回転数が上がります。
そうなるとデシベル(dB)が高くなってきます。
しかし、急にデシベルの話をしてもどの値がどのくらいの音なの?という話になってきますので、比較用として身近な例を上げておきます。
デシベル(dB) | 騒音レベル | 音の大きさの目安 |
---|---|---|
10 | 静か | 呼吸音 |
20 | 木の葉のふれあう音、置時計の秒針の音(前方1m) | |
30 | 郊外の深夜、ささやき声 | |
40 | 普通 | 市内の深夜、図書館、静かな住宅地 |
50 | 静かな事務所、クーラー(室外機、始動時) | |
60 | うるさい | 静かな乗用車(時速40キロで走る自動車の内部)、普通の会話、チャイム |
この表を参考にすると、静音性を求めるなら10dB~20dB程度に抑えておきたいところですね。
また、音源からの距離によっても変わってきます。
当然ですが、音源から離れれば離れるほど音は小さくなっています。
具体的にどのくらい小さくなるかと言うと、
音源から受音点までの距離が倍になれば3デシベル音圧レベルが減少する。
パソコンを机の上に置いていて比較的パソコン(ケースファン)が近くにある場合、机の下やケーブルが届くギリギリの範囲で遠ざけるなどすることによって、3dBぐらいは下げることができそうです。
これを目安にパソコンを置く場所を決めるのも良いかもしれません。
ファンの回転数を自動制御しているかどうか。
ケースファンの回転数制御については、3タイプがあります。
・負荷状況に応じて、BIOS等がケースファンの回転数を自動的に変化させるタイプ
・制御ができないため、常に一定の回転数のタイプ
・物理スイッチによって、Low, Normal, Highの3段階ぐらいで切り替えることができるタイプ
制御ができないケースファンの場合、パソコンの負荷状況に関係なく一定の回転数となります。
低負荷時は、ファンの回転数は低くても冷却性能的に問題ないという場合には、静音性の観点から見ると回転数を下げるべきです。
そのため、回転数が制御できないファンは、低負荷時にデメリットになります。
とは言っても、自動制御よりこのタイプの方が価格帯は安くなるので、予算によっては静音性を売りにした静音ケースファンを使うのも良いと思います。
物理スイッチで制御するタイプのケースファンは、
・物理スイッチの場所にもよるが、手が届きにくい位置が多いため、面倒で状況に応じて手動で制御するのはつらい。
・Lowにして静音性を高めることができるが、パソコンが高負荷時の時は、しっかりと冷却しないと故障や不具合に繋がるので手動制御だと対応できない。
という2点から、あまりおすすめできません。
やはり、負荷状況に応じて柔軟に回転数を制御してくれる自動制御の方がおすすめです。
自動制御のケースファンについて
自動制御は、ケースファンによって対応・非対応が分かれています。
見分け方ですが、ケースファンを接続するコネクタは、3pin, 4pinのものがあります。
この内、4pin目がPWM(※)のピンになっている場合が自動制御に対応しています。
なので自動制御したい場合は、「ケースファン 4pin PWM」などと検索して探すと見つかります。
また、ケースファンの接続方法で自動制御機能が使えるか使えないかが変わってきます。
ケースファンの接続方法は以下の2通り。
・マザーボードのコネクタに接続する方法
・ペリフェラル変換ケーブルを使って電源ユニットに接続する方法
自動制御が使えるのは、BIOS等のソフトウェアによる制御が必要になってくるので、マザーボードのコネクタに接続する方法となります。
そのため、自動制御するケースファンを搭載する数とマザーボードの4pinのコネクタ数を確認してから購入する必要があります。
※PWM(Pulse Width Modulation)とは、電力を制御する方式の1つで、電力量によってファンの回転数を制御しています。
ファンの大きさ
ファンの大きさも静音性を左右する重要な部分です。
ファンが大きければ大きいほどより多くの風量を送ることができるので、その分回転数を下げても冷却に必要な風量が確保できます。
つまり、小さいファンと大きいファンで比較したとき、大きいファンの方がファンの回転数が少なくなり、静音に繋がるというわけです。
ケースファンの一般的なサイズが12cm、14cmなので、ケースに搭載できるのであれば14cmの方がおすすめです。
12cm, 14cmではあまり体感的に変わらないと思うので、気持ちの問題という程度で考えてもらえれば大丈夫です。
しかし、小型パソコンやスリム型パソコンは、物理的に12cmを確保できないケースであることも多く、どうしても小さいサイズのケースファンになってしまいます。
この場合は、どの程度静音性を重視するかにもよりますが、最低でも12cmのケースファンを搭載できるケースにした方が良いでしょう。
静音性の高いPCケースファンの紹介
価格重視の静音ケースファン
ファンの回転数が一定になりますが、静音性と低価格を重視したケースファンです。
回転数が1200rpmとある程度確保しつつ、ノイズは 14dBとかなり低く抑えられています。
また、3つセットなので大体パソコン1台をまかなえるかなと思います。
回転数が800rpmでノイズが10.7dBとなっています。
上に比べ、回転数が低い分ノイズも小さくなっています。
頻繁に高負荷な状況にならないのであれば、この回転数でも十分です。
私が、Low, Normal, Highの3段階の物理スイッチタイプのファンを使用していた時、Low(800rpm)で運用していましたが、冷却性能に問題ありませんでしたが、高負荷な状況が続くと不安かなという感じでした。
負荷状況に合わせて自動的に回転速度を制御する静音PCケースファン
ファンの回転数が一定のタイプより少し価格は上がりますが、自動制御による4pin PWM対応の静音ケースファンです。
Amazonでは未記載ですが、公式サイトや海外の通販サイトを調べると、ノイズは最大で19.2dBのようです。
ファンの回転数が、700の~25000rpm(±10%)なので、回転数が下がればかなりの静音になると思います。
3つセットの4pin PWM対応の静音ケースファンです。
ノイズは16.1~27.7dbで、回転数は600-1700rpm±(10%)です。
静音化ができるのは、PCケースファンだけではない
冒頭で解説した通り、パソコンの騒音のほとんどはファンが原因です。
しかし、ファンはPCケース以外にも、CPUクーラー、電源ユニット、グラフィックボードなど様々なところに用いられています。
ここでは、簡単にできる範囲での静音化ということでPCケースファンの交換について解説しましたが、より本格的に、静音性に特化したパソコンを探している。または、構成を参考にしたいという方は、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
まとめ:PCケースファンの交換で静音化を目指そう
静音性の目安となるデシベルを確認した上で、静音ファンを紹介しました。
ケースファンであれば、自分でも簡単に交換できると思うので、ぜひ試してみて下さい。
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