ケースファンのPWMって何?
普通のケースファンとどこが違うの?
という方向けに、PWMについて解説していきます。
結論から言うと、PWM機能付きのケースファンは、ファンの回転数をパソコンが自動制御してくれます。
PWMとは?
PWMとは、Pulse Width Modulationの略で、半導体を使って電力を制御する方式の1つです。
ケースファンに、このPWM機能が付いている場合どうなるかと言うと、電力を制御することによりファンの回転数を変更することができます。
つまり、コンピューターが様々な情報を元に、今は回転数を増やした方が良い、あるいは、減らした方が良いという判断をして、制御することができるというわけです。
PWMで制御するメリットは?回転数が変わると何が良いの?
では、回転数を制御して、何か良いことあるの?という疑問が出てくると思います。
そのあたりついて解説していきます。
主に2つの良いことがあります。
- 内部の各パーツの温度に応じて、柔軟に冷却性能を制御することができる。
- 静音性が高まる。
内部の各パーツの温度に応じて、柔軟に冷却性能を制御することができる。
ケースファンは、パソコン内部の熱を排出したり、比較的冷たい空気をパソコン外部から取り入れたりすることで、内部の温度を下げる役割を持っています。
もし、熱をそのままにしておくと、各パーツの温度が上昇し、本来のパフォーマンスを発揮できないということに繋がります。
ケースファンの回転数によって、送ることのできる風量が変わってくるので、冷却性能が変わってきます。
回転数が多い ⇒ 風量が多い ⇒ 冷却性能が高い。
回転数が低い ⇒ 風量が少ない ⇒ 冷却性能が低い。
ここで、ケースファンにPWMの機能が付いている場合と付いていない場合を考えてみましょう。
PWMが付いていない場合
回転数は製品によって異なりますが、一定です。
一定と言うことは、パソコン内部の温度が低い時は、必要以上の冷却性能を発揮し、温度が高い時は、冷却性能が不十分ということになります。
まだ、必要以上の場合は大丈夫ですが、不十分と言う状況はあまり良くありませんね。
つまり、PWMが付いていないと無駄や冷却不足が発生するということになります。
ハイパフォーマンスなパソコンの場合、パーツの温度が高くなりがちなので、その際に冷却不足だとパーツの性能を発揮できない場合があります。
さすがに、高熱になりやすいCPUやグラフィックボードは、別途ファンが付いているので、ケースファンの冷却性能不足のみで動作が不安定になるということは無いと思いますが、良くない状況になってしまいます。
高負荷時などで温度が高い時に合わせて、回転数の高いケースファンを搭載することで、冷却不足を防ぐことができるかもしれません。
しかし、低負荷時も回転数が高いままなので、無駄な冷却性能を発揮し続けることになります。
PWMが付いている場合
先ほど、様々な情報を元に判断していると述べましたが、主にパーツ各所に取り付けられた温度センサーの情報を元にしています。
それらの温度情報を元に、パソコンが「今は温度が低いから冷却性能は低くで大丈夫。」ということで回転数を低くしたり、「今は高負荷時で冷却が必要だ!」ということで回転数を高くしたりと制御することができます。
こうすることで、PWMが付いていない場合で説明した「無駄」が無くなります。
静音性が高まる。
2つ目に、静音性が高まるというメリットがあります。
パソコンから発生する騒音で比較的大きな割合を占めているのが、ケースファンの回転音です。
その騒音をPWMが付いているケースファンを使うことによって、小さくすることができます。
PWMが付いていれば、低負荷時は冷却性能があまり必要ないので、最低限の回転数でファンを回します。
そのため、回転音が小さくなるので、静音性の向上に繋がります。
高負荷時については、回転数を高めて冷却する必要があるので、PWMが付いていない時と同様の騒音です。
そのため、冷却性能がそれほど必要のないミドル・ロースペックのパソコンや騒音が気になるタイプなので静音性が高い方が良いという方は、PWM付きのケースファンをおすすめします。

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