CPUをどれにするか検討するためにベンチマークサイトを参考にしたい!
CPUのベンチマークを計測してみたい!
という方に向けて、メジャーなベンチマークソフトやサイトを紹介します。
他のCPUと性能値で簡単に比較できるようになるので非常に便利です。
目次
CPUのベンチマークとは?
そもそも、ベンチマークとは何なのかということについて簡単に解説します。
ベンチマーク(英: benchmark)とは、本来は測量において利用する水準点を示す語で、転じて金融、資産運用や株式投資における指標銘柄など、比較のために用いる指標を意味する。
(引用:Wikipedia)
Wikipediaの引用ですが、言葉の意味としては、”比較するために用いる指標を意味する“ということですね。
この指標を使って、他のものと比較できるようになるということですね。
CPUの場合だと、性能を決める重要な指標として、次の2つがあります。
- コア数(スレッド数)
- クロック周波数
≫ 関連記事:CPUのコアとスレッドについて解説!CPUの基本的な性能
しかし、この2つでは、他のCPUと比較して、どちらの方が性能が良いのかと考えた時に、分からないケースがほとんどです。
例えば、
- コア数が”多く”て、クロック周波数が”低い”CPU
- コア数が”少なく”て、クロック周波数が”高い”CPU
があった場合に、どちらの性能が良いかなんて正確には分かりません。
そこで、他のCPUと比較できるようになるのが、ベンチマークです。
ベンチマークを使うことで、性能値(スコア値)として、CPUの性能を比較できるので、
- 新しくパソコンを検討している
- 自作PCでどのCPUにするか比較・検討したい
という方は、非常に参考になります。
では、CPUを比較したい方、また、自分のCPUの性能を計測してみたいという方向けに、メジャーなベンチマークサイトとベンチマークソフトを紹介します。
メジャーなものに絞っているのは、測定結果の件数が多く、データに信頼性があると考えているためです。
CPUのベンチマークサイト
まずは、CPU性能を比較してみたいという方向けに、ベンチマークサイトを紹介します。
紹介するのは、次の2つです。
- PassMark
- Cinebench R15, R20
ベンチマークサイト:PassMark
PassMarkは、CPUだけでなく、GPUのベンチマークスコアも収集、公表しているベンチマークサイトです。
歴代のCPUをパフォーマンス別に分けて掲載されています。
- High End CPU Chart
- High to Mid Range CPU Chart
- Low to Mid Range CPU Chart
- Low End CPU Chart
最新世代のIntel Core iシリーズ、AMD Ryzenシリーズは大抵、”High End CPU Chart“に掲載されているので、ここを確認すれば、お目当てのCPUが見つかるかなと思います。
Intel Celeronシリーズは、”High to Mid Range CPU Chart“にありますね。
また、ドル($)ベースですが、価格 対 スコアのコストパフォーマンス順の表だったり、グラフが掲載されているので、CPU全体のコスパをざっくり確認するのにはおすすめのベンチマークサイトです。
参考 CPU Benchmarkshttps://www.cpubenchmark.net/
PassMarkでも価格が掲載されていますが、海外ということで、ドル($)ベースなので、日本で購入するとなると少し値段が異なってきます。
それを踏まえた上で、”ざっくり“とどのCPUのコスパが高いのか、低いのかを確認する程度にしておいた方が良いでしょう。
しかし、日本円でできるだけ正確なコスパを知りたいと思う方も多いでしょう。
そこで、日本円でCPUの価格とコスパを算出した表を作成したので、ぜひ、そちらも参考にしてみて下さい。
その上で、おすすめのコスパの良いCPUやパフォーマンスの高いCPUを紹介しています。
≫ 関連記事:CPUの性能比較(仕様/スコア/価格/コスパ)表を作成してみた。【定期更新】
ベンチマークサイト:Cinebench R15, R20
Cinebench R15, Cinebench R20は、3DCGソフトに使われるグラフィックエンジンを使って、CPUの演算性能を計測されています。
Cinebench R15, Cinebench R20と2つあるのは、ベンチマークソフトのバージョンですね。
R15とR20では、テストするシーンの複雑さが大きく違うようです。
R20は、R15よりも大きくて複雑なテストシーンを使用しており、レンダリングに必要な計算パワーは約8倍となっています。
また、メモリも約4倍必要で、R20とR15では、結果の数値が全く異なるので、バージョンの違うスコアは、単純に比較できないようですね。
そのため、色々なCPUを比較したい場合は、R15とR20のスコア結果を混ぜて見ないことですね。
R15だけであれば、R15の結果だけ見るという感じですね。
また、Cinebenchの大きな特徴として、シングルスレッドとマルチスレッドの両方の性能を確認できることです。
シングルスレッド性能 = 1コアあたりの性能
マルチスレッド = すべてのコアを含めた性能
ソフトウェアによっては、シングルスレッドが得意な場合と、マルチスレッドが得意な場合に分かれます。
マルチスレッド性能は高いが、シングルスレッド性能が極端に低いという場合には、シングルスレッドで処理するソフトウェアを使うと思ったように性能が振るわないと言うことが起こる可能性があります。
そのため、シングルスレッドもマルチスレッドも高めのバランスの取れたCPUを選んだ方が、失敗は少ないでしょう。
参考 Cinebench R15 (Multi-Core)https://www.cpu-monkey.com/en/ 参考 Cinebench R20 (Multi-Core)https://www.cpu-monkey.com/en/
CPUのベンチマークソフト
次に、自分のパソコンのCPU性能を計測してみたい!という方向けに、ベンチマークソフトを紹介します。
紹介するのは、次の2つです。
- PassMark
- Cinebench R15, R20
上で紹介したベンチマークサイトと一緒ですね。(笑)
このベンチマークソフトで計測されたデータがベンチマークサイトに表示されるようですね。
そのため、あなたが自分のパソコンでベンチマークを計測すれば、その結果が反映されるという訳ですね。
ベンチマークソフト:PassMark – PerformanceTEST
PassMarkが提供している『PerformanceTEST』というベンチマークソフトです。
このソフトでは、次の性能を計測することができます。
- CPU(CPU MARK)
- GPU(2D MARK, 3D MARK)
- メモリ(MEMORY MARK)
- ストレージ(DISK MARK)
CPUだけでなく、ソフト1つで色々なパフォーマンスを計測することができますね。
CPUの場合は、次の項目をベンチマークすることができます。
- Integer Math(整数演算速度)
- Compression(圧縮速度)
- Prime Numbers(素数検索速度)
- Encryption(暗号化速度)
- Floating Point Math(浮動小数点演算速度)
- Extended Instructions(SEE)(拡張命令実行速度)
- Sorting(文字列並び替え速度)
- Physics(物理演算速度)
- CPU Single Threaded(シングルスレッド性能)
(PassMark – CPU Test Information)
これを総合して、CPU Markとしてスコアが出るという感じですね。
色々なパーツの性能を計測して遊んでみたいという方は、ぜひ試してみて下さい。
参考 PerformanceTESThttps://www.passmark.com/
ベンチマークソフト:Cinebench R15, R20
ドイツのMaxon Computerが提供している『Cinebench R15』『Cinebench R20』というベンチマークソフトです。
Maxon Computerは、CINEMA 4D(シネマフォーディー)という3DCGソフトを開発・販売している会社です。
そのCINEMA 4Dと同じグラフィックエンジンを使って、複雑なCG処理をさせた際のCPUの演算能力をスコア化するソフトですね。
結構有名で、みんなが使っている一般的なベンチマークソフトですね。
CPUのレビューのためのベンチマーク計測に、Cinebenchが一番よく使われていると思います。
参考 Cinebench R15https://www.guru3d.com/ 参考 Cinebench R20https://www.maxon.net/jp/
CPUを検討する上で重要なのは、価格とのコストパフォーマンス
CPUを検討する時に、判断基準になるポイントは次の2点かなと思っています。
- ハイパフォーマンス(高性能)
- コストパフォーマンス
予算にかなり余裕がある場合は、限度はありますが、あまり価格を気にせず、高性能なCPUを選ぶことができます。
しかし、多くの方は、”ある程度の性能で、控えめな価格“を求めているのではないでしょうか?
つまり、性能と価格を考えた時のコストパフォーマンスですね。
性能だけを見るということは少ないと思います。
性能だけ見るという方であれば、上で取り上げたベンチマークサイトのスコア順に並んだCPUリストを見れば、ある程度どれにしようか目星をつけることができると思います。
しかし、コストパフォーマンスを追求したいという方であれば、性能と価格を調べて、コスパがどのくらいか計算する必要がありますね。
コスパを出してくれているサイトもありますが、大概ドル($)ベースなので正確ではありません。
例えば、『Ryzen 7 3700X』であれば、執筆時点(2020/03/28)で、
日本アマゾン:40,980円
米国アマゾン:
と日本と米国では、結構な価格差があります。
この米国の価格を元に計算されたコスパでは、実際に購入する際に結構変わってきますよね。
そこで、日本円でCPUの価格とコスパを算出した表を作成したので、ぜひ、そちらも参考にしてみて下さい。
その上で、おすすめのコスパの良いCPUやパフォーマンスの高いCPUを紹介しています。
≫ 関連記事:CPUの性能比較(仕様/スコア/価格/コスパ)表を作成してみた。【定期更新】
まとめ:パソコン検討時は、CPUのベンチマークサイトは必須!
色々なCPUの性能を比較して、検討したいという方向けにベンチマークサイトを紹介しました。
CPUの性能は、”コア数(スレッド数)“と”クロック周波数“で大体決まっていますが、この2つで他のCPUと性能を比較するのは難しいという話をしました。
そこで、役立つのがベンチマークですね。
ベンチマークを使うことで、性能値(スコア値)として、CPUの性能を比較できるので、
- 新しくパソコンを検討している
- 自作PCでどのCPUにするか比較・検討したい
という方は、非常に参考になります。
紹介したベンチマークサイトは、次の2つですね。
また、自分のパソコンのCPUの性能を計測してみたいという方向けに、ベンチマークソフトを2つ紹介しました。
- PerformanceTEST(PassMark)
- Cinebench
色々と遊べるので、ぜひ、試してみて下さい!