BTOパソコンは、一般的に”安い安い”という声がありますが、なぜ安く提供できるのか、その理由と実際に安いのかどうかについて解説します。
結論から言うと、パソコン以外の人件費や固定費を極限まで削っているからです。
他のサービスの比較、メーカーの良い点・悪い点やセール・コスパ・デザインなどの重視別の紹介もまとめているので参考にして下さい。
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目次
BTOパソコンが安い理由
BTOパソコンが安い理由としては、基本的に通販によるパソコンの販売を行っているため、人件費や店舗の賃貸などの固定費を極限までに少なくしているため、その分、パソコンの価格を下げることができるためです。
一部、大手のBTOメーカーでは、店舗を持っている会社もありますが、基本的には、通販でのパソコン販売がメインとなっています。
また、完全に通販のみで、店舗を出していないというBTOメーカーも多く存在します。
販売の主軸を、ネット通販にすることで、店舗を持った時に発生する店舗の賃貸料、光熱費や販売員などの人件費を抑えることができます。
その抑えた分が、パソコンの価格にも反映されているということが大きな要因ですね。
BTOパソコンと家電量販店を比較
では、実際にBTOメーカーのパソコンと家電量販店のパソコンの性能と価格を比較して、どのくらい安いのか見ていきましょう。
今回比較するのは、ノートパソコンです。
比較方法としては、
- 実際に家電量販店のノートパソコンの性能と価格を調べる。
- 【同性能】BTOメーカーで同程度の性能のものを探し、価格を比較する。
- 【同価格】BTOメーカーで同程度の価格のものを探し、性能を比較する。
まずは、家電量販店のノートパソコンですね。
実際に行って撮影してきた写真ですが、一応メーカー名などは伏せておきます。
BTOパソコンと家電量販店のノートパソコンを比較
家電量販店のノートパソコン
基本スペック | |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64ビット |
Office | Office Home & Business(1年間) |
CPU | Intel Celeron 3865U 2コア/2スレッド 1.8GHz |
メモリ | 4GB |
グラフィック | Intel HD グラフィックス 610(CPU内蔵) |
SSD | – |
HDD | 1TB |
ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
参考価格 | 87,778円(税別) (2019/8/7現在) |
では、次の比較となるノートパソコンです。
マウスコンピューターの同程度”性能”のノートパソコン
メーカー名:マウスコンピューター
製品名 :m-Book F521BN
基本スペック | |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64ビット |
Office | Office Personal 2019 |
CPU | Intel Celeron 3867U 2コア/2スレッド 1.8GHz |
メモリ | 4GB |
グラフィック | Intel HD グラフィックス 610(CPU内蔵) |
SSD | – |
HDD | 1TB (初期の500GBからカスタム) |
ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ (初期の未搭載からカスタム) |
参考価格 | 75,400円(税別) (2019/8/7現在) |
同程度の性能を持ったノートパソコンでの比較ですね。
性能面の違いは、OfficeとCPUです。
Officeは、家電量販店のものが1年のみですが、マウスコンピューターの方は、ずっと使えます。
CPUに関しては、コア数、クロック周波数の基本性能は同じなので、ほぼ同じと考えて問題ありません。
この場合の価格は、マウスコンピューター:75,400円、家電量販店:87,778円なので、約12,000円ほど違います。
CPUやメモリから見て、低性能帯のノートパソコンとなり、比較的安価な製品ですが、それでもマウスコンピューターの方が約12,000円安いということが分かりました。
これが、高性能帯のノートパソコンであれば、この差はもっと広がると思います。
ドスパラの同程度”価格”のノートパソコン
メーカー名:ドスパラ
製品名 :STYLE-15FH039-i3-UHES
基本スペック | |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64ビット |
Office | Office Personal 2019 |
CPU | Intel Core i3 8100 4コア/4スレッド 3.6GHz |
メモリ | 8GB (初期の4GBからカスタム) |
グラフィック | Intel HD グラフィックス 620(CPU内蔵) |
SSD | 240GB |
HDD | – |
ドライブ | – |
参考価格 | 86,940円(税別) (2019/8/7現在) |
同程度の価格のノートパソコンでの比較ですね。
性能面の違いは、Office、CPU、メモリ、グラフィックですね。
特に、CPU, メモリの性能はかなり向上しています。
【CPU】
Intel Celeron 3865U
2コア/2スレッド 1.8GHz
↓
Intel Core i3 8100
4コア/4スレッド 3.6GHz
【メモリ】
↓
8GB
【グラフィック】
Intel HD グラフィックス 610
↓
Intel HD グラフィックス 620
ベンチマークのスコアで約35%の性能向上
実は、性能が下がった部分もあります。
- HDDがSSDに変わり、1TBから240GBになったこと。
- ドライブが未搭載であること
価格差は、1000円以内でほぼ同じですね。
正直、性能が下がった部分があるので、どう考えるかによりますが、個人的にドスパラの方がお得だと思っています。
主に、CPUとメモリの性能が向上したことによって、パソコンでできる作業の幅が広がるためです。
CPUがCeleron、メモリが4GBというのは、かなり低性能な部類で、用途としては、ネットサーフィンやYoutubeなどの動画視聴、簡単なOffice資料の作成程度になります。
しかし、これがCPUがCore i3、メモリが8GBになれば、格段にできることは増えるので、この2つの性能を上げることを優先しました。
ペイントやプログラミング、軽めのゲームなど。
ストレージに関しては、1TBから240GBに下がっていますが、人によっては大容量は不要と感じたので,SSDにしました。
SSDの方が、読み書き速度が速い分、OSやソフトウェアの起動速度が上がり、さらに耐衝撃性能が高いという理由です。
ここは、一長一短なので人によりますね。
また、ドライブについては、最近はあまり出番が無いので、その分CPUやメモリに回したいなと思い未搭載に。
BTOパソコンと家電量販店のノートパソコンの比較結果
同程度の性能のものと同程度の価格のもので比較してみました。
結果は、明らかですがBTOメーカーの方がお得に購入できますね。
さらに、BTOメーカーの場合は、セールなどを頻繁にしているので、セール情報を上手く活用すれば、より安く購入することができます。
数千円~1,2万円程度安くなりますね。
今回は、低価格帯・低性能帯のノートパソコンで比較したので、高価格帯・高性能帯のノートパソコンやデスクトップパソコンになると、この差はさらに大きくなると思います。
セールでの割引は、高価格帯のパソコンの方が、値引き率が高いので、その分さらにお得になったりします。
BTOパソコンと自作パソコンを比較
では、次にBTOパソコンと自作パソコンを比較した場合です。
自作パソコンとの比較は、自作PCとBTOパソコンの同スペック帯の値段比較!で検証しているので、結果のみ解説します。
価格としては、約1~5万円程度安くなりました。
しかし、これは
- PCパーツが価格.comで調べた最安値を使っているので実際はもう少し高め。
- 自作パソコンの場合、何だかんだ目移りして少し高くなる。
ということから大体同じか数千円~数万円ほど高くなると思います。
これに加えて自作パソコンの場合は、自分で組み立てる必要があります。
初めての場合、1日ぐらいかかるので、時間がかかっている分でさらに高くつくことになります。
結論としては、安さだけを見るのであれば、BTOパソコンの方が安くなりますね。
自作パソコンは、組み立て自体に興味がある、楽しいと思える方やパーツにこだわりたいという方向けにおすすめします。
まとめ:パソコン以外の費用を最小限にしたから安い!
BTOパソコン、家電量販店、自作パソコンを比較しました。
BTOパソコンにするか家電量販店のパソコンにするかで悩む方が多いと思いますが、BTOパソコンの方が安く済みますね。
パソコン以外の人件費や店舗の賃料などを省いた販売体制が安さの理由となっています。
BTOパソコンの場合は、セールなどを色々なBTOメーカーが行っているので、このあたりのセール情報を上手く使えば、さらに安く抑えることができるので、ぜチェックしてみて下さい。
他のサービスの比較、メーカーの良い点・悪い点やセール・コスパ・デザインなどの重視別の紹介もまとめているので参考にして下さい。
≫ 関連記事:PCメーカーの一覧と重視別おすすめPCメーカーを解説【20社】