- iPhoneアプリを作りたいんだけど、どうやるの?
- iPhoneアプリを作るのにお金かかるの?
- プログラミング言語や開発環境って何を使うの?
iPhoneアプリ開発に興味があるけど、どうやるか全然分からないという方向けに、開発し始める前に知っておくべきことを解説していきます。
この記事を読めば、開発するためにどういうツールが必要か、何の言語で開発することができるのかなど、iPhoneアプリを開発する前段階のことを知ることができます。
私は仕事で、iPhoneアプリ、Androidアプリ開発に携わっていたこともあるので、その辺りの話も含めつつ解説していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
iPhoneアプリ開発とは?
iPhoneアプリ開発とは、Appleが開発・提供しているiOSを搭載したスマートフォン(=iPhone)で動作するアプリケーションを開発することです。
また、iPadに搭載されているiPad OSのアプリ開発も含みます。
元々は、iPhoneとiPadの両方に”iOS“が搭載されていたのですが、2019年頃に”iPad OS“が登場し、iPhoneとiPadのOSが分かれた経緯があります。
しかし、アプリを開発する上では、プログラミング言語や開発環境などは同じなので、両方開発することができます。
開発できるアプリの例としては、スマホに入っている
- SNSアプリ
- スケジュール管理アプリ
- 地図アプリ
- メールアプリ
- ゲームアプリ
などです。
普段、みなさんが使っているアプリのことですね。
プリンターの印刷アプリのように他の製品・サービスと連携するアプリを個人で開発するのは難しいですが、大雑把に言うと、App Storeからインストールできるようなアプリであれば開発することができます。
iPhoneアプリ開発の面白いところは、GPS、加速度センサー、ジャイロセンサー、磁気センサー、生体認証センサーなど様々なセンサーを使ってアプリ開発ができることです。
これは、Web開発やWindowsアプリ開発などには無い面白さですね。
ここまで色々なセンサーを搭載している身近なデバイスはスマホぐらいで、センサーからどういった値を取得できて、それを活用してどういったアプリを開発するのかを考えたりするのが楽しいです。
参考までに私が今までセンサー類を使って開発したことのあるものを紹介しておきます。
- GPSを使って自分の近くにあるATMを表示するアプリ
- 超音波(マイク・スピーカー)を使ってスマホ間でデータをやり取りするアプリ
- Bluetoothを使って、他のデバイスとの距離を計測するアプリ
- 他の機器で計測した結果をBluetoothで受け取り、スマホで表示するアプリ
センサー類やマイク、スピーカーなども含めて、スマホには色々なものが付いているので、自由度がかなり高いのが面白みの1つですね。
iPhoneアプリの費用について
iPhoneアプリを開発するには費用がかかります。
開発自体無料
iPhoneアプリの開発自体は無料で、開発するためのソフトも無料です。
ただ、実際に開発したiPhoneアプリの動作確認をするために、iPhoneを用意する必要があります。
スマホを新たに用意するのであれば、その費用がかかってきます。
とは言え、今では1人1台スマホを持っていると思いますし、iPhoneを持っているからこそ、iPhoneアプリ開発に興味がでたと思うので、ここは大丈夫かなと思います。
一応、開発ソフトに、iPhoneをPC上で再現するエミュレーターも付いているので動作確認することができますが、iPhoneを用意する方が開発がスムーズです。
操作感も全然違いますし、加速度センサー、ジャイロセンサーなどのセンサー類は使えないので、エミュレーターでできることは限られます。
マーケット公開時は有料
開発したiPhoneアプリを世界中に公開するためには、App Storeにアプリを登録する必要があります。
この登録費用として、年間で99ドル(=約11,000円)かかるので、個人開発をし始める方にとって正直高いですね。
ちなみに、Androidアプリを公開する際も有料ですが、登録費用として初回だけ、Googleに25ドル(=約2,800円)かかるだけです。
iPhoneと比べて一回きりな上、安いのが特徴です。
また、アプリ内で広告を貼ることができたり、アプリ内課金、有料アプリなどにすることで、上手くいけば費用を回収することもできるかもしれません。
開発して自分のスマホにインストールする分には無料なので、ひとまずアプリを作ることはできます。
iPhoneアプリの主要なブログラミング言語と開発環境
iPhoneアプリ開発の主なプログラミング言語と開発環境は次の通りです。
- Swift(Xcode)
- Objective-C(Xcode)
- C#(Xamarin)
Swift(Xcode)
Xcode使ってSwift言語で開発する方法で、iOSだけでなく、macOSアプリ開発でも使われる言語です。
Swiftは、2014年に登場した比較的新しい言語で、それまでは次で解説するObjective-Cが使われていました。
Objective-Cの特徴を受け継いでおり、Apple曰く「モダン、安全、高速、インタラクティブ」が特徴とのこと。
主に次の点で、SwiftはObjective-Cより優れています。
- デバッグ(不具合修正)がしやすい
- コードの記述が比較的わかりやすい
- コード量が減る
- 情報量が多い
そのため、これからiPhoneアプリ開発を始めるのであれば、Swiftの方がおすすめです。
Objective-C(Xcode)
Xcode使ってObjective-C言語で開発する方法で、iOSだけでなく、macOSアプリ開発でも使われる言語です。
Swift登場前にiOS, macOSアプリ開発で使われていた言語ですが、最近はSwiftに移行しつつあるので、新規開発する場合は、この言語が選ばれる機会も少なくなっていると思います。
では、Objective-Cが全く使われなくなったかと言うとそのようなことはありません。
アプリを開発すると数年単位で運用・保守業務が発生します。
既存にアプリに、新しい機能を追加したり、不具合を修正したり、新しいバージョンに対応させたりとメンテナンスしてあげる必要があるので使う機会はあります。
しかし、これからプログラミング言語を勉強するという方であれば、わざわざ古い言語を覚えることもないので、Swiftがおすすめかなと思います。
C#(Xamarin)
Xamarinを使うことでC#言語で、iPhoneアプリとAndroidアプリのクロスプラットフォーム開発ができる方法です。
(Xamarinは、Microsoft社のVisual Studioという開発環境の一部の機能です)
クロスプラットフォーム開発とは、異なるプラットフォーム(iOS、Android)上で、同じ仕様のものを動かすことができるプログラムのことを言います。
通常、iPhoneアプリとAndroidアプリの両方で同じ機能を持ったアプリを開発する際は、別々の言語で、別々のプログラムを書く必要があります。
ケンさん
プログラムが別の言語で2つできるということは、プログラムを作る手間も、テストやメンテナンスする手間も2倍になるので結構大変です。
ケンさん
これを1つの言語でまとめてiPhoneアプリ、Androidアプリの両方を作れるのがXamarinです。
同じ言語でプログラムしていくので、両方のスマホでアプリを出したい方は、Xamarinがおすすめです。
Xamarinは、Visual Studioを使うので、Windows上でもiPhoneアプリ開発をすることができます。
iPhoneアプリ開発は簡単なのか?
iPhoneアプリ開発は簡単なの?
と疑問の方もいると思います。
私が今までスマホアプリ開発に関わってきた経験から言うと、アプリの機能を実装していくこと関しては、Web開発やWindowsアプリと同様の難易度だと思っています。
他にプログラミングをやったことない方であればイメージできないと思いますが、他の言語と大差ないと思ってもらえればOKです。
しかし、他の部分でiPhone特有の難しさもあります。
それは次の2つです。
- iPhoneのバージョンが多いこと
- 画面サイズや解像度が違うこと
これにより動作確認した際に自分のiPhoneでは上手く動作していたとしても、他のiPhoneで試してみると不具合が出たり、レイアウトが崩れたりすることがあります。
Androidスマホほど多くは無いですが、iPhoneによって画面サイズや解像度が違うので、実装方法を間違えると、動作確認したスマホでは上手く表示されていたが、別のスマホだと良く分からないレイアウトになっている…みたいなこともあります。
会社で開発するのであれば、色々なバージョン、画面サイズのiPhoneを5台ぐらい用意されていて、ユーザーから不具合が報告されても、似たような機種から不具合を再現し、修正することができます。
Androidスマホを含めると30台近くありますね。
しかし、個人開発の場合は、スマホを30台も用意できないので、ひとまず自分のスマホで開発・動作確認して、家族や友人のiPhoneを使わせてもらって、1,2台軽く動作確認しておくのが良いのかなと思います。
ただ将来的に、iPhoneアプリ開発でIT企業に就職したい方は、こういった事情も知っておいた方が良いでしょう。
ちなみにAndroidスマホの場合は、バージョンと画面サイズの2つに加えて、メーカー側でOSをカスタマイズできることで、よりややこしくなります。
Android OSがオープンソースソフトウェアのため、メーカー側でAndroid OSを独自にカスタマイズした上でスマホにOSを搭載するので、これが原因でメーカー特有の不具合がでたりもします。
そのため、不具合の観点から言えば、経験上iPhoneの方が若干楽だったりします。
iPhoneアプリ開発は子供にも人気
iPhoneに限らず、スマホアプリ開発は子供に人気があります。
最近ではスマホの普及が進み、1人1台持つことが当たり前になっています。
子供がスマホを持つかどうか、持つタイミングについては家庭によって違うと思いますが、スマホを持っていると面白いアプリや便利なアプリに触れる機会も多いので、自分でもアプリを作ってみたいと興味を持つケースが多いのではないかなと思います。
ケンさん
小学生ぐらいの子であれば、いきなり上で紹介したようなプログラミング言語、開発環境で作っていくのはなかなか難しいと思います。
そういう場合は、プログラムをテキストではなく、ブロックやアイコンなどの視覚的な絵を組み合わせて記述するビジュアルプログラミングから始めるのが良いと思います。
ビジュアルプログラミングを使ってiPhoneアプリやゲームを開発できる子供向けのプログラミングスクールもあるので、何から始めれば良いか分からないという方は利用してみるのも良いでしょう。
≫ 関連記事:子供がプログラミングを学ぶメリットと方法を解説【元SE・プログラミング約10年】
ケンさん
まとめ:iPhoneを持っている方はぜひ試して見てね
iPhoneアプリ開発について、実際にプログラミングしていく前に知っておくべきことを解説してきました。
基本的に、iPhoneが手元にあれば、開発自体は無料で始めることができます。
しかし、アプリを世界中に公開したい場合は、App Storeへの登録費用として、年間で99ドル(=約11,000円)かかります。
ちなみに、Androidアプリを公開する際も有料ですが、登録費用として初回だけ、Googleに25ドル(=約2,800円)かかるだけなので安いです。
私の場合は、大学生の頃初めて持ったAndroidスマホを使って、独学でアプリを作ったことがあります。
このアプリ開発がきっかけで、文系新卒でIT企業に入ることもできたので、将来スマホアプリ開発者になりたい方は、是非チャレンジしてみましょう。
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