OSの移行やコピー、ファイルシステム(FAT,NTFS)の変更などもできるWindows標準ツールより多機能なパーティション管理ツール『MiniTool Partition Wizard』を紹介。
特徴、使い方、プランなどを徹底解説します。
目次
多機能なパーティション管理ツール『MiniTool Partition Wizard』
MiniTool Partition Wizardは、Windows標準のパーティション管理ツールより多機能・高機能なパーティション管理ツールです。
直感的に操作できる画面となっているので、やりたいことが簡単にできるのが特徴ですね。
また、パーティション管理だけでなく、OSの移行やコピーもできるので、パソコンの立ち上げ速度をあげるため、OSをHDDからSSDに移行したいという方にもおすすめなツールです。
ケンさん
他にも色々と紹介していきますが、主に
- 機能面などの特徴
- 料金プラン
- 使い方と実際に使った感じ
という部分を解説していこうと思います。
機能は制限されているものの、無期限で使える無料版があるので、
- 使い勝手や操作感はどうなのか
- 自分のやりたいことはできそうなのか
などを購入前に確認することができます。
実際に購入してから「イメージしていたものと違った…」と言った失敗が無く、安心して購入することができます。
MiniTool Partition Wizardの特徴
MiniTool Partition Wizardで、解説しておきたい特徴としては、主に次の3つですね。
- 強力なパーティション管理
- OSをSSD/HDDに移行
- 操作の適用・取り消しが可能
では、1つ1つ詳しく解説していきましょう。
強力なパーティション機能
MiniTool Partition Wizardでは、Windows標準のパーティション管理ツールでもできるようなパーティションの作成、削除、サイズ変更などの基本的な機能はもちろんのこと、さらに便利に管理するための強力な機能も用意されています。
例えば、
- パーティションのフォーマット
- パーティションのコピー(パーティション単位でのバックアップなど)
- パーティションの復元(誤操作、ウィルス、突然の停電などで紛失した場合)
- ディスクタイプの変換(GPT ⇔ MBR)
- ファイルシステムの変換(FAT ⇔ NTFS)
など様々な機能があります。
ファイルシステムの変換は、Windowsの標準機能で行うとデータを一度削除されますが、MiniTool Partition Wizardだとデータ紛失なしに変換することができると言うのも大きなポイントですね。
また、Windows標準の管理ツールより、パーティションの容量変更がグラフィカル、かつ、直感的で分かりやすいです。
(左:MiniTool Partition Wizard、右:OS標準ツール)
Windowsの方は、直感的ではなく数字の入力で変更する必要があります。
画像では、既存のボリュームを縮小しようとしているところですが、各項目も何を表しているか、パッと見で分かりにくいんですよね。
しかも、MB表示だけなので縮小後のサイズも結局のところ、何GBかパッと分からないと。
1000で割れば良いだけですが、親切では無いですよね…
これに対して、MiniTool Partition Wizardでは、画像中央の青いバーの部分を左右に動かして調整できるので、非常にやりやすいですね。
さらに、容量もMBとGBで切り替えることもできますし、各項目が分かりやすくなっています。
また、後程詳しく解説しますが、操作したと同時にパーティションが変更されるのではなく、変更の適用、取り消しができるため、もし操作を誤っても取り消しができるというのは、安心ですね。
ケンさん
OSをSSD/HDDに移行
OSを別のストレージ(SSD/HDD)に移行、または、コピーすることができます。
主に、
- パソコンの起動速度向上のため、OSをHDDからSSDに移行したい!
- ストレージ診断ソフトなどを見てみると故障しそうなので、壊れる前に新しいストレージに移行しておきたい!
- 設定やインストールしたソフトをそのまま移行したい!
という方におすすめの機能ですね。
通常OSを移行しようとすると別のパソコンに再インストールすることになると思うので、
- OSのインストール
- ドライバなどのインストール
- 普段使っているソフトのインストール
- 各種設定
など色々やることがあります。
これだけでも1,2日、長ければ3日ぐらいかかりますよね。
ですが、MiniTool Partition Wizardを使えば、そのままシステムディスクやOSをコピーすることができるので、簡単に移行することができます。
システムディスクをそのまま移行すれば、普段使っているソフトなども一緒にコピーすることができるので、かなりの手間を省くことができますね。
- 移行する用のストレージをパソコンに接続する
- MiniTool Partition Wizardでコピーする
だけなので、操作自体も簡単ですし、おそらく、作業時間も1時間あればできると思います。
後は、コピーしている間は、待っていたり、他の作業をしたりと有効活用できるので、メリットがかなり大きいですね。
操作の適用・取り消しが可能
上でも少し述べましたが、パーティション管理機能で操作した内容は、すぐに反映されるのではなく、後で、変更の「適用」「取り消し」ができます。
そのため、
- 誤った操作
- やっぱり違うな…こうした方が良いな…
という場合には、やり直すことが可能です。
いくつか複数の操作を行った後に、納得のいく形で変更できたのであれば、「適用」していくという流れになります。
MiniTool Partition Wizardの画面上では、ディスクの割り当て状況やグラフには反映されますが、実際はまだ反映されておらず、プレビューという形ですね。
ストレージに影響のある操作をする場合は、データ破損などが怖いので、こういった機能は非常に心強いですね。
MiniTool Partition Wizardの料金プランと機能について
MiniTool Partition Wizardの料金プランについて解説します。
上でも述べたように、無料版があって、その他有料版にいくつかのプランが用意されているという感じですね。
料金プラン
料金プランは、無料版を含めて全部で3つですね。
・無料版(期限なし)
⇒ 0円
・プロ版(1年間ライセンス)
⇒ 5,980円(税抜)
※1PCにつき1ライセンス
・プロ・アルティメット版(期限なし)
⇒ 13,699円(税抜)
※3PCにつき1ライセンス
※2020/06/17執筆時点
基本的なパーティション操作であれば、無料版で事足りるかと思います。
ですが、OSの移行などをしたい場合には、有料版が必須となってきます。
このあたり、どの機能が欲しいかどうかにもよりますが、年単位で長期的に利用する予定があるのであれば、少々高いですが、買い切りタイプとなるプロ・アルティメット版が良いかなと思います。
プラン別機能
プラン毎に対応している機能が異なってきます。
機能 | 無料版 | プロ版 | プロ・アルティメット版 |
---|---|---|---|
パーティション新規作成/削除/フォーマット | ○ | ○ | ○ |
パーティション移動/サイズ変更/拡張 | ○ | ○ | ○ |
ファイルシステムエラー検出と修復 | ○ | ○ | ○ |
FATをNTFSに変換 | ○ | ○ | ○ |
NTFSをFATに変換 | – | ○ | ○ |
ダイナミックディスクをベーシックに変換 | – | ○ | ○ |
OSをSSD/HDDに移行 | – | ○ | ○ |
OSディスク コピー | – | ○ | ○ |
OSディスクをMBRからGPTに変換 | – | ○ | ○ |
ブータブルメディアの焼く機能 | – | ○ | ○ |
パーティション復元 | – | – | ○ |
データ復元 | – | – | ○ |
無料版では、基本的なパーティション操作が中心という感じですね。
これだけであれば、Windowsの標準機能のツールでもできると言えばできますが、サイズの指定のしやすさが段違いなので、それだけでも使う価値ありですね。
OS移行などのOSに関連の機能は、有料版となってきますね。
また、万が一、
- 誤操作
- ウィルス
- 突然の停電
などにより、パーティションやデータが失われた場合に備えたいという方であれば、パーティション、データの復元機能が付いたプロ・アルティメット版が必要になってきますね。
MiniTool Partition Wizardの使い方
では実際に、作成や削除、サイズ変更などの基本的なパーティションの機能を試して使用感・操作感を試していきたいと思います。
パーティション変更
今回は、よくあるパーティションのサイズ変更を試していきたいと思います。
パーティションの選択
まずは、変更したいパーティションを
- ディスクとパーティションのリスト
- 下にある図
のどちらかから選択します。
そして、左側の「パーティション削除」で一旦削除します。
削除後は、グラフの部分が未割り当てとなります。
また、左側の「保留中の操作」に、削除した操作が記録されていますね。
実際は、まだ反映されていないので、取り消したい場合は、「取り消す」で元通りです。
パーティションの作成
同じく、変更したパーティションを選択したまま、左側の「パーティションの作成」を押すと、新規作成画面が開きます。
この画面で、バーを左右に動かすことで、サイズを調整します。
また、きっちりと数字を決めたい場合は、下のパーティションサイズに指定することもできます。
基本的にGB表記になっていて分かりやすいですね。(MBでの指定も可能です。)
今回は、半分の約50GBにしたいと思います。
パーティションの作成
結果を見てみると、約50GBが新しいパーティションとして作成されており、残りの約50GBは、未割り当てとなっているので、大丈夫そうですね。
左側の「保留中の操作」を見てみると、Dドライブを新規作成します。と言う風にありますね。
これで、納得がいくように変更できたのであれば、「適用」を押して実際に反映していきましょう。
「取り消すを」押すと最新の操作から1つ1つ取り消すことができます。
まとめ:パーティション管理やOSの移行やコピーなら『MiniTool Partition Wizard』
OSの移行やコピー、ファイルシステム(FAT,NTFS)の変更などもできるWindows標準ツールより多機能なパーティション管理ツール『MiniTool Partition Wizard』をレビューしました。
正直、基本的なパーティション管理の機能は、Windowsの標準ツールでもあるので、必要なのか?と思いました。
しかし、サイズ調整など非常に分かりやすく、使い勝手が良かったので、これだけでも使ってみる価値はあると思います。
それだけではなく、OSの移行も簡単にできるのが良いですね。
通常であれば、新たにOSをインストールするとなると、1,2日ほどかかりますが、このツールを使えば、コピー自体の時間は長いと思いますが、実際の作業時間自体は、かなり短縮できるというのもメリットが大きいです。
- パーティションの管理を簡単に行いたい!
- OSを新たなストレージに移行したい!
という方にはおすすめのツールですね。