
自作PCを初めてするけど、CPUってどう選べば良いの?
どのくらいの性能のものを選べば良いの?
選ぶ際の注意点って何かあるの?
という方に向けてCPUの選び方を解説していきます。
結論から先に言うと、CPUのコア数とクロック数に着目します。
・CPUの性能比較表(仕様/スコア/価格/コスパ)【定期更新】
コスパ(スコア対価格)の高いCPU、高性能なCPUを約100件のCPUデータと共に解説
・GPUの性能比較表やコスパ・信頼性などの観点からおすすめPCパーツも紹介しています。
目次
CPUの選び方(重要ポイント:コア数・クロック数)
CPUを選ぶ際に重要なポイントは、「コア数」と「クロック数」です。
この2点が、CPUの最大の役割と言える演算処理性能の大部分を決定しています。
そのため、この2点でCPUの価格も大きく変わってきます。
選ぶ際の重要ポイント①:コア数
コア数とは、CPUが演算処理・制御処理を行う部分をコアと言いますが、そのコアが搭載されている数のことを言います。
基本的に、1つのコアに対して1つの処理しかできません。
実行中の処理が終わってから、次の処理に取り掛かるという感じで次々に処理を実行しています。
このコアが複数搭載されていて、コア数分だけ同時に処理を実行できます
そのため、コア数が多ければ多いほど処理性能が高いと言うわけです。
コア数は、価格的に手を出しやすい範囲だと、4~8コアあたりになってくるでしょう。
2コアは低価格・低パフォーマンスなCPUなので使用用途によっては性能不足になるので、4~8コアあたりから使用用途に応じて絞っていくのが良いと思います。
ハイパフォーマンスなCPUになると、16~32コアを搭載しているものもあります。
しかし、価格的にはCPUだけで十万円以上するので、なかなか手が出せないでしょう。
選び際の重要ポイント②:クロック数
クロック数とは、簡単に言うと処理の速さを表しています。
この数値が高ければ高いほど、処理を高速に実行できるということになります。
クロック数の単位は、GHz(ヘルツ)で表され、1秒間にどれだけの処理を実行するかを示しています。
デスクトップ向けであれば、コア数によっても変わってくるので一概には言えませんが、クロック数が3.5以上あれば、多くの用途には対応できるのかなというイメージです。
その他のポイント③:メーカー(IntelかAMDか)
性能を決めるポイントとは別なので重要なポイントからは外していますが、CPUのメーカーも1点大切なポイントがあります。
それは、グラフィック機能の搭載有無です。
CPU内蔵グラフィック機能、CPU内蔵GPUなど呼ばれています。
デスクトップ向けのCPUと言えば、IntelとAMDの2社のどちらかになりますが、メーカーによって搭載有無が全然異なってくるので注意が必要です。
もし、グラフィック機能が付いていないCPUの場合は、映像出力のためにグラフィックボードが必須になってきます。
付いているCPUの場合は、グラフィックボードが無くても映像出力することができます。
自作パソコンの場合は、ここを間違えると映像出力できないパソコンが出来上がりますが、BTOパソコンで購入する場合は、その辺りも考慮されるので、特に意識する必要がありません。
Intel製CPUの場合
IntelのCPUの場合は、基本的にグラフィック機能が付いています。
そのため、グラフィックボードを搭載しなくても映像出力ができるため、グラフィック性能を必要としない用途であれば、グラフィックボードは不要です。
3Dゲームなどの高いグラフィック性能を要求するゲームの場合は、CPU内蔵のグラフィック機能では性能不足なのでグラフィックボードは必要です。
つまり、グラフィックボードは必須じゃないが、ゲームをするなら必要という感じです。
しかし、例外もありまして、最近発売された「インテル Core i5 9400F」という末尾に「F」と付いたタイプは、グラフィック機能が無いので、別途グラフィックボードが必須です。
今まで、IntelはCPUにグラフィック機能を付けてきましたが、最近はその方針が変わったようですね。
AMD製CPUの場合
AMDのCPUの場合は、基本的にグラフィック機能が付いていません。
そのため、別途グラフィックボードの搭載が必要となります。
使用用途に合わせて、書類・文書作成などの場合は低性能なグラフィックボード、3Dゲームをするなら高性能なグラフィックボードを用意する必要があります。
しかし、こちらも例外がありまして、「AMD APU」というタイプのCPUの場合は、CPUにグラフィック機能が搭載されているモデルになるので、グラフィックボードは不要となります。
ここ数年のAMDの主力製品である「Ryzen」CPUの場合は、末尾に「G」と付いたものがAMD APUです。
「Ryzen 5 2400G」「Ryzen 3 2200G」があります。
この場合は、グラフィックボードは不要となります。
Ryzen以外のCPUにもAPU機能についたものがありますが、末尾が「G」というわけでは無いので注意が必要です。
コア数とクロック数について解説しましたが、この数字に着目して他のCPUと比較して選択していくわけではありません。
2つの項目を比較するというのはなかなかつらいですし、そもそも、どの数値であればどの用途で使えるという基準が分かりにくいです。
CPUの性能を決定するという意味では重要な2つですが、実際にCPUを選んでいくという場合には、ひとまずプロセッサ名を見て絞っていくのが良いです。
プロセッサ名で大体ですが性能や用途が決まっています。
例えば、IntelのCPUの場合は、高性能な順にプロセッサ名が、「Intel Core i9」、「Intel Core i7」、「Intel Core i5」、「Intel Core i3」…ときます。
高性能なプロセッサほどコア数やクロック数が高くなり、段々とコア数やプロセッサ数の数値が下がってきます。
クロック数はケースバイケースですが、コア数は、下がってきますね。
この大雑把な分類で大体の使用用途の目星をつけることができるので解説していきます。
CPUの性能について用途別に大体の目安を解説
ここでは実際にCPUを選択できるように、使用用途別に大体の目安を解説します。
また、その目安からどのような観点で絞り込めば良いかも併せて解説していきます。
使用用途別、プロセッサの目安
まずは、プロセッサを基準に解説していこうと思うので、ここで登場するプロセッサを紹介しておきます。
Intel:Intel Core i9、Intel Core i7、Intel Core i5、Intel Core i3、Intel Pentium、Intel Celeron
AMD:Ryzen Threadripper、Ryzen 7、Ryzen 5、Ryzen 3
※左の方が高性能 ⇔ 右の方が低性能
ここに挙げたもので、最近のパソコンに搭載されているCPUの9割ぐらいはカバーできていると思います。
使用用途別の目安表
ざっくりした分類なので、状況によっては前後したり、幅があったりする場合もあるのですが、大体このような感じです。
ブログ執筆については、文章を書くだけであれば、Pentiumでも大丈夫ですが、ちょっとした画像加工やより便利に執筆できるようにツールなどを使うとなるとCore i3ぐらいあったほうが良いかなという感じです。
3DCG・モデリングや3Dゲームは、高いグラフィック性能が要求されるのでグラフィックボードを搭載していることを前提にしています。
なんとなく、使用用途に合わせて、このあたりのプロセッサを選べば良いのかとイメージができたでしょうか?
さらに絞り込むための方法
では、次にさらに絞り込むためにどうすれば良いかを解説します。
主に次の3通りが重要になってくると思っています。
- ソフトウェアやゲームの推奨スペックを参考にする。
- ベンチマークサイトで細かく性能順を比較する。
- 価格と性能のコストパフォーマンスを確認する。
では、1つずつ解説していきます。
ソフトウェアやゲームの推奨スペックを参考にする。
使用用途に応じて、使うソフトウェアであったり、ゲームが大体決まってくると思います。
もし決まっている場合は、そのソフトウェアやゲームの公式ページの推奨動作環境を参考にしましょう。
多くの場合は、「ソフトウェア名 動作環境」「ソフトウェア名 システム構成」などで検索すれば出てくると思います。
推奨動作環境を参考にすることで、そのソフトウェアやゲームを快適に動作させるには、どのような性能のパーツを搭載すれば良いか分かります。
動作環境には、「最低動作環境」と「推奨動作環境」の2通りを掲載しているところが多いですが、予算に問題なければ、推奨動作環境にしましょう。
最低動作環境の場合は、最低限動作させることのできる構成といった感じなので、高負荷時などに若干フリーズしたりと快適に動作しない場合もあるので、ストレスに繋がります。
今回は例として、3Dゲームの「Battlefield V」を参考にします。
CPUを確認するとAMDの場合は「AMD Ryzen 3 1300X」、Intelの場合は「Intel Core i7 4790」とあります。
つまり、ここに記載されているCPU、または、それ以上の性能があるCPUを選ぶのが望ましいです。
しかし、記載されているCPUの場合は良いですが、「それ以上の性能」と言われてもどれが高いのか分からないとなるでしょう。
その解決策については、次の方法で紹介します。
使うソフトウェアやゲームなどが決まっていればベストですが、そこまで決まってないという方もいると思います。
その場合は、用途に応じて関連したソフトの推奨動作環境を色々と見てみるのが良いと思います。
大体、この分野のものを使おうと思ったら、このくらいの性能が必要になってくるのか。ということが分かってきます。
ベンチマークサイトで細かく性能順を比較する。
次にベンチマークサイトを参考にする方法です。
ベンチマークとは、他の製品と比較できるように性能をスコアとして定量的に計測することを言います。
参考するのにおすすめなサイトは「PassMark」です。
一番左の青背景の欄を参考にします。
CPUの性能によって、「High End CPU」「High to Mid Range CPU」…と大まかに4つに分類されています。
大体、High End CPUに分類されるので、上から確認すれば良いでしょう。
例えば、上で解説したゲームの推奨動作環境であれば、Intelの場合、Core i7 4790かそれ以上の性能を必要とします。
まずは、「Intel Core i7 4790」を探しましょう。
ページ内検索をしたので、Intel Core i7 4790がピンク色になっていますね。
他に末尾に「T」や「S」の付いたものもありますが、性能を比較する際は別物なので間違えないようにしてください。
これを見るとスコアが9985とあるので、もう後は簡単ですね。
スコアがそれ以上のものならオッケー。それ以下なら厳しい。ということになります。
価格と性能のコストパフォーマンスを確認する。
CPUを絞り込むために性能面に着目してその方法を解説してきました。
しかし、実際に購入するとなると「価格」を考える必要が出てきます。
それが無いのであれば、とりあえず一番高性能なものを買えばいいや、という話になってきます。
でも実際は、お金持ちしかそんなことできませんよね。(笑)
では、性能に対して値段が安いCPUはどれなんだ?と気になると思います。
一般的にはどんな分野の製品でも、性能と価格がいい感じに釣り合った、いわゆるコストパフォーマンスが良いものがあります。
しかし、そこから性能が高くなればなるほど価格が釣り合わないなと感じるライン、つまりコストパフォーマンスが悪いと感じるラインが出てきます。
自作PCのパーツにおいても同じことが言えて、Intel Core i9やRyzen Threadripperは、超高性能ですがとても高価でコストパフォーマンスが悪いです。
では、コストパフォーマンスの良いものは、どのあたりになるか気になってきますよね。
それについては、CPUでコスパが良いのはどれかを調査してみた。の記事で具体的に数値を割り出して比較しているので、参考になるかと思います。
いかかでしょうか。
この3つの方法を使えば、細かな性能や予算を考慮した上で大体絞り込めたのでは無いでしょうか。
おそらく、他のパーツを選択すると全体の性能のバランスや予算を考慮して、微調整することになるかと思います。
CPUを選ぶ際の注意点(自作PC向け)
CPUを選ぶ際の注意点について解説します。
上で解説したように推奨動作環境にある性能以下のものはダメという注意点もあるのですが、ここでは実際に自作PCを組み立てる際に、これだけは最低限クリアしておかないとパーツの形状等が合わず、組み立てや動作させることができませんよ。という注意点について解説します。
もし間違えてしまうと、パーツを買いなおす必要が出てくるので、よく確認しましょう。
CPUの場合は、次の2点です。
- CPUとマザーボードのソケットの型
- CPUとマザーボードのチップセット
では、順に解説していきます。
CPUとマザーボードのソケットの型
CPUのソケットの型とマザーボードのソケットの型が一致している必要があります。
ソケットの画像
例えば、CPUをCore i7 7700Kを選ぶ場合、ソケットがLGA1151なので、マザーボードのソケットもLGA1151を選ばなければ、物理的に組み立てることができません。
CPUとマザーボードのチップセット
CPUのチップセットとマザーボードのチップセットが一致している必要があります。
例えば、CPUをCore i7 7700Kを選ぶ場合、対応チップセットが “Z270, H270, B250, Z170, H170, B150, H110”なので、マザーボードのチップセットも合わせる必要があります。
CPUとマザーボードのソケット、チップセットの対応表は、Intel CPU向けマザーボード選定時のソケットとBIOSアップデートの注意点についての中段にある”CPUとマザーボードの対応表”を確認してください。
(現在は、Intel CPUのみです。)
まとめ:CPUの選び方で重要なのはコア数とクロック数
CPUの性能を決める重要なポイントは、コア数とクロック数の2つと言う話をしました。
しかし、実際に選ぶ際には、この数値を比較して決めるとなるとなかなかつらいところがあるので、プロセッサについて解説しました。
プロセッサによって大体の性能が分類されており、それに伴ってコア数やクロック数も大方決まってきます。
まずは、ざっくり使用用途に応じて、大体このくらいのプロセッサなら行けるかなというあたりをつけて、そこから細かく絞っていきましょう。
紹介した3つの方法を使えば、必要な情報を集めて、他のCPUと性能を比較することで、最終的に絞っていくことができると思います。
BTOパソコンを少しでも安く探したい方向けに、期間限定の最新セール情報をBTOパソコンのキャンペーン&割引情報【定期更新】でまとめているので、是非チェックを!!
どうも、ケンさん(



・CPUの性能比較表(仕様/スコア/価格/コスパ)【定期更新】
コスパ(スコア対価格)の高いCPU、高性能なCPUを約100件のCPUデータと共に解説
・GPUの性能比較表やコスパ・信頼性などの観点からおすすめPCパーツも紹介しています。
そこで、約100件のCPUデータとそのデータを元に"コスパ", "性能"の観点からおすすめのCPUを解説しています。
仕様/スコア/価格(日本円)/コスパが一目瞭然!!
コメントを残す