
動画編集に最適なパソコンを性能別(ミドルエンド、ハイエンド)に解説します。
どういった人向けか、どのような動画編集まで対応できる、また、紹介したパソコンから予算に合わせてカスタマイズするならどうすれば良いのかも含めて解説していきます。
動画編集パソコンを検討しているが、どう選べば良いのか分からない。
CPU、メモリ、グラフィックボード、ストレージで、それぞれどのくらいの性能があれば、どの程度の作業が快適にできるの?
等々、色々疑問があると思います。
私も始め購入する時は結構悩みました。
実際に動画編集をするので、その経験を踏まえパーツの解説、おすすめのBTOパソコンを解説していきます。
目次
おすすめの動画編集パソコンについて
この記事で紹介するおすすめのBTOパソコンは次の3つです。
- 約10億6433万色を表現できるQuadro搭載のBTOパソコン【プロ向け】
- 20万円代で4K動画まで編集できるハイエンドパソコン【プロ・動画にこだわりたい人向け】
- 10万円代でFHD動画を編集できるミドルエンドのパソコン【趣味・初心者・Youtube向け】
それぞれ人によって予算があると思うので、価格帯別に3つ取り上げました。
どちらもFHDやYoutube向けの動画であれば、問題なく快適に動作するので安心してください。
BTOパソコンのスペック比較表
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メーカー | マウスコンピューター | マウスコンピューター | マウスコンピューター |
モデル | DAIV-DQZ530H5-M2S2 | DAIV-DGZ530U2-SH5 | DAIV-DGZ530S3-SH2-VR |
OS | Windows 10 Home 64ビット | Windows 10 Home 64ビット | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | インテル Core i9-9900K | インテル Core i9-9900K | インテル® Core™ i7-9700F |
メモリ | 32GB | 32GB | 16GB |
グラフィックボード | Quadro RTX 4000 | GeForce RTX 2070 | GeForce RTX 2060 |
SSD | 256GB(NVMe対応) | 480GB | 240GB |
HDD | – | 3TB | 2TB |
電源ユニット | 700W 【80PLUS BRONZE】 | 700W 【80PLUS BRONZE】 | 700W 【80PLUS BRONZE】 |
参考価格 | 299,800円(税別) (2019/07/29現在) | 269,800円(税別) (2019/07/29現在) | 174,800円(税別) (2019/07/29現在) |
【おすすめ】 |
では、詳しくパーツ(CPU、メモリ、グラフィックボード、ストレージ)と、それぞれのパソコンについて解説していきます。
主要パーツの解説
次に、快適に動画編集できるかどうかを決める主要なパーツについて解説していきます。
主に、4つのパーツがあって、
- CPU
- メモリ
- グラフィックボード
- ストレージ
です。
CPUのスペックは?
動画編集では、主に素材の切り貼り、エフェクトの追加、エンコードなどが主な作業となります。
素材の切り貼りやエフェクトの追加に関しては、CPU性能にそれほど関わってきません。
性能が低すぎる(Intel Celeronなど)ということが無ければ、この作業に関しては比較的何でも快適に動作します。
一番、CPUの性能に関わってくるのが、エンコードという作業になります。
エンコードとは、編集した動画を1つの動画ファイルとして書き出すことを言います。
※動画編集ソフト上で見ている動画は、色々な素材(動画、BGM、効果音)を合成しているものを表示しているだけなので、1つの動画ファイルをして誰でも見れる形に変換する必要があります。
エンコードには時間が掛かりますが、CPUの性能によって、その時間が大きく変わってきます。
とは言え、エンコード”時間”が変わるだけなので、最悪、性能が低めのCPUだったとしてもエンコードできないという事はありません。
ですが、エンコード中はCPU負荷が高くなるので、他の作業ができない状態になる場合があります。
仕事や収益が関わってくるような動画編集をする場合は、エンコードが早く終われば、それだけ他の動画編集や作業ができますから、生産性の直結することになります。
そのため、そういった方は予算の許す限り、性能の高いCPUを搭載することをおすすめします。
おすすめとしては、
- Intel Core i5以上
- Ryzen 5以上
かなと思っています。
先生
メモリのスペックは?
メモリは、一時的にデータを保持するためのパーツで、動画編集ソフト自体、ソフト上で開いている素材データ、エンコードなどに関わってきます。
特に、大きくメモリを消費するのはエンコード時なので、この作業時に耐えうるメモリ容量にすれば問題ありません。
実際に、エンコード時のメモリ容量を動画編集ソフト「Filmora」で計測したところ、30分程度のFHD動画のエンコードで、2.2GBほどでした。
OSやその他の起動しているソフトと合計すると5.5GBでした。
そのため、最低でも8GBのメモリ容量があれば問題ありませんね。
とは言え、検証では簡単な動画で試しただけなので、16GBがおすすめですね。
ただし、これ以上に長い動画や4K動画などでエンコード処理をする場合には、もう少しあった方が良いかもしれませんね。
メモリの容量は、
- 最低でも8GB
- 推奨16GB
- 長時間動画や4K動画の場合は、32GB
か良いです。
グラフィックボードのスペックは?
グラフィックボードは、必須なパーツではないので、搭載していないパソコンでも動画編集はできます。
しかし、グラフィックボードを搭載しておくことで、プレビュー表示やエンコードの処理がより快適になります。
通常エンコード作業は、CPUで処理されますが、グラフィックボードの高い演算能力を利用してエンコード処理を行うことができます。
ただし、これには動画編集ソフトがグラフィックボードのエンコード処理に対応している必要があります。
ちなみに、Filmora, Adobe Premiere Proは、グラフィックボードによるエンコードに対応しています。
動画編集ソフトやグラフィックボードの性能によって違うので目安程度ですが、
動画編集ソフト:Filmora 9
グラフィックボード:Geforce 1070
の場合だと、CPU(Intel Core i7 7700K)で行うより2倍~3倍ほど速くなります。
そのため、使おうと思っている動画編集ソフトでグラフィックボードによるエンコードに対応している場合は、搭載することをおすすめします。
動画編集だけで言うと無くても構いませんが、例えば、ゲーム実況の動画を作りたい!というように、動画編集以外の部分でグラフィックボードが必要になってくる場合があるので、使用用途に合わせて搭載するかしないかを選択しましょう。
個人的には、高価なものでなくても良いのでグラフィックボードは搭載するべきかなと思っています。
これから動画編集をしたい!と新しいことにチャレンジしようとしている方であれば、他にも色々なことにチャレンジしていくと思います。
その時に、グラフィックボードが無いことによって、グラフィック性能が足りず断念せざるを得ないということが起きてしまいます。
これでは勿体ないので、グラフィックボードの搭載をおすすめします。
ストレージのスペックは?
ストレージは、主に素材データやエンコード後の動画を保存しておくために必要です。
しかし、ストレージには大きく分けるとHDDとSSDの2種類があるので、まず、このどちらが良いのかを解説していきます。
SSDとHDDでそれそれ得意とするところが違うのですが、2つの特徴を簡単に言うと
SSD ⇒ データ転送速度が速く、容量は少ない。
HDD ⇒ 容量は多く、データ転送速度は遅い。
となります。
動画編集においては、扱うデータが動画ファイルということもあり、ファイルサイズがかなり大きくなってきます。
そのため、同じ価格帯で見た時に、容量が大きくなるHDDがおすすめです。
また動画編集の作業であれば、HDDほどのデータ転送速度でも十分編集作業を行えます。
とは言え、素材ファイルを開くのにSSDの方が速いので、SSDがあった方が良いことは確かです。
HDDの容量については、ひとまず2TB以上は欲しいかなという感じです。
とは言え、毎日動画編集するのか、週に1本編集するのかでデータ量が全然違うので、容量に関しては人それぞれですね。
おすすめとしては、
・240~512GB程度のSSD1台
⇒ OSや動画編集ソフトの起動速度、編集予定の素材データを入れて、起動や素材の読み込みを高速に。
・2TB以上のHDD1台
⇒ 編集を終わった素材データや完成した動画ファイルをSSDから移動して保存用として。
がベストだと思います。
編集作業する時はSSDを使って、作業が終わればHDDに保存するというような使い方です。
約10億6433万色を表現できるQuadro搭載のBTOパソコン【プロ向け】
メーカー:マウスコンピューター
基本スペック | |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | インテル Core i9-9900K |
メモリ | 32GB |
グラフィックボード | Quadro RTX 4000 |
SSD | 256GB(NVMe対応) |
HDD | – |
電源ユニット | 700W 【80PLUS BRONZE】 |
参考価格 | 299,800円(税別) (2019/07/29現在) |
グラフィックボードは、業務向け、クリエイター向けのQuadroが搭載されているのが大きな特徴です。
Quadro = 動画編集・CAD向け
⇒ RGB各色10bit・約10億6433万色
Geforce = ゲーム向け
⇒ RGB各色8bit・約1677万色
※ゲーム向けのGeforceでも問題なく動画編集できます。
約10億6433万もの色を表現することができるので、より滑らかなグラデーションや自然に近い色を再現することができます。
とは言え、動画ファイルの拡張子やユーザーが再生するモニターも10bitの色深度に対応している必要があるので、なかなか使いどころが難しいと思います。
例えば、デジタルサイネージへの広告などで特定のディスプレイにしか表示しないという場合ですね。
既に10bitの色深度に対応してディスプレイに動画を表示するというようなことが決まっていないとQuadroの能力は発揮できないでしょう。
そういった本格的に動画編集を受注して作業する方向けになってきます。
CPU、メモリの性能は十分ですが、HDDが搭載されていないので、必要に応じて追加すると良いでしょう。
【おすすめ】20万円代で4K動画まで編集できるハイエンドパソコン【プロ・動画にこだわりたい人向け】
メーカー:マウスコンピューター
基本スペック | |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | インテル Core i9-9900K |
メモリ | 32GB |
グラフィックボード | GeForce RTX 2070 |
SSD | 480GB |
HDD | 3TB |
電源ユニット | 700W 【80PLUS BRONZE】 |
参考価格 | 269,800円(税別) (2019/07/29現在) |
グラフィックボードには、高性能なGeforceが搭載されており、4K動画編集もこなせるハイエンドなBTOパソコンです。
グラフィックボードがQuadroの場合、高価な割に、かなり使うシーンを選ぶので、特に必要ないという方は、Geforce搭載のものが良いでしょう。
素材の読み込み、プレビューやエンコード時などは、動画ファイルをリアルタイムで読み込みする必要があるので、ストレージの転送速度が大きく影響してきます。
FHDであれば、それほど影響しませんが4K動画を扱うとなるとファイルサイズが大きいのでその分読み込みに時間がかかります。
そのため、編集作業はSSDで行いたいので、素材データや作成する動画の時間によっては、SSDが480GBでは、足りない場合があるので、そのあたりは扱うデータ量に応じて、SSDの容量をグレードアップすることをおすすめします。
また、完成した動画データの保存用としてHDDがありますが、これも動画時間や作成する頻度によっては、3TBでは少ないかもしれません。
そのため、必要に応じで容量を増やすか、購入後に足りないなと感じたら、外付けHDDを買い足して柔軟に対応していきましょう。
10万円代でFHD動画を編集できるミドルエンドのパソコン【趣味・初心者・Youtube向け】
メーカー:マウスコンピューター
基本スペック | |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | インテル® Core™ i7-9700F |
メモリ | 16GB |
グラフィックボード | GeForce RTX 2060 |
SSD | 240GB |
HDD | 2TB |
電源ユニット | 700W 【80PLUS BRONZE】 |
参考価格 | 174,800円(税別) (2019/07/29現在) |
動画編集の用途としては、ミドルエンド(中性能)ぐらいに位置するBTOパソコンです。
主に、FHD(1920 x 1080)までの動画編集を考えている方向け。
4K動画の編集もできなくはないと思いますが、快適かと言われれば「う~ん」という感じですね。
そのため、動画編集をこれから始めるぞ!という初心者の方やYoutubeに動画あげたいなー!という方向けのBTOパソコンとなります。
まとめ:少しでも早く作業(特にエンコード)したいならハイエンドパソコンがおすすめ!!
ミドルエンド、ハイエンドのBTOパソコンの3つを紹介しました。
FHD動画であれば、どれも快適に動作するので予算に応じて決めると良いでしょう。
Youtubeで収益を考えている方や受注して仕事として動画編集するという方は、時間当たりでどのくらいの成果・報酬となるかシビアに考える必要があります。
そんな時に、特にエンコードですが、作業時間を少しでも短縮することができれば、時間当たりの収益も高くなるので、CPU、グラフィックボードの性能の高いハイエンドBTOパソコンがおすすめですね。
BTOパソコンのスペック比較表
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メーカー | マウスコンピューター | マウスコンピューター | マウスコンピューター |
モデル | DAIV-DQZ530H5-M2S2 | DAIV-DGZ530U2-SH5 | DAIV-DGZ530S3-SH2-VR |
OS | Windows 10 Home 64ビット | Windows 10 Home 64ビット | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | インテル Core i9-9900K | インテル Core i9-9900K | インテル® Core™ i7-9700F |
メモリ | 32GB | 32GB | 16GB |
グラフィックボード | Quadro RTX 4000 | GeForce RTX 2070 | GeForce RTX 2060 |
SSD | 256GB(NVMe対応) | 480GB | 240GB |
HDD | – | 3TB | 2TB |
電源ユニット | 700W 【80PLUS BRONZE】 | 700W 【80PLUS BRONZE】 | 700W 【80PLUS BRONZE】 |
参考価格 | 299,800円(税別) (2019/07/29現在) | 269,800円(税別) (2019/07/29現在) | 174,800円(税別) (2019/07/29現在) |
【おすすめ】 |
どうも、ケンさん(



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