- Androidアプリを作りたいんだけど、どうやるの?
- Androidアプリを作るのにお金かかるの?
- プログラミング言語や開発環境って何を使うの?
Androidアプリ開発に興味があるけど、どうやるか全然分からないという方向けに、開発し始める前に知っておくべきことを解説していきます。
この記事を読めば、開発するためにどういうツールが必要か、何の言語で開発することができるのかなど、Androidアプリを開発する前段階のことを知ることができます。
私は仕事で、Androidアプリ、iPhoneアプリ開発に携わっていたこともあるので、その辺りの話も含めつつ解説していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
Androidアプリ開発とは?
Androidアプリ開発とは、Googleが開発・提供しているAndroid OSを搭載したスマートフォン(=Androidスマホ)で動作するアプリケーションを開発することです。
例えば、スマホに入っている
- SNSアプリ
- スケジュール管理アプリ
- 地図アプリ
- メールアプリ
- ゲームアプリ
などです。
普段、みなさんが使っているアプリのことですね。
プリンターの印刷アプリのように他の製品・サービスと連携するアプリを個人で開発するのは難しいですが、大雑把に言うと、Google Playからインストールできるようなアプリであれば開発することができます。
Androidアプリ開発の面白いところは、GPS、加速度センサー、ジャイロセンサー、磁気センサー、生体認証センサーなど様々なセンサーを使ってアプリ開発ができることです。
これは、Web開発やWindowsアプリ開発などには無い面白さですね。
ここまで色々なセンサーを搭載している身近なデバイスはスマホぐらいで、センサーからどういった値を取得できて、それを活用してどういったアプリを開発するのかを考えたりするのが楽しいです。
参考までに私が今までセンサー類を使って開発したことのあるものを紹介しておきます。
- GPSを使って自分の近くにあるATMを表示するアプリ
- 超音波(マイク・スピーカー)を使ってスマホ間でデータをやり取りするアプリ
- Bluetoothを使って、他のデバイスとの距離を計測するアプリ
- 他の機器で計測した結果をBluetoothで受け取り、スマホで表示するアプリ
センサー類やマイク、スピーカーなども含めて、スマホには色々なものが付いているので、自由度がかなり高いのが面白みの1つですね。
Androidアプリの費用について
Androidアプリを開発するには費用がかかります。
開発自体無料
Androidアプリの開発自体は無料で、開発するためのソフトも無料です。
ただ、実際に開発したAndroidアプリの動作確認をするために、Androidスマホを用意する必要があります。
スマホを新たに用意するのであれば、その費用がかかってきます。
とは言え、今では1人1台スマホを持っていると思いますし、Androidスマホを持っているからこそ、Androidアプリ開発に興味がでたと思うので、ここは大丈夫かなと思います。
一応、開発ソフトに、AndroidをPC上で再現するエミュレーターも付いているので動作確認することができますが、Androidスマホを用意する方が開発がスムーズです。
操作感も全然違いますし、加速度センサー、ジャイロセンサーなどのセンサー類は使えないので、エミュレーターでできることは限られます。
マーケット公開時は有料
開発したAndroidアプリを世界中に公開するためには、Google Playマーケットにアプリを登録する必要があります。
この登録費用として初回だけ、Googleに25ドル(=約2,800円)支払うことになります。
iOSの場合は、年間で99ドル(=約11,000円)かかるので、Androidの方が一回きりな上、安いです。
アプリ内で広告を貼ることができたり、アプリ内課金、有料アプリなどにすることで、上手くいけば費用を回収することもできるかもしれません。
開発して自分のスマホにインストールする分には無料なので、ひとまずアプリを作ることはできます。
Androidアプリの主要なブログラミング言語と開発環境
Androidアプリ開発の主なプログラミング言語と開発環境は次の通りです。
- Java(Android Studio)
- Kotlin(Android Studio)
- C#(Visual Studio・Xamarin)
Java(Android Studio)
Android Studioを使って、Java言語で開発する方法です。
私は仕事で長年この環境でAndroidアプリ開発をしてきましたが、Javaは比較的分かりやすい言語ですね。
Android Studioは、Googleが提供するAndroid向けアプリケーション開発用の統合開発環境のことで、これさえインストールすれば開発し始めることができます。
ケンさん
Kotlin(Android Studio)
Android Studioを使って、Kotlin言語で開発する方法です。
Kotlinは、簡単に言うとJavaの上位互換的な立ち位置のプログラミング言語で、Java言語をもっと簡潔・安全に使えるように改良した産業利用向けの言語です。
Javaは1995年に開発、Kotlinは2011年に開発されているのでKotlinの方が新しいです。
また、2017年にAndroid Studioが公式にKotlinを採用したため、Androidアプリ開発において急速に普及してきた言語です。
Googleによると、JavaよりKotlinの方が、コード量が相当少なくなるため、コード書く量、テスト量が減り、メンテナンス性も向上するとのことです。
新規開発をする場合は、Kotlinが使われることが多いようです。
ですが、既存アプリの機能追加、改修などをする場合は、元々Javaで開発されていることが多いので、それに合わせてJavaを使うことが多いようですね。
これから新しくプログラミングを始める方は、開発しやすいという話もよく聞くのでKotlinを使う方が良いでしょう。
C#(Xamarin)
Xamarinを使うことでC#言語で、AndroidアプリとiPhoneアプリのクロスプラットフォーム開発ができる方法です。
(Xamarinは、Microsoft社のVisual Studioという開発環境の一部の機能です)
クロスプラットフォーム開発とは、異なるプラットフォーム(Android、iOS)上で、同じ仕様のものを動かすことができるプログラムのことを言います。
通常、AndroidアプリとiPhoneアプリの両方で同じ機能を持ったアプリを開発する際は、別々の言語で、別々のプログラムを書く必要があります。
ケンさん
プログラムが別の言語で2つできるということは、プログラムを作る手間も、テストやメンテナンスする手間も2倍になるので結構大変です。
ケンさん
これを1つの言語でまとめてAndroidアプリ、iPhoneアプリの両方を作れるのがXamarinです。
同じ言語でプログラムしていくので、両方のスマホでアプリを出したい方は、Xamarinがおすすめです。
Androidアプリ開発は簡単なのか?
Androidアプリ開発は簡単なの?
と疑問の方もいると思います。
私が今までスマホアプリ開発に関わってきた経験から言うと、アプリの機能を実装していくこと関しては、Web開発やWindowsアプリと同様の難易度だと思っています。
他にプログラミングをやったことない方であればイメージできないと思いますが、他の言語と大差ないと思ってもらえればOKです。
しかし、他の部分でAndroidスマホ特有の難しさがあります。
それは次の3つです。
- Android OSがメーカー側でカスタマイズ可能であること
- Androidのバージョンが多いこと
- Androidスマホ・タブレットで画面サイズや解像度が違うこと
これにより動作確認した際に自分のスマホでは上手く動作していたとしても、特定のスマホでは不具合が出たり、レイアウトが崩れたりすることがあります。
Android OSは、Googleが開発したオープンソースソフトウェア(※)なので、Androidスマホを作っているメーカーがAndroid OSを独自にカスタマイズした上で、自社のAndroidスマホに搭載し販売しています。
分かりやすい部分で言うと、スマホの設定部分の項目の配置やレイアウトがメーカー毎に異なっていますが、これはメーカー側が独自にカスタマイズをしたためです。
目に見える部分だけでなく、内部の処理も若干手が加えられたりしているので、それが原因で特定のメーカーのスマホだけ不具合が起きることがあります。
また、スマホによって画面サイズや解像度が違うので、実装方法を間違えると、動作確認したスマホでは上手く表示されていたが、別のスマホだと良く分からないレイアウトになっている…みたいなこともあります。
会社で開発するのであれば、色々なメーカー、バージョン、画面サイズのスマホが30台ぐらい用意されていて、ユーザーから不具合が報告されても、似たような機種から不具合を再現し、修正することができます。
しかし、個人開発の場合は、スマホを30台も用意できないので、ひとまず自分のスマホで開発・動作確認して、家族や友人のスマホを使わせてもらって、2,3台軽く動作確認しておくのが良いのかなと思います。
ただ将来的に、スマホアプリ開発でIT企業に就職したい方は、こういった事情も知っておいた方が良いでしょう。
Androidアプリ開発は子供にも人気
Androidに限らず、スマホアプリ開発は子供に人気があります。
最近ではスマホの普及が進み、1人1台持つことが当たり前になっています。
子供がスマホを持つかどうか、持つタイミングについては家庭によって違うと思いますが、スマホを持っていると面白いアプリや便利なアプリに触れる機会も多いので、自分でもアプリを作ってみたいと興味を持つケースが多いのではないかなと思います。
ケンさん
小学生ぐらいの子であれば、いきなり上で紹介したようなプログラミング言語、開発環境で作っていくのはなかなか難しいと思います。
そういう場合は、プログラムをテキストではなく、ブロックやアイコンなどの視覚的な絵を組み合わせて記述するビジュアルプログラミングから始めるのが良いと思います。
ビジュアルプログラミングを使ってスマホアプリやスマホゲームを開発できる子供向けのプログラミングスクールもあるので、何から始めれば良いか分からないという方は利用してみるのも良いでしょう。
≫ 関連記事:子供がプログラミングを学ぶメリットと方法を解説【元SE・プログラミング約10年】
ケンさん
まとめ:Androidスマホを持っている方は早速始めてみましょう!
Androidアプリ開発について、実際にプログラミングしていく前に知っておくべきことを解説してきました。
基本的に、Androidスマホが手元にあれば、開発自体は無料で始めることができます。
しかし、アプリを世界中に公開したい場合は、Google Playへの登録費用として初回だけ、Googleに25ドル(=約2,800円)支払うことになります。
iPhoneアプリにも登録費用が掛かりますが、Androidの方が圧倒的に安いので、手軽に始めたい方は、Androidアプリから始めてみるのが良いと思います。
私の場合は、大学生の頃初めて持ったAndroidスマホを使って、独学でアプリを作ったことがあります。
このアプリ開発がきっかけで、文系新卒でIT企業に入ることもできたので、将来スマホアプリ開発者になりたい方は、是非チャレンジしてみましょう。
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