- パソコンモニターってどう選べば良いの?パソコンの使用用途とか関係あるの?
- デュアルモニターにしている人多いけど実際良いの?
- ゲーム向け、クリエイティブ向けモニターは何が違うの?
パソコン初心者の方向けに、パソコンのモニターをどう選べば良いか悩んでいる方向けにポイントなどを解説します。
デスクトップパソコンだと基本的に本体のみの購入なので別途モニタを購入する必要がありますし、ノートパソコンだと元々モニターは付いていますが、2枚目のモニターとして作業効率も上げることができるので、ぜひ参考にしてください。
目次
パソコンモニターの選び方・選ぶポイント
パソコンモニターを選ぶ際にポイントとなるのが次の通りです。
- 使用用途
- モニターサイズ【23インチがおすすめ】
- モニター解像度
- 映像出力ポートの種類と数
- グレア・アンチグレア
- 角度(チルト角)・高さ調整機能
- USBハブ機能
特に、使用用途とモニターサイズ、グレア・アンチグレア、調整機能あたりは使用感に大きく関わってくるので重要ですね。
使用用途
パソコンモニターには大きく分けると、普段使いやビジネス向けの一般的なモニター、ゲーム向けのゲーミングモニター、クリエイティブ向けモニターの3つがあります。
簡単に違いを表にすると次の通りです。
リフレッシュレート | 色域 | |
---|---|---|
一般的なモニター | 普通(60Hz) | 普通(sRGB) |
ゲーミングモニター | 高い(120Hz~) | 普通(sRGB) |
クリエティブモニター | 普通(60Hz) | 広い(Adobe RGB, NTSC) |
リフレッシュレートとは、1秒間モニターの画面を更新する回数のことで、60Hzの場合は1秒間に60回画面を更新します。
ゲーミングモニターは、リフレッシュレートが高く120Hz以上となっていることが多いです。
ゲームをする場合は、60Hzでも快適にゲームを遊べますが、シューティングゲームなどの一瞬一瞬で状況が変わるようなものだと120Hz以上のモニターを使うことで、より滑らかに動く上、60Hzのモニターより早く状況を把握できるので有利に戦うこともできます。
ただし、ゲームのFPSが60FPSの場合に120Hzのゲーミングモニターを使っても意味がないので注意が必要です。
色域とは、モニターで表現できる色の範囲のことを言い、より正確で豊かな色を表現したい場合に意識する必要があります。
色域には規格があり、sRGB、Adobe RGB、NTSCの3つがよく使われており、sRGBが一般的です。
画像・動画編集などのグラフィック関係の制作用途であれば色域の広いモニターを選ぶのが良いでしょう。
ただ、これから勉強する、趣味程度の軽いことしかしないエントリー向け、そこまではこだわらない、必要ないって方は、ゲームやクリエイティブな用途でも一般的なモニターでOKです。
そこは、予算とも相談して決めて問題ないでしょう。
ただ、ゲーム配信で収益を得ていたり、動画編集などで仕事を請け負ったりとセミプロ、プロとして活動しているのであればこだわった方が良いですね。
これらの用途以外の普段使いやOfficeやメールなどのビジネス用途、プログラミングなどリフレッシュレートや色域が全く関係ない用途については一般的なモニターで十分です。
モニターサイズ【23インチがおすすめ】
パソコンモニターには、23インチ、27インチなどのサイズがあり、最近はFHD(1,920×1,080)であれば、21インチ~27インチが主流ですね。
このサイズは、画面の対角の長さをインチ(1インチ=2.54cm)表記したものです。
この大きさによって作業のしやすさは変わってきますが、大きすぎるのもよくないと考えています。
私としては、27インチは大きいと思っており、視線移動だけでモニターの端から端まで見ることはできず、若干首も動かさないと見渡せません。
しかし、23インチだと視線移動だけで見渡すことができるので一番おすすめです。
ただ、ゲームのように主に中心辺りの情報が重要で、周りは背景でしっかり見る必要がない用途であれば、モニターサイズを大きくしても良いですね。
むしろ、臨場感が出てゲームへの没入感が高まると考えています。
ケンさん
モニター解像度
規格 | 解像度 | アスペクト比 |
---|---|---|
FHD | 1,920×1,080 | 16:9 |
WUXGA | 1,920×1,200 | 16:10 |
WQHD | 2,560×1,440 | 16:9 |
WQXGA | 2,560×1,600 | 16:10 |
UWQHD | 3,440×1,440 | 21:9 |
4K | 3,840×2,160 | 16:9 |
最近主流のモニターの解像度をアスペクト比(縦横の比率)も合わせてまとめました。
解像度とは、モニター画面や画像のピクセルやドットの密度を表す数値です。
例えばFHDであれば、縦が1,920ドット、横が1,080ドットで約200万のドットで1つの画面を表しています。
同じモニターサイズであれば、解像度が大きい方がきめ細かで綺麗な画面ということになります。
また、ドット数が多いので1画面に表示できる情報も多くなりますが、その分細かい字になったりします。
Windowsの設定で表示の拡大率を変更できるので、買ったはいいけど文字が細かすぎてこのモニターは使えないとなることはないです。
最も人気で製品数の多い解像度がFHDで、その次に4K、WQHDと続きます。
UWQHDは、アスペクト比が21:9から分かるように横に長いウルトラワイドモニターですが、ゲームをする方には臨場感もあっていいですが、一般的な用途ではあまり使われていないと思います。
映像出力ポートの種類と数
パソコン側とモニター側に同じ映像出力ポートがあるか確認しましょう。
また、デュアルやトリプルなどのマルチモニター環境を考えている方は、ポート数にも注意が必要です。
映像出力ポートには、主に次の種類があります。
- HDMI
- DisplayPort(DP)
- VGA(D-Sub)
他にもDVIやmini HDMI, mini DPなどもありますが、主に使われているのがこの3つです。
この内、HDMI, DPが使われることが多く、VGAは一応ついていますが、実際に使うのはビジネスの場で古いプロジェクターや会議室モニターなどでVGAしか対応していないときぐらいであまり使われません。
また、HDMIとDPは、映像信号だけでなく、音声信号も一本のケーブルでモニター側に送れる規格なので、利便性という点でもVGAより優れています。
モニター側で音を出したい場合は、モニターにスピーカーが内蔵されている前提の他に、VGAだと音声用のケーブルも必要です。
最悪、間違えてポートがなかったとしても変換アダプタを使えばいけますが、変換することで不調になったり、そもそも規格上できない変換アダプタが売られていたりするので、できるだけ購入段階で合わせておいた方がいいですね。
グレア・アンチグレア
デスクトップ用の外部モニターやノートパソコンのモニターには、グレア・アンチグレアという種類があります。
2種類はあるものの、今の主流はアンチグレアで、9割以上はアンチグレアですね。
タブレットPCとか一部のパソコンにはグレアが採用されていたりします。
ケンさん
グレアは光沢液晶とも言い、映像が綺麗に映るかわりに、光や物が反射するデメリットがあります。
映像が綺麗なので、映画や綺麗なグラフィックのゲームなどに適しています。
ケンさん
アンチグレアは非光沢液晶とも言い、光や物の反射は比較的少ないですが、モニターの構造上少しだけぼやけた印象になるのがデメリットです。
光が分散して目に伝わるので目に優しく、長時間の作業に向いています。
物の映り込みはこんな感じで、グレアで暗い画面の場合によく映り込みます。
明るい画面の場合は物の映り込みはあまりないですが、部屋の光や窓からの日差しは暗い画面でも明るい画面でも映り込みますね。
私のおすすめとしては絶対にアンチグレアで、部屋の光が窓からの日差しが映り込むのは結構ストレスです。
パソコンの置き方を意識すれば反射は防げますが、面倒なことには変わりないですし、アンチグレアでも映像は綺麗に映るので、アンチグレアがおすすめ。
ケンさん
≫ 関連記事:グレア液晶とアンチグレア液晶はどっちが良いか?違いを写真付きで比較
角度(チルト角)・高さ調整機能
パソコンのモニターには、モニターの高さや角度を上下に調整できる機能があります。
高さや角度(チルト角)の調整ができるかどうかは、モニターごとに違うのでよく確認しておきましょう。
Amazonで12,000円~17,000円ぐらいの安めのモニターを確認しましたが、角度調整はどのモニターでもでき、高さ調整はできないものが多かったです。
そのため、高さ調整もしたい場合はもう少し高めのモニターになると思います。
私は、高さ調整不可・角度調整ができるモニターを使っていますが、個人的には角度調整は必須ですね。
イスやデスクの高さによってまっすぐ見れるとは限らないのと、目線を少し落としたぐらいが姿勢的に良いので、モニターを少し上向きに角度が調整できる方がありがたいです。
USBハブ機能
USBハブ機能は、USBポート数を増やすことができる機能です。
パソコンのUSBポートとモニターのIN用のUSBポートを繋ぐことでUSBハブとして機能し、OUT用のUSBに周辺機器を挿すことで、データ通信や充電ができます。
デスクトップパソコンの本体にUSBを挿すと少し距離がありますが、モニターだと目の前なのでUSB関連の周辺機器が扱いやすくなると思います。
おすすめの一般向けパソコンモニター
普段使いやビジネス用途向けの一般的なおすすめのモニターを紹介します。
ゲーミングモニターや画像・動画編集などで色をしっかり表現しないといけない用途”以外”であれば、一般向けモニターで十分です。
また、モニターにかけれる予算が厳しくて、ゲームでも60Hz(最大60FPS)でOK、画像・動画編集でも趣味程度や勉強のためというのであれば、一般向けモニターでも良いと思います。
ASUS VZ239HR
FHD(1,920×1,080)のHDMIとVGAポートを1つずつ、モニターサイズは23インチで事務などの一般的な用途には丁度良いサイズです。
目が疲れづらいアンチグレイ液晶で、チルト角も-5~22度まで調整できるので、長時間パソコンを使う方にも良いですね。
私は、この型番では無いですが、同じASUSの一般的向けモニターをずっと使っています。
もうかれこれ7年近く使っているので耐久性も抜群なので、特にモニターにこだわりはなく、ひとまず、デスクトップパソコンのモニターとして、あるいは、デスクトップPC・ノートPC関わらず、2台目のモニターとして使いたい方にはおすすめですね。
ASUSは、モニターだけでなく、パソコンやPCパーツ、スマホなど幅広く扱っており、精密機器も強いメーカーので安心です。
IODATA EX-LD321DB
HDMI ×2, DisplayPort ×1, VGA ×1と多くの端子を挿すことができるので、パソコンやゲーム機など複数の機器から入力ができます。
おすすめのゲーミングモニター
ゲーミングモニターで人気のある144Hz, 240Hzを中心に紹介していきます。
一般的なモニターではリフレッシュレートが60Hzですが、それ以上にゲームをヌルヌル遊びたい、シューティングゲームなどを有利にプレイしたい方向けのモニターになります。
ケンさん
特にシューティングゲームなどの動きが早いゲームはFPSの高さで有利・不利が変わってきますが、そのことについても解説しているので参考にして下さい。
≫ 関連記事:ゲームのFPS(フレームレート)とは?向上/計測方法も解説
【144Hz】BenQ ZOWIE XL2411K
BenQは、モニターやプロジェクターで有名なメーカーで、その中でもゲーム向けのZOWIEブランドですね。
ゲーム向けの機能として、早く動く敵などのブレを軽減する「DyAcテクノロジー」、明るい場所を露出しすぎず、暗い場所の視認性を高める「Black eQualizer」やトーンを調整して敵などのターゲットを識別しやすくなる「Color Vibrance」も搭載されています。
また、専用のソフトウェアで、ゲームの設定をプロファイルとして保存できるので、ゲーム毎に最適なモニター設定を使い分けることもできます。
3万円台と144Hzモニターの中では高めですが、機能面も充実しているので、パフォーマンス重視でゲームを快適にしたい方におすすめですね。
【144Hz】IODATA EX-LDGC242HTB
GigaCrystaというIODATAのゲーム向けブランドですね。
HDMI ×3, DisplayPort ×1と豊富な入力ポートなので、差し替える手間なく、パソコンやゲーム機など色々な機器に接続できます。
また、チルト角、高さ、左右(スイベル)、回転(ピボッド)調整もできるので、自分に最適な位置・向きにできますね。
【240Hz】BenQ ZOWIE XL2546K
BenQ ZOWIE XL2411Kのリフレッシュレートが高いモデルで、同様にゲーム向けの機能も搭載されています。
このモデルは、DyAcテクノロジーがより進化し、応答速度0.5msにも対応した「DyAc+ テクノロジー」となっています。
価格が7万円と高いので、シューティングゲームなどでガチで1試合、1試合の勝ちをこだわっているヘビーゲーマー向けですね。
【240Hz】Dell S2522HG
パソコンや企業向けのソリューションを展開しているDELLのモニターで、結構人気がありますね。
おすすめのクリエイティブ向けモニター
写真や動画編集など色の表現にこだわりたい方におすすめなクリエイティブ向けモニターを紹介します。
クリエイティブ向けモニターは、一般的なモニターよりも色の表現がより豊かな色域の広いのが特徴です。
IODATA LCD-HC241XDB【AdobeRGB:カバー率90%】
カバー率は他のクリエイティブ向けモニターよりも低いものの価格が2万円弱と比較的リーズナブルなので、エントリー向けとしておすすめですね。
IODATA LCD-PHQ321XQB【AdobeRGB:カバー率99%】
価格は45,000円前後と高めですが、写真や動画編集で色もできるだけこだわりたい方向けですね。
BenQ SW240【AdobeRGB:カバー率99%】
カラーマネジメントとは、モニターやカメラ、プリンターなどの異なるデバイス間の色の特性やクセを考慮して、色を統一的に管理して、より正確に色を表現してくれるシステムです。
そのため、パソコン内だけで画像を作るというのではなく、カメラで撮影したものをパソコンで編集したり、編集したものをプリンターで印刷するなど複数のデバイスで、画像を入出力する際に便利な機能です。
デュアルモニターの効率について【超おすすめ】
モニター関連で絶対におすすめしたいのがデュアルモニタで、作業効率が格段に上がります。
画像のは、ノートパソコンと繋いでいるので上下に配置していますが、デスクトップパソコンだとモニタを左右に配置するのが一般的です。
例えば、何かウェブページの情報をエクセルにまとめようとする時に、モニターが一枚だとブラウザとエクセルの画面を切り替えながら、情報を見て、コピーするなりしてエクセルにまとめていくことになります。
この切り替え作業が意外に面倒な上、画面を切り替えている内にまとめる内容を忘れてしまったりするので作業効率が落ちます。
ブラウザとエクセルを左右に並べて作業することもできますが、横幅が短くなるのでエクセルの表が見切れたりするので限界があります。
これがデュアルモニタであれば切り替える必要もないですし、ブラウザとエクセルを両方を画面いっぱいに広げて表示できるので、見切れることもありません。
他にも、攻略情報を見ながらゲームをしたり、調べながらレポートを作成したり、どう実装するのか調べながらプログラミングしたりと便利なシーンが多いですね。
特に、何かを調べながら作業する場合には、大抵ブラウザと作業するツールの2つは使うことになるので格段に作業効率が上がります。
実体験だけではなく、様々な実験からも作業効率が向上することが分かっています。
- ディアルモニタで生産性を9%~50%向上
- 98%のユーザーが、デュアルディスプレイの方が効率が高く、イライラが少ないと実感
また、ノートパソコンの場合だと持ち運びを優先して画面サイズを小さくしてしまうと、画面が小さくて若干作業がしづらくなりますが、デュアルモニタであればそれもカバーできますね。
自宅や職場など外部モニターを設置できる環境限定ではあるものの作業効率が上がりますし、外出時はサクッと持ち運べるのでメリットはかなりデカいです。
デュアルモニタについて論文や実体験を元に解説しているので参考にして下さい。
≫ 関連記事:効率、生産性ってデュアルモニタで上がるのという話【論文・実体験】
まとめ:安いモニターでもデュアルモニタが圧倒的におすすめ!
パソコンモニターの選び方を解説していきましたが、基本的には、パソコンの使用用途から、一般のモニター、ゲーミングモニター(リフレッシュレート重視)
、クリエイティブ向けモニター(色域重視)の3つをまず決めましょう。
その後に、モニターサイズや映像出力ポートを見て選んでいけばOKです。
ポイントをまとめると次の通りですね。
- 使用用途(一般/ゲーム/クリエイティブ)
- モニターサイズ:23インチがおすすめ
- ゲーム用途なら27インチもアリ
- 基本的にはFHDでOK
- 映像出力ポートにHDMI, DisplayPortがあれば大体OK
- アンチグレアが主流で使い勝手も○
- 最低でも角度(チルト角)が調整できれば○
モニターにこだわったり、ゲーミングモニター、クリエイター向けモニターを選べば価格は高くなりますが、一般的な事務用途などでリーズナブルに済ませたいのであれば、12,000円~あります。
また、デュアルモニタについてですが、1万ちょいでもう一枚増やせるのであれば絶対にやるべきで、それ以上に一枚の時のストレスや作業効率がめちゃくちゃ改善されるのでおすすめです。