動画編集にはデスクトップパソコンが良いの?ノートパソコンが良いの?という疑問に答えてきます。
ビギナー
先生
結論から言うと、人それぞれの使い方によって異なります。
パソコンには、大まかに分けると据え置き型の「デスクトップパソコン」と持ち運びが容易な「ノートパソコン」があります。
※2in1タブレットパソコン、モバイルパソコンと呼ばれるものもノートパソコンに含んでいます。
しかし、動画編集のパソコンが欲しい時、デスクトップパソコンにしようか、ノートパソコンにしようか、戸惑うと思います。
そこで、どっちの方が良いのかについて解説していきます。
目次
動画編集におけるデスクトップとノートのメリット
先に言っておくと、デスクトップパソコンの方が良い!ノートパソコンの方が良い!とは言い切れません。
動画編集する方のライフスタイルによって大きく異なるため、その人その人にどちらが良いのかが変わってきます。
どういう人であればデスクトップパソコンが良い。こういう方はノートパソコンが良いというのを解説していきますが、その前に、動画編集におけるデスクトップとノートのメリットを解説していきます。
この2つでは、処理性能と持ち運び易さに大きな違いが現れます。
簡単にまとめると次にような感じに。
処理性能 | 持ち運び易さ | |
---|---|---|
デスクトップパソコン | 〇 | × |
ノートパソコン | △ | 〇 |
動画編集に必要なスペックと共におすすめのパソコンも紹介しているので、ぜひこちらも参考にして下さい。
≫ 関連記事:動画編集パソコンに必要な目安スペックを徹底解説!
処理性能について
デスクトップパソコンは、ノートパソコンに比べ処理性能が高いです。
※あくまで同じ価格帯のものをデスクトップパソコンとノートパソコンで選んだ場合です。
ノートパソコンの場合は、パーツの小型化やバッテリーの持ち時間を考えて、消費電力や発熱を抑えた設計になっています。
そのため、CPUもノート向け、モバイル向けに、性能を抑えているものが搭載されているので、デスクトップパソコンの方が処理性能では高いと言えます。
持ち運び易さ
持ち運び易さは、ノートパソコンに軍配が上がります。
と言うか、デスクトップパソコンは持ち運びが全くできませんね。(笑)
そのため、デスクトップでは作業場所が限定されるので、人によっては使いづらいというシチュエーションが出てくると思います。
例えば、外出中や移動中にも動画編集などの作業をしたい場合、また、自宅では集中できないからカフェや図書館、コワーキングスペースなど場所を変えて作業したいという場合です。
処理性能を少し犠牲にしてでも、外出先で動画編集をしたい!という方だと、ノートパソコンが候補に挙がってくるかと思います。
では動画編集の場合、これらのメリットがどのように関わってくるのかを解説します。
- 処理性能 ⇒ 高ければ高いほど、エンコード時間が短くなる。
- 持ち運び易さ ⇒ 動画編集できる自由が高くなる。
という感じですね。
これらについて、さらに深掘りして解説していきます。
処理性能が高いデスクトップパソコンでエンコードを短時間で行う。
処理性能に大きく関わってくる作業が動画編集のエンコードです。
編集した動画は、1カット分の映像素材、BGM、効果音、エフェクトなどの様々な素材をいくつも使っていると思います。
しかし、このままではYoutubeなどの動画サイトやDVDプレイヤーで再生できる動画ではなく、まだ編集段階の未完成の動画です。
この編集した動画を1つの動画として完成させるために、エンコードと言う作業が必要になってきます。
そして、このエンコード作業には時間が掛かるのですが、作業の速さに直結するのが、処理性能というわけです。
そのため、処理性能が速ければ速いほど、エンコード時間が短くなります。
つまり、処理性能の高いデスクトップパソコンの方がエンコード時間が短くなります。
ここで、10分程度の動画のエンコード時間を比較してみたいと思います。
CPU | スコア | エンコード時間 | |
---|---|---|---|
デスクトップパソコン | Intel Core i7 7700K 4コア / 8スレッド, 4.2GHz(4.5GHz) | 12,038 | 7分40秒 |
ノートパソコン | Intel Core i5 8250U 4コア / 8スレッド, 1.6GHz(3.4GHz) | 7,680 | 20分25秒 |
スコアは、ベンチマークサイト(PassMark)を参考にしています。
ノートパソコンの場合は、デスクトップパソコンの2倍以上、時間が掛かっていますね。
個人的には、かなりの違いかなと思っています。
検証に使ったのは、10分の動画なので、ノートパソコンの場合は1分につき約2分の動画のエンコードしているということになりますね。
エンコード時間を短くしたいという方は、デスクトップパソコンが良いと思います。
詳しくは、こちらで検証しているので参考にしてみて下さい。
≫ 関連記事:Surface Pro 6で動画編集してみた。感想やエンコード時間を計測
エンコードを速くしたいからデスクトップパソコンから選びたいという方向けに、おすすめのBTOパソコンを価格帯別について解説しているので、ぜひチェックしてみて下さい。
≫ 関連記事:動画編集パソコンに必要な目安スペックを徹底解説!
持ち運びできるノートパソコンでどこでも動画編集。
ノートパソコンのように持ち運ぶことができると、上でも少し述べたように動画編集がどこでも好きな時にできるというメリットがあります。
このメリットにより、
- 電車での移動時間中
- 大学の授業の関係で1コマ分空いている
- 急に予定が空いたから作業する時間ができた
といった場合に、ノートパソコンであれば動画編集することができます。
自宅にしかないデスクトップパソコンだと、それができませんよね。
ノートパソコンの場合は、こういった空き時間、すき間時間を有効に使うことができます。
つまり、ノートパソコンは、
- 自宅では集中できないからカフェや図書館、コワーキングスペースなど場所を変えて作業したい!
- 時間を有効に使いたい!
- エンコード中は、読書とかご飯とか別の作業しているからエンコードの遅さは全然大丈夫!
という方には、おすすめです。
エンコード中は、基本的にCPU使用率が高くなるので、場合によりますが、他の作業の動作が遅くなります。
そのため、パソコンから離れて別の作業をするのも良いかもしれませんね。
動画の編集作業中は、デスクトップとノートで変わるの?
動画編集については、エンコードについて上で述べましたが、もう一つ重要なものが、「動画の編集作業」ですね。
この作業の場合、デスクトップパソコンとノートパソコンの処理性能の違いによって、
- 何か不都合が起きたりしないか?
- 編集作業の快適性はどうなんだ?
という疑問があるかと思います。
編集作業には、素材を繋ぎ合わせたり、エフェクトを追加したりといった作業になりますが、この時には処理性能はさほど重要ではありません。
ノートパソコンの処理性能でも十分対応できるレベルです。
とは言え、性能の低すぎるCPU(Intel Celeron, Intel Pentium)は、ノートパソコンでもデスクトップパソコンでも厳しいので、それだけは選ばないようにしましょう。
私は、デスクトップとノートの両方で動画編集をしており、ノートパソコンはSurface Pro 6(Intel Core i5 8250U)を使っていますが、編集作業にストレスを感じたことは今のところありません。
とは言え、デスクトップとノートでは、処理性能に開きがあるのは確かなので、若干ノートパソコンの方が遅いかもしれませんが、体感的にはあまり変わりません。
むしろ、処理性能によるエンコード時間の違いと持ち運び性能の方が重要で、それに比べれば無視できるレベルだと思っています。
ノートパソコンで、Intel Core i5, i7あたりとなってくると価格も高くなってくるので、BTOメーカーのセール情報を使って、できるだけ安く抑えるのも手だと思います。
まとめ:どちらも一長一短なので、自分に合っている方を。
結局のところ、パソコンの性能だけでは、「デスクトップパソコンが良い!」「ノートパソコンが良い!」というのを言い切ることはできません。
どちらも一長一短なので、人それぞれのライフスタイルによって合っているものを選択するべきです。
その選択の基準としては、まとめると次のようになります。
- エンコード時間を速くしたい! ⇒ デスクトップパソコン
- 場所問わず動画編集したい! ⇒ ノートパソコン
目安スペックと共におすすめのパソコンも紹介していますので、参考にしてみて下さい。
≫ 関連記事:動画編集パソコンに必要な目安スペックを徹底解説!