
パソコンを掃除すべき理由、期間、必要な道具、掃除方法などを徹底解説します。
長期間掃除しないと性能の低下や最悪の場合、ショートや出火の原因となるので定期的な掃除は必須ですね。
それほど難しい作業では無く、掃除時間は大体30分~1時間程度なので、時間がある時にぜひ試してみて下さい。
目次
パソコンの掃除について
パソコンの掃除の重要性やどのくらいの間隔で掃除するべきなのか解説します。
掃除すべき理由:性能低下・ショートを防ぐ
掃除すべき理由としては、大きく分けて次の2つです。
- 性能の低下を防ぐ
- ホコリが原因のショート、出火を防ぐ
性能の低下を防ぐ
パソコンの性能に大きく関わってくるのは、CPU、グラフィックボードです。
ホコリが溜まっていることで、主にこの2つのパーツの性能を低下させてしまいます。
性能が低下する原因としては、パーツの温度が上昇しすぎると安全面を考慮して、性能を落とすことで温度上昇を防ぐという仕組みがあるからです。
冷却は、CPUクーラーやグラフィックボードのファン、ケースに付いているケースファンなどで行っています。
しかし、ホコリが溜まることによって、空気の通りが悪くなり、冷却効率が低下します。
PCパーツ(主に、CPU、グラフィックボード)から発生する熱を上手く排熱できないとなると、パーツ内部に熱を貯め込むことになります。
熱を貯め込み続けることで、温度が上昇し続ければ、パーツの故障や出火の原因に繋がるので、非常に危険です。
しかし、パソコンには安全に動作できるよう、CPUやグラフィックボードの温度をモニタリングする仕組みがあり、その温度によってファンの回転速度や性能の出力を制御しています。
ファンの回転で温度を下げて調整できれば良いですが、ホコリが溜まっている場合は、それができません。
そのため、パーツの性能を下げることで、温度の上昇を止める必要があるため、結果的に性能が低下するという訳です。
ホコリが原因のショート、出火を防ぐ
ホコリが溜まることによって発生する
- PCパーツの電子回路のショート
- 出火
を防ぐという目的もあります。
私は、ショートも出火もしたことが無く、電気系統はあまり詳しくないので、どういった状況でショートするのか、どの程度のホコリが溜まれば発生するのかは分かりません。
しかし、ホコリが溜まれば溜まるほど発生するリスクは高まるはずなので、購入してから数年経ってるけど、一回も掃除していないという方は、一度掃除をしておいた方が良いでしょう。
出火には、低温発火というものがあり、100~150℃と低い温度でも発火する可能性があるようです。
熱を十分に発散することができず、ホコリ内部に蓄熱されて100℃を超えれば、発火するという可能性も…
基本的にパソコン内部の温度は、モニタリングされており、CPUの温度が上がり続ければ、
・CPUクーラーのファンの回転数を上げることで冷却性能を高める
・CPUの性能を落とす(=電圧を下げる、クロック周波数を下げる、クロック信号の供給を断続的にする)ことで温度が上昇しないようにする
・それでも温度が上昇する場合に備えて、100℃になると安全装置が働きパソコンが停止する
という動作をします。
高負荷な処理をしたときのCPU温度の目安は、70℃ぐらいなので、それ以上は危険かなという印象で、100℃は完全にアウトです。
ケンさん
100℃でパソコンが停止するから大丈夫じゃない?
と思われるかもしれませんが、PCパーツの発熱が、ホコリから発散する熱より大きければ、熱が蓄積されるようなので、ホコリの温度は上昇し続けることになります。
低温発火の参考サイトでは、木材を例に解説していましたが、ホコリでも同じことが言えるのでないのかなと思っています。
参考 低温発火とは消防庁 消防大学校 消防研究センター
ホコリによって冷却性能が低下し、さらにホコリに蓄熱されていくとなれば、低温発火の温度を超えることは可能性としては考えられますね。
ちなみに、私がマウスコンピューターで友人に勧めたパソコンは、買ってから5年ぐらい経過していますが、一回も掃除したことは無いと言っていました。
しかし、出火やショートもなく、動作不良もなく元気に動いているということだったので、実際のところ気にしすぎなのかもしれません。
そのため、あまりにひどい状態でなければ、ショートや出火はしませんが、私からすれば、非常に心配ではあります。
友人の用途的に、あまり高負荷な処理はしないので、温度上昇しないということもあると思いますが、数年経過しているという場合は、一回は掃除しておくことを強くおすすめします。
掃除すべき期間:大体半年~1年
パソコンの掃除をすべき期間についてですが、これは大体半年~1年に1回程度が目安ですね。
とは言え、これを過ぎたからと言って、どうかなるということではありません。
私はこのくらいの間隔でやってるというだけで、あくまで目安です。
しかし、このぐらいの間隔で掃除をしても、結構ホコリは溜まっているものなので、購入してから数年経ってるけど、一回も掃除していないというのは危険かもしれませんね。
しかし、ホコリの溜まり具合は、
パソコンの使用時間
⇒ ケースファンが動作し、外部の空気をパソコン内部に取り込むので、ホコリも入る。
パソコンを置く場所
⇒ カーテンや布団などホコリの出る布製品の近くに置いていると溜まりやすい
によって異なってくるので目安ですね。
私の場合は、長時間使用する上に、カーテンや布団の近くに置いているので、ホコリが溜まるスピードが速いかもしれません。
フィルターやケースファンなどに目立ったホコリが付着しているなと感じたら、掃除しても良いですね。
正確には覚えていないのですが、これで1年弱ぐらいになるかと思います。
このくらいホコリが付いていれば、パソコン内部にも相当溜まっていますね。
ケンさん
パソコンの掃除に必要な道具
では、掃除手順の前に、掃除に必要な道具を紹介しておきます。
主に、次の4つですね。
- ドライバー:ケースの開閉のため
- 缶タイプのエアダスター
- バッテリー式のエアダスター
- ブラシ
最悪、上の2つだけでも掃除はできます。
では、1つ1つ解説してきます。
ドライバー:ケースの開閉のため
ドライバーは、ケースの開閉のために必要なので用意しておきましょう。
多くのパソコンケースでは必要になってくるかなと思いますが、ケースによってはドライバーなしに開閉できるものもあるので、事前に確認しましょう。
ケースの開閉にドライバーがいらないのであれば、パソコンの掃除をする上では必要ありません。
パソコン内部をあけると色々なところにネジ留めされていますが、ここまで外す必要は無いです。
結構複雑なので、バラバラにした後、戻せない可能性も出てきますからね(笑)
とは言え、ホコリが溜まりやすい入り組んだところが多いのは確かなので、その辺りはエアダスターの細いノズルを差し込んで対処します。
缶タイプのエアダスター
次のエアダスターですね。
パソコンやキーボードなどのホコリを取り除く定番ですね。
(引用:Amazon)
ノズルも付いているので、こういった入り組んだところのホコリも吹き飛ばすことができます。
(左:CPUクーラー、右:グラフィクボード)
こういったヒートシンク部分(画像の銀色部分)に、ホコリがすごい溜まります。
見るからに溜まりそうな構造をしています(笑)
ヒートシンクは、熱を効率的に発散させるためのものなので、こういったすき間の多い構造になっており、ノズル付きのエアダスターが必要になってきます。
バッテリー式のエアダスター
次はバッテリー式で繰り返し使えるエアダスターです。
とは言え、紹介しているのは、本来、エアーベッドや浮き輪などの空気を送るためのグッズです。
これをエアダスターとして使えるんじゃないかと思い使っています(笑)
これは必須では無く、最低でも缶タイプのエアダスターがあれば十分です。
ですが、缶タイプのエアダスターは、結構消費が激しく、また缶を捨てる際の処理が面倒ということで併用して使っています。
缶タイプと比べて、一長一短なところはありますが、用意していても良いかもしれません。
【バッテリー式エアダスターの特徴】
・バッテリー式なので無限に使える
・缶タイプより風力は劣る
・動作音が大きい
缶タイプより風力が弱いので、ノズルを付けてすき間を狙ってホコリを飛ばすには、正直ちょっと弱いです。
そのため、ケースの周りや底のホコリ、各種パーツの表面をさらっと掃除する程度で使っています。
要は、全体的にはバッテリー式エアだスター、入り組んでホコリが溜まっていて重点的にしたいところは風量の強い缶タイプのエアダスターというように使い分けています。
こうすることで、缶タイプのエアダスターの減り具合が小さくなるので、
- 頻繁な買い替え
- 廃棄時の面倒な穴あけ作業
が無くなるので良いかなと思っています。
詳しくは、レビュー記事を参考にして下さい。
≫ 関連記事:【エアダスター代用】無限に使えるエアダスター「FLEXTAILGEAR MAX PUMP PLUS」
ケンさん
ブラシ
次にブラシですね。
主に、ケースの隙間などに入り込んだホコリやケーブルに付いたホコリを取り除くのに使っています。
缶タイプのエアダスターを使っても、ケーブル類のホコリを取り除くのは難しいので、ブラシで綺麗にします。
PCパーツの基盤部分にブラシを故障の原因となるので、使うのはやめましょう。
パーツは意外と丈夫なので軽くやる分には大丈夫な気もしますが、私は怖くできません。

また、キーボードの隙間のホコリやゴミの掃除にも使えるので、1つ持っておくと色々と便利ですね。
パソコンの掃除の手順
パソコンの掃除の手順を解説しておきます。
パソコンの掃除は、大体30分~1時間程度で終わると思います。
手順は大きく分けて、次の4ステップ
- ベランダや庭などに移動する
- ケースをあける
- エアダスターでホコリを飛ばす
- ブラシで底やすき間のホコリを取り除く
では、1つ1つ詳しく解説していきます。
ベランダや庭などに移動する
まずは、ホコリが舞って大丈夫なように、パソコンを外に持っていきましょう。
新聞紙やAmazonのクッション材の紙などを敷いて、そこに置けば大丈夫です。
室内で、掃除機のみで掃除するという方法もあるのですが、それでは細かいところまで吸いきれないので、おすすめできません。
ケースをあける
次にケースをあけましょう。
多くの場合は、パソコン裏面のネジを取れば、サイドパネルが開く構造になっています。
しかし、スリム型のパソコンや自作PC向けのケースだと少し違う場合もあるので、注意しましょう。
エアダスターでホコリを飛ばす
次にエアダスターでホコリを吹き飛ばしていきます。
上でも少し述べたように、ホコリが溜まりやすい
- CPUクーラーのファンやヒートシンク部分
- グラフィックボードのファンやヒートシンク部分
- 電源ユニットのファンや内部
- ケースファン
などを重点的にします。
上の2つは、熱源に近い部分でもあるので、ここを疎かにすると性能低下などに繋がります。
また、電源ユニットにもホコリが溜まりやすいです。
とは言え、電源ユニットは開けることができないので、外からファンなどをざっと綺麗にして、エアダスターの細長いノズルを軽く差し込んで、内部を掃除するという感じです。
ガツガツ差し込むと、内部のコンデンサなどの部品を故障させてしまうかもしれないので、あくまで軽く部品にあたらない程度。
その他は、マザーボードなどの基板上やケース周りをサッとエアダスターをかける程度で大丈夫です。
ブラシで底やすき間のホコリを取り除く
あとは、
- ケースの底やすき間
- ケースのフィルター
- ケーブル周り
のホコリをブラシで取り除いていきます。
エアダスターをした後、舞ったホコリがケースの底に溜まったり、ケースの隙間、溝などに溜まっているので、そのあたりを掃除していく感じですね。
これが終われば一通り掃除は終わりなので、ケースを閉めましょう。
缶タイプのエアダスターは可燃性のガスが使用されていることが多いので、パソコンの電源は、掃除後30分ぐらい放置してガスが抜けるのを待ってから入れるようにしましょう。
最悪の場合、電源を入れて回路に流れる電気からガスに引火という可能性も考えられるので、掃除直後に電源を入れるのはやめておきましょう。
参考までに、私は10分程度おいてから電源を入れていますが大丈夫です。
念のためという感じの意味合いが強いので、ある程度放置すれば、必要以上に怖がることは無いです。
気になるようであれば掃除後に、パソコン内部の空気が入れ替わるように、ケースをあけたまま、しばらく放置しておくというのもアリですね。
まとめ:最悪、性能低下は許すにしてもショートや出火は絶対避ける!
パソコンの掃除について解説しましたが、再度重要なポイントをおさらいすると
【パソコンを掃除する理由】
- 性能の低下を防ぐ
- ホコリが原因のショート、出火を防ぐ
【パソコンを掃除する間隔】
大体、半年~1年程度
【パソコンの掃除に必要な道具】
- ドライバー:ケースの開閉のため
- 缶タイプのエアダスター
- バッテリー式のエアダスター
- ブラシ
ケースの開け方にもよりますが、ドライバーとエアダスターは必須ですね。

【パソコンの掃除手順】
- ベランダや庭などに移動する
- ケースをあける
- エアダスターでホコリを飛ばす
- ブラシで底やすき間のホコリを取り除く
大体30分~1時間程度で終わるので、全然掃除していないという方は、時間を見つけて掃除することをおすすめします。
どうも、ケンさん(

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